◆2008年11月29日(sat) 横浜トリエンナーレかまる石か

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みやげモン

丸いのは片面がスピーカーで片面が鏡。人が動くと揺れて、音は鏡に反射して変化していきます。見た目のきれいだった。

赤レンガ前にシャボンがたくさん・・・In Jellyみたいです。

銅鑼にポテトを投げる男

小杉武久

エフェクターも見せる。
























ムスコの作品「まる石」

四角い木なのに・・・・


 横浜トリエンナーレに行ってまいりました。
 一日しか行けないので、三渓園の方までは考えないようにして(場所が分散しているので二日間使えるチケットです)新興ピア、赤レンガ倉庫、日本郵船海岸通倉庫(BankART Stadio NYK)大さん橋、運河パークに行きました。
三回目の今回のテーマは「TIME CREVASSE (タイムクレヴァス)」
・・・・・時間は、ときに捩れ、渦巻き、ぶつかりあい、そこに予想をしない亀裂が生じ、そこに深淵が顔を覗かせます。アートの力は、まずは、その深淵を直視し、いうならば「タイムクレヴァス」のかたわらに佇むことによって、個人と社会、国家、性差、世代差、人種、宗教といった相互の差異を、現在の自分自身が置かれている状況を含めて、徹底して感じ取ることから生まれ出てくるのではないでしょうか。 ・・・
これはサイトに書かれていたものの抜粋です。
確かにそうなのですが、見終わったあとの感想は、半分は嫌なものだった、というものでした。

・・・アートは、わたしたちの日常をゆさぶり、普段は気づかない、あるいは、しばしば忘れているふりをしてしまっている「深淵」を垣間見させ、わたしたちをときに慄然とさせ、ときに勇気づけ、ときに慰め、ときに生きる覚悟をあたえてくれます。 ・・・

ということも書かれています。 しかし、現在わたしたちは十分慄然とするものを目の当りにしていると思うのですが・・・嫌でも目に入ってくる陰惨な事件や、危機的な状況について、ここでまた改めて見たいとは思わなかったので、わたしはそういったものを突きつけてくる作品に関しては、嫌でした。話題のマシュー・バーニーの映像(パフォーマンスを撮ったもの)については、途中で出てしまったし、血みどろのものは苦しくなってしまったのですぐに出た。いくつかあった。これらのほとんどは儀式とかディオニソス的なものとかフロイト的なものとかを表しているようですが、もういいです・・・という感じでした。現実の方が厳しいと思っているし、まして、それによって「驚き」を与えたい、「非日常」を突きつけたいと思っているのかもしれないけれど、こういった美術展に足をわざわざ運ぼうと思っている人にとっては、それは「驚き」でも「非日常」でもないと思う。それを目的とするのならば、わたしは話しか聞いてないし好きでもないけれども、三渓園でやっている「突然キス」しだす、というパフォーマンスの方が、まったく予期せぬ人々の前であることで、意味はあると思う。横浜トリエンナーレは一回目に行って、これが二回目で、おもしろいと思っているので、今回も行って良かったと思っているし、半分は楽しめたのですが、以上が、終わったあとのわたしの率直な感想です。

 でも、今回はパフォーマンスというのが中心で、おもしろかったと思うんですよ。左の写真はあえてホンワカしたものを載せました。みんなが楽しめるものです。楽しめるものは、音が出るものが多かったように思います。わたしもそうだし。新興ピアは明るい作品が多かったです。入って次の部屋にあった鉄の玉が揺れて塗料を掬って行く作品が好きでした。ワイヤーを使ったものが好みなんで。左にあるモビール状になった鏡のスピーカーもきれいだし、音が変化するのが楽しくてよかったです。ガイドのお姉さんがいたのでみんな楽しく説明を聞きました。NYKの陰惨なものを見てきたお年寄りは、お姉さんに思わず「よかったわ・・・あそこで気分が悪くなったので、やめてしまおうかと思ったけど、ここに来て気分が明るくなってよかったです」「わたしも説明できてよかったです〜」とお姉さん。ここの作品はいつもの雰囲気でした。

 次に赤レンガに行きました。ここでは「Art of Body, Art of Action」と題して、戦後日本の前衛、を特集していました。わたしは結局こうゆうのが好きなんだな・・・と見ながら思いました。三つの部屋に10くらいの日本の50年代から70年代の作品が。8つのスクリーンで見ることができました(最後の部屋は新しい)。土方の舞踏は・・・半分笑ってしまうんだけど、やっぱあの陶酔した感じは迫力あります。金山明の「サークル」は山に赤い大きなチューブをかけてしまうというもので、クリストの原型のように見えました。「舞台のための具象」(だったと思います)は舞台上でのパフォーマンスで、田中敦子さんの衣装をはぎ取るものがきれいだった。田中さんは「On the Sand」というフィルムも流れていて、砂浜にサークルを描いていきますが、とてもうまい(って凡庸な表現ですが)「◯」がね。次の部屋は最高だ。これは「フルクサス」の部屋と言ってよい。日本のフルクサスといえば、必ず文字と写真ででてくるけれど、映像は見たことがなかった秋山邦晴らの「バス名所観光パフォーマンス」を見ることができた。東京駅に集合した50人くらいの若者、みんなニコニコだ。多分夢の島だと思いますが、そこでテレビにケーキを投げつけて、それを海に沈めたり・・・笛をみんなで吹いたり。何かのルールが与えられています。最後は三渓園なのか・・・・木の回りにみんな立って、数名がひもで木も人もグルグルと繋いでいく。みんな笑顔です。お堂の回りを歩き、出会った人は握手します。これらはみんなパフォーマンスごっこのようで、楽しくて、みんな笑顔なんですよねー。音はなかったですが、十分楽しそうでした。真ん中のスクリーンは小杉武久の60年代、「タージ・マハル旅行団」の「旅」について。これは映画館で見たものだったので、横目で追う程度。これはちゃんとステージのシーンを見れた方が良いのだけど、そこはなかったようです。左はもっとダダっぽい作品で64年「ハイレッドセンター・シェルタープラン」という赤瀬川源平が中心の作品。音はなかったけれど、何人かが内科の医院に入り、身体を計るとか・・・写真とるとか・・・最後はバスタブに全裸の源平さん。でも全然エロくなかったです。笑えます。灰野敬二の映像とNHKでチラと見た新しい作品も。
ここは楽しかった。

次に大さん橋でエルメスの企画の「Hボックス」というのに行ったのだけど、並んでたので止めた。外からでも映像がちょっと見れちゃったし、狭いところに詰め込まれているっぽく、閉所はキツいので止めました。すべての場所にいえるのですが、ヴィデオ、フィルム作品が多く、二日通ったとしてもキツいなあと思いました。5分10分の作品でもたくさん見ると疲れる。NYKでのマシューさんのなんて42 分だよ。わたしは途中で嫌になっちゃったヨ、だってスカトロ入ってるから。そうゆうの好きじゃないもんで。途中牛が出てきたところで、悲惨を予見して出た。本当のところは知らないけど、知らなくてもイイや。頭に乗ってた犬がかわいそうだった。笑えない。
  このNYKに一番期待していたのだけど、イイものイヤなものの混在でありました。一番おもしろかったのはロドニー・グラハム「銅鑼にポテトを当てて鳴らす」というパフォーマンスのフィルムでした。銅鑼の音が鳴ったので部屋に入ったのでした。作者が置いてあるポテトを向こうにある銅鑼に投げるだけなのですが、なかなか当たらず。たまに当たるとホッとしますねえ。鳴ったところでお客さんがホッとして出ていくのがおもしろい。ここにコミュニケーションがあるではないか!しかし、フィルムの中の観客たちはいたって真面目な顔で芋投げの様子を見ているのであります。これがまたおかしい。こうゆうの大好き。結局はこの頃のものの方がおもしろいなあ。オノ・ヨーコの65年ころやった衣服を観客に切ってもらうという「カット・ピース」も流れていた。これは2003年版もあり、そちらは最初のお客はショーンくんなのだった。ショーンくんが切る時にはヨーコさんはとってもいい笑顔で、ちょっと話しかけている風だった。これは彼女のピースの表現だ。なんかコレはよくわかるし、好きな作品なのだ。切る方と切られる方。そこには信頼関係があり、作者は切られる方になり、身を委ねている。切っている側の方は強い立場のようでありながら、見ていると、ヨーコはリラックスしていて(信頼して身を委ねているから)、切る観客は舞台に立つことや人の衣服を切るという行為のため、とても緊張しているのだ。この危うい関係を静かに表現しているのは傑作なのではないか?とわたしは思っているのだ。血をしたたらせることで一体何がわかるだろうか。ジョンとヨーコがやったいくつかのアクションやジョン・レノンのアルバムなんかを思い浮かべてみたりした。

 小杉さんの作品は、相変わらずエフェクター類がむき出しで、「収まってない」感がよかったです。壁の光の作品よりも、やはり基盤のついた作品がきれいで印象的です。

古い作品かしら?と思ったら新しい作品だった、というのもいくつかあった。部屋の片隅に置かれた・・・というだけでボイスを思い出してしまうので、ついつい古い作品と思ってしまうのだ。でも、きっとそうゆう影響はずっとずっとあると思う。それはボイスの作品が単純にカッコよかったからだ。田中 泯 の小屋がありまして、「アングラ」な感じに建ってます。エルメスの映画館(みたいなもの)はカプセル型で、未来派的であります。こういった対比がとてもおもしろかったと思います。まさにタイム・クレヴァスだったと思うので、テーマは生きていたと思いました。

作品名忘れた。片隅にある馬の鞍 カット・ピース2003
田中 泯 の小屋

Hボックス

でも、やっぱ気持ち悪いのは見たくないですぅ〜。これが正直な気持ちです。午前中にわたしは子どもの展覧会に行ってきたのですが、寄せ木細工の展示で親バカに感動しておりまして・・・ただのキューブなのですが、手のひらにスッポリはいり、愛でたくなるものなんです。ほかの作品は戦車みたいなペン立てなどでした。ほかの親たちにも「松本くんのが好き〜、いいね〜」と言われ、考えてしまいました。ほかの作品も素敵なのですが、ウチの子のだけは何の役にも立たない作品なんです。でも、この何の役にもたたないというのに、「気持ちがやすらぐ〜」と言われるわけで、これぞ「アートの神髄」ではないかい〜〜ルネッサ〜〜ンス!とビジュツをやる母は思った次第です。本当のことを言うと、ウチの子は貯金箱を作るつもりだったのに、穴をあけるのを忘れたのです。その時点で掟破りなんです。だから、並べてくれた先生に感謝します。

 きょうは、もの凄いモンをたくさん見てきたのですが、最後に、朝見た子どものこの作品を思い出し、何も考えてないモンの凄さを感じました。このタイトル「まる石」と子はつけてました。でも、四角だし、木なんですねえ。まったくシュールなんで、傑作だと思っちゃいました。



◆最近のインフォメーション
松本里美ライブ 高円寺円盤『日々の音楽/そうであり続けるために』
2008年 12月13日 (土)
LIVE:
Gofish (from名古屋)
フラテン
松本里美(g,vo)withクリスチィヌ(vln パスカルズ、mamaclio)+横澤龍太郎(ds パスカルズ)

円盤
東京都杉並区高円寺南3-59-11 五麟館ビル201
Tel/Fax : 03-5306-2937


「大人もきっと欲しくなる!? 子供のためのアートワーク展」
伊勢丹府中店 7階 アートギャラリー
12月10日(水)〜12月15日(月) 午前10時〜午後7時30分(最終日は午後4時閉場)
12月14日(日)13時からと15時からの2回です。
参加費や詳細については
042−334−1247(伊勢丹/美術・工芸) まで。予約制で先着順となっています。
受付は12/10からです。


◆2008年11月28日(fri) たくさんの人に会った

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食卓












 何もかも急に忙しくなってしまった・・・
 きょう、一日締め切り仕事。ほか、打ち合わせと銀座個展巡り等々で三日目いっぱい使って終わってしまった。
  きょうのお仕事はついに最終回となった「ピアノの本」の(ご高齢になった)千蔵先生のエッセイのための版画でした。長くやらせていただいて、千蔵さん、そして草思社、ヤマハ、編集長の一色さん、お世話になりました!そしてありがとうございました。まだ銅版画を始める前からやらせていただいていたものでした。その間に社の移転4回ですねえ。やりとりはFAXと電話と郵便で、わたしがギリギリの時のみ、持参してました。最終回のはその長い歴史の中でも最も短時間で仕上げたものとなりました。なんたって、前日腐食半分したあと、きょう2時間半で完成させ、ドライヤー仕上げです。その足で、工房の近くに移転になった編集部へドドドと早歩きで行く。
  最後のご挨拶で、一色さんといろいろ話せて感慨も深い。一色さんは詩人として、「詩と思想」の編集長としてもこれからは今よりも、もっとアグレッシブに活動されるような気がする。そうそう、わたしがインスピレーションだけで作った銅のオブジェを、いち早く「おもしろい!これでリニューアル1年目は行こう!」と言って「詩と思想」の表紙に使ってくれたことにもとても感謝してます。新たな可能性を見いだしていただいた。いろんなモンを作ってはいるけれど、やはり後押しされないと、なかなかそれから先には進むのは困難です。でも、後押ししてくれる人が一人でもいると全然話しは違う。もっともっとイメージがひろがる。「ピアノの本」は小さな冊子ですが、音楽(クラシック)のことについてのエッセイだったことが楽しかった。毎回出てくる音楽家のことをそのたびに調べるのもとても楽しかった。できるだけ音楽家の顔を描きたかったので、随分たくさん調べものをした。クラシックの作曲家の生き様は激しいと思った。ヒゲの未亡人(岸野さん)ならぬ、わたしはヒゲの女。スタディストなんで、こうゆう仕事が好きです。勉強になったな〜、いろんなことで。また、一緒になにかさせてくださいねー一色さん!

 遡って、きのうは朝から銀座。D工房展。エロいモン多し。蔵書票に特にエロいモンが多いのだけど、こうゆうコレクターがいるらしい・・・・というのを聞いたことがある。わたしもこの工房の方にすすめられたことがあるが、「エロス」と「エロ」は違うでしょうよ。わたしは「エロス」は好きですが、「エロ」は嫌ですねん。その差が出てるモンと出てないモンがあって、難しいねえ。

 そこから伊東屋さんへ。来年のミニギャラリーの打ち合わせと納品の話をしつつ、リトグラフの橋本尚美さんの個展を見る。ご本人がいらしてて、歓談。わたしの絵が丁度正面のエレベーター横に飾られていたので、すぐに名前と一致してくれたので話が早い。明るいきれいな色のリトで、やはりご本人も明るく軽やかでした。来年の個展の時には来てね〜〜

 伊東屋に売っている「デパートメント56」というクリスマスオーナメントのシリーズがある。アメリカだったかなあ、女性アーティストのカエルやハンドバッグになってる変な女とか、ちょっとキモかわいい感じのもので、11月にはいつも出ているから、毎年その時期に個展をしている最中よ〜く見ていた。きのう、その中にピンバッヂがあるのを発見。グリーンのバッグになってる子のを購入。さっそく帽子につけた。クリスマスだなあ〜

 そこから京橋の方へ少し移動して 手動のエレベーターのある(といっても中はきれいになってしまったけれど)ビルのギャラリー403へ。工房の水曜日の講師でパスカルズのガス管ラッパ吹きの永畑風人氏の個展へ。本人もいたので、たくさん話しておもしろかった。というかわたしがほとんどずっと一つの絵に対してしつっこくツッコンでたんだけどサ。「トレーシーの虎」は本当に虎なんだろうか、何をしてんだろうか、この家なんだろうか、などを考えてたらキリがなくなったのだ。そこに工房の友人二人が来たのでさらにアーダコーダで盛り上がった。ああ、楽しかったわ。

 そこから京橋方面さらに。工房で数年前にリトグラフの講師で来ていた鈴木英之氏の個展、ギャラリーくぼたで。 美しい花と花器のリトグラフ。他銅版画も。以前に見た時よりも抽象に近寄り、よかったなあ。特に亜鉛板を使用したもの。それから、黒のアルシュ紙に30版で刷ったというスズランやかすみ草の白がすばらしかった。わたしも黒のアルシュに白インクで刷ったことがあるけれど、白インクが油性のために黒の紙にス〜〜ッと染込んでしまい、1回では白が出てこなくてガッカリしてしまうのだ。もっとしつこくやらなければいけなかったのだ。勉強になるなあ〜〜〜〜。鈴木氏と近況の報告をしあって別れる。「花と果実」だったのに、果実がマスカットのみだったので、これまたツッコンでしまった。今度は果実もたくさん見たいですー。

 で、やっと食べることができる・・・・近くのはなまるウドンにパッと入ったら、知人二人にバッタリ会ったのでビックリした。わたしも彼らも入ったの初めてだったのに。そこから工房へ急ぎ、仕事少し。そして、夕方渋谷で次の仕事の打ち合わせに。ライター、デザイナー、ほか4人。表紙のアイディアを出したり、わたしのラフのチェックなど。3時間コーヒー1杯でねばる。終了後は金髪N氏の連れも参加で近くのワイン&ピザのバーへ。またワインを飲んでしまった・・・。早く帰って次の仕事を!と思っていたけれど、あまりにもたくさんの人に会った日で、疲れ果ててしまいマッタリしてしまった。お疲れさまでした!!きっとイイもんができるでしょう。この日は何人に会ったのだろう。12人、プラス工房の人、でした。ふぅ

 その前の日は珍しく家で打ち合わせだった。人が来るのは久しぶりで、朝から片付け。掃除だ掃除!なんとか人間の家らしくなったところでまた3時間打ち合わせ。こんな時やっぱりコーヒーメーカーが欲しいな。しゃべる時間がなくなるのがもったいないので(わたしの場合)いちいちお茶をいれに席を立つのが嫌なのだ。これはまたこれで早急なものらしく、大変なこった。

 横浜トリエンナーレに行く時間が見つからなかった!!!あと二日で終わってしまう!リハ日もあるので、何がなんでも明日行くのだ・・・・・混みそうだなあ。

 そうだ、おもしろい夢、怖い夢を連続して見ているのだった。ひとつは黄色の襖だらけの家に住んでいる夢で、よーく見るとその襖絵の模様は、カエルが伸び伸び=っとなっているものがズラーッとなっているもので、ギョっとなった。中庭があり、フと見ると金魚がたくさん浮かんでいるのでまたまたギョっとなって、よーく見たら、丸いものの中に入った金魚の絵で、それが縁側の軒の上からたくさんぶら下がっていて、庭と一体化して見えていたのだった。その隣の家の二階から楽しげなピアニカかアコーディオンのトイミュージックが聞こえてきて、どうやらRさんが練習しているようだった。そこにお客さんが来て、一緒に演奏しましょうよ、お隣も誘いましょうよ、となり、一緒にカルの襖絵を見ながら笑った。今朝は老犬と老猫を飼っている家に行く夢だった。「おじいちゃん・・・」と言いながら近づくと、老人が庭を指差すので、見ると、たくさんのアヒルやタカやフクロウがバラバラになって死んでいた。何者かにやられたようだったが、それはヒトではなくてトリなのだった。悲惨な中で老犬と老猫と老人は飄々としていた。
 そんな夢。



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◆2008年11月25日(tue) THE CITY というバンド

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「THE CITY/夢語り」
メンバー全員素敵です。












 別に思い出に耽るわけではないのだけれど、キャロル・キング唯一のバンドTHE CITYの唯一だしたアルバム「夢語り」を聞いてグラッとなってしまった。イイんだこれが。

 キャロル・キングが来日することになって、結局わたしは個展だなんだ、フーにも行くしなあ・・・・な気分で、行くことはかなわなかったけれど、随分家で持ってるモン数枚を聞きながら版画制作したりしていたものでした(フーと半々くらいに)。とはいえ持っているのは「つづれ織り/TAPESTRY」と「ライター」のみでありましたが、結局は大昔から聞いていた「つづれ織り/TAPESTRY」で落ち着き、「ライター」はいつのまにかまた棚の奥に入ってしまう。
  そこで聞くものがなくなったので、聞いたことのない唯一のキャロル・キングのバンド「THE CITY」を買ってみようではないか、と思い、これを数日間わたしは聞いている。1曲目からわたしはやられてしまって、複雑な気持ちなのでした。
 いつもネットで読んでいるKさんがたまたま「TAPESTRYしか聴いたことがない人用・・・」話を書いていたので、ちょっと笑ってしまった。たしかに、そうゆう人が多いのだと思うし、わたしもほとんどそれに近いのだ。わたしは3枚は聞いているし、若い頃のはアメリカのオールディーズとしてもまあまあ聞いてると思うが、さきほど書いたように、やっぱ『TAPESTRY』でおさまってしまうわけなので、同じことのような気がする。

 TAPESTRYの完成度が高いせいか、完結してしまっているのだろうか。というか彼女が自信を持って成熟していった自然な・・・まさに「ナチュラル・ウーマン」な部分がいつの時代に聞いても、(男の人にとってはどうなのかわからないけれど)わたしが生きて来た世代世代で噛み締められる部分があり、大事にしたくなるのだ。

 しかし、このTHE CITYは初々しく・・・そして、サウンドが、なんだかなあ、これって大瀧さんとか細野さんとか、なにかそんな時代の匂いで、懐かしい感じがする。一人でやっと外に遊びにでるようになれた頃の、街のアチコチを歩きまわる気分というのか。自分で服を選び、喫茶店に行き、本屋に行き、友達のお兄さんのレコードを聞き、ちょっとデートしたりする、そんなことができるようになった頃の初々しさを思い出してくすぐったいぞい。そして、曲がイイんでビックリする。楽しいし。
  初々しさは、ソロになってからとは随分違っていて、ほとんど彼女がすべてを作っているのに、バンドで気持ちよくやりたい、という欲求があるに違いなく、「作るけど、そんなに前には出なくていいのよ」な雰囲気が漂い・・・またそれが一体感を生んで良いことは良いのだけど・・・いろいろ考えてしまうのだった。良くもあり悪くもある。TAPESTRYでの堂々とした成長ぶりを思うと、それはもう、考えてしまうわけですよねえ。間違っても自分と比べるなんておこがましいことはしないけれど、バンドでやるということと、自分がメインでやるということはまったく違う気持ちなわけで。こうやって何枚かを聞きながら、つい自分にあてはめて、わたしはひとりの時、そうじゃない時、どちらでもシッカリやれてただろうか、もっとやれたのじゃないか、まったく駄目だったんじゃないだろうか、本当はわたしがするようなことではなかったのじゃないだろうか、または反対に、こんなにやらなくてもよかったのじゃないのか、と、思ってしまったりした。それでも、音楽は楽しく、わたしも楽しかったし、それがすべてで良いではないか、となればよいと思う。

 キャロル・キングはアメリカのポップスの歴史みたいな人で、どうもわたしには女性ヴォーカル、みたいなくくりが考えられない人だなぁ。時代時代でイイ曲作る、女王と思い続けていた。でも、先日のスマスマで見た時のくったくないしゃべり方と笑顔を見た時、女王じゃないことがわかりまして・・・・やっぱりナチュラル・ウーマンでした。とてもシャイな。こんなにシャイなんで、紆余曲折あって大変だったろうなあ〜。でもあの笑顔だものね。わたしもあんな風に歳を重ねたいとおもいました。本当に、本当に



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◆2008年11月24日(mon) ラトゥールとエシェゾーの至福の時

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右は「ワイン・エキスパート」のバッヂ
左は「ソムリエ」のバッヂ

「ポロねぎのキッシュ」
フワフワです。(明石焼きくらいフワフワ加減。)

「農園野菜のテリーヌ」
シェフのスペシャリテのひとつです。 13種類の季節の野菜がそれぞれ違った味付けで野菜畑のように並んでいます。きれいね〜

「うずらのごぼう入りパイ包み」
ごぼうとうずらが良くあってました。こんなにシットリとしたうずら肉は初めてかも。パイもこんなに薄いのは珍しいように思うけど。本当に美味しいメインでした。

デザートの盛り合わせ。きれい。

「炎のデザート」は洋梨でした。
お皿もどれもフレンチらしくて、気を衒ってなくて好きです。


レモンの上からキルシュをタラ〜ッと。
下から燃えて繋がります。








最後まで笑顔のギャルソン&ソムリエのお二人でした。
ごちそうさまでした。

 今朝も余韻に耽って目覚めました。何の余韻かというと、昨日飲んだワインの余韻です。
●ワインのこと
 会社員ながら食いしん坊バンザイ高じて「ワイン・エキスパート」の資格をとるためにお勉強していた友人、S木氏がついに合格!おめでとー。数年前に初めてトライした時、「受かったらあのシャトー・ラトゥールを飲みましょう!わたし出します!」(全額は無理なんで何人かで・・・ってことで)と宣言してしまったのでした。こうゆうことでもないと、この五大シャトーの一つの豪勢なワインをいただくことなど、一生無理なんじゃないか、と思ったからで、お祝いだったら・・しかもワインに関するお祝いだもの、これはもってこいではないの!と思った次第です。S木氏はいつのまにかこれを買っていて、馴染みのフレンチレストランに保存していただいていたのでした。まさかそんな事になっているとは知らずのわたし。そして合格!パチパチパチ〜いよいよもって、夢に見たラトゥールなのね・・・・と、合格はおめでたいのですが、もうハッキリ言って、そっちよりコッチなわたしなのでありました。(ゴメンネ〜〜〜)
 この麹町のお店はランチもやっているとのことで、昼間にお祝い、ということになりました。S氏ご夫妻とわたしと3人です。3人というのはナカナカ良いですねえ。ワインは3人くらいが丁度良いのです。味見程度じゃイヤだし、かといってたくさん飲むものでもないと思うのだ。そして、美味しいものを食べ、ゆっくりおしゃべりしながら・・・3、4人くらいが丁度良い。このお店は(ちょい内緒。興味のある方、ご一緒しましょ!ランチは2950円から、というお手軽さです)お料理がおいしい、と評判のお店で、一時は予約もなかなか取れなかったようです。知ってる人に連れていってもらえると、色々と融通がきくのが良いです。

●なんでラトゥールか
 テーブルにつくと(遅刻)すでにシャンパンでお二人が待ってました。テーブルには恭しく塔の絵のついたあこがれのワインが外界に出るのを待って昼寝しておりました。鍵のかかったガラスケースでしか見たことがないものです。わたしがどうしてコレを飲みたい、と思ったか。もう数年たったのでよく覚えてません。ただ、ソムリエ渋谷康弘さんの本「デギュスタシオン」に絵を描かせていただいた時から、ワインは随分と飲む機会が増え、渋谷さんやグルメな編集者の方にもすばらしいものを飲ませていただいたし、年齢をとるにつれて出会える機会、人、というのが増えていくものだと思います。常日頃食べ物、飲み物の話をしているせいか、食べ物の仕事も何かといただき、そのたびにお勉強する量も増えますねえ。なんてわけで、食べ物にまつわるお勉強の中で、このラトゥールを飲みたい、という気持ちがいつしか盛り上がっていたのでありました。多分それは、このワインを飲んだ時の感想が、どの人のも荘厳だったからで、そんなにも「ヘヘ〜参りました」みたいな表現が口をついて出るものというのは一体どうゆうモンなのだろうか?と思っちゃったわけです。
 ちなみに、ボルドー五大シャトー っていうのはコレ
ラフィット , マルゴー , ラトゥール , オー・ブリオン , ムートン

一番有名なのはマルゴーかもしれませんね。 どうかな?

●エチケット(ラベル)の話
ラベルもワインは楽しいですよね。マルゴーに代表されるシャトーの畑の絵のものは、意味はあるのですが、同じようなタイプのものがボルドーでは多いので、ちょっと面白みがないかな。よく女王と呼ばれるので、クラシックな女の人の絵柄なんかだとイイなあ、と思ったりする。ラトゥールは塔が印象的で、シンプルさが魅力的だ。ムートンは毎年違った画家の作品になるのが特徴で、良いです。73年に格付けが1級になった時のはピカソです。生きている画家ということになっている中での例外はピカソとタマヨです。バルテュスやキース・ヘリングとかウォーホルもやってるし、シャガール、カンディンスキー、ダリ、ローランサン(とてもかわいい)やヘンリー・ムーアなど様々です。
 あとで出てきますが、ブルゴーニュのあの!!ロマネ・コンティのラベルは文字のみで、その四角いロゴが自信に満ちあふれていて、恐ろしいほどなので、コレはコレで印象的だ、と常々思っているものです。

●勿論お料理あってのもの
 S木氏にレストラン名を教えてもらって、そのサイトを見た時にその料理の美しさにウットリいたしまして・・・サーブに来たギャルソンに前菜をあえて「野菜のテリーヌ」に変えてもらっちゃいました。ランチでも、少しランクが上じゃないとこんなことはできないと思うので、知り合い関係の役得でした。ラッキー
 でも、ほかのものもどれもおいしそうで美しくて・・・・また行きたい。一皿一皿しっかりとシェフの大事にしているところがみえていて、しかも誰もがおいしい、と言えるような自己中さがないところが良いな。
 それにしても、ラトゥールを、昼間に飲むなんて・・・信じられんです。まずは、大きなグラスに少しそそいでもらってS木氏がフムフム・・・と。デキャンタにいれかえてもらうことになりました。ワインはグラスにうつすとどんどん空気にふれて味わいが変わります。だからグイグイ飲んではもったいない。たしかに、最初の一口は強さばかりが目立ったように思いました。う〜ん、どの文章でも出会ったように、強いです・・・。これはメインディッシュ・・・・「肉」!!に良い。なのにわたしの前菜は野菜・・・・ああ、やっぱり肉系にすれば良かった〜。まあ、イイや。パンも美味しかったから。とにかく基本はパンとワインとチーズ(はなかったんだけど)のわたしとしては、善しとします。3人でおしゃべりしたり、ギャルソンとワインの話をしている間も楽しいもので、グラスをクルクルと回している内に、ラトゥールは落ち着きはらって力を発揮しだした。ガッツリしてるなあ。オレンジ色だ。そして、樽の香りがボンジュ〜ルですよー、フランスの葡萄畑に連れてってくれる。でもって、メインはウズラにしました。フレンチレストランでウズラは何度か食べたことがありますが、こんなにしっとりとしたのは初めてでした。ほんのりとレアなところもあって、焼き具合が最高。ごぼうととってもあってました。パイ包みは、普通もっと分厚いパイがついていると思うのですが。ここのは薄い膜のような感じで、このくらいの方が肉を楽しめていいなあ、と思いました。いや〜ん、おいしぃ〜

●ついに出たっロマネ・コンティ/エシェゾー!

 かの有名なロマネ・コンティ。「ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ(DRC)社が単独所有するフランスのブルゴーニュ地方、ヴォーヌ・ロマネ村に在る約1.8ヘクタールのグラン・クリュ(特級格付け)のピノ・ノワール種のブドウ畑。または、そのブドウ畑から産するブドウから造ったワイン。」というのがウィキによる解説。このDRCのの中に「エシェゾー」というのがあり、これはロマネ・コンティの畑に隣接した畑のものなわけですね。ほかにもいくつか有名なものがありますが、わたしは鼻っから無理無理〜と思っていたので、考えたこともなく・・・。しかし、ロマネ・コンティのラベルは何度もイラストの仕事で描いていることもあり、多少はお勉強してるんで、このロゴを見た時には「アッ・・・」と驚いてしまったとですよ。
 なんで、これが・・・というと、持つべきものはワインに強い馴染みのレストランを持つ友人(!)ってなわけで、お店の方が、S氏のお祝いに用意してくださったものだったのでした。なんてすばらすぃ〜〜〜!

 これを、どうしゅる??エ、今飲む?いやいやとっておいた方が良くはないですか?と、わたしとしては飲みたいけど、ヒトのもんだしなあ・・・でも、エ〜イ!飲んでしまええ〜てなことにもなるかもぉ〜、とドキドキしつつ、ラトゥールでご機嫌だったこともあり、ご夫妻の決断は早かった。「飲みましょう!」

●こんなランチってありか?!ラトゥールを前座にしていいのか!?
 ウズラをゆっくりいただかなくてはならない。この ピノ・ノワール100%のさわやかで美しい色のワインのお供ですからねえ。一体、ここで何時になっていたのやら、すっかりランチタイムは過ぎてたんだと思います。お客さんもどうもいない・・・。あ、そうそう、こんなにガッチリ写真撮れてるのは、実はこのレストランにはそれとなく仕切りのある個室があるからで、S氏もお子さんを連れてくることもあるようです。カジュアルな個室だから、緊張するようなこともなくって、イイ感じです。楽しく写真撮ったり、ギャルソンにたくさん質問したり(質問はわたしの場合どこでもかなりしますが)、ランチとは思えません。
 さて、この個室であるということも実はとっても重要なことだった、とあとで思いました。というのも、この2本の豪華なワインは、コルクを抜いたあと、大袈裟じゃなく、香りがプゥ〜ンと漂うのですねえ。それが小さなお部屋にフワフワと。でも、ラトゥールの時とはエシェゾ−はまったく違いました。ラトゥールはラベルの要塞のようにドッシリと部屋に沈んでいくのに対し、エシェゾーは「花」です。「花」そのものなのでした。S氏も言っていたけれど、わたしも同意見で、花束に顔を突っ込んだような香りの漂い方なのです!こんなのは初めての経験でした。そして、その香りはいつまでもいつまでも部屋にふりまかれていて、飲み終わったあとも、ギャルソンの方がグラスをそのまま置いておいてくれました。こうゆう気遣いもよかったなー。飲もう、とグラスに鼻を近づけるたびに薔薇に包まれるかのような錯覚になります。これ、大袈裟じゃないですよ。
 S氏奥さんとわたしは多分特に喜んで・・・というかハシャイでだと思います。なんて、素敵なワインだろう。こんなに気持ちはウキウキするなんて。こんな風にワインを飲んで思ったことはなかったように思います。ピアノを弾くおくさんが「ラトゥールはベードーベンだったけど、エシェゾーはショパン」と言っていたけれど、まったくそんな感じでした。フルオーケストラの交響曲とサロンでのピアノ曲、という感じかなあ。くすぐったい感想でしょ?でも、本当にそんな感じなんでした。
 花の香りは、その後花の咲く野原もイメージされて、川や土の匂いも感じる。ソムリエというのは饒舌にそんなことを言うけれど、わかってないわたしでも、たくさんのイメージが自然と浮かぶようなたくさんのことを語ってくれるワインでした。

 いいんだろうか・・・・あのラトゥールを先に堪能したあとに、さらにこのようなモノをいただいて・・・、エーイ!いいんだわい!だって、わたしは200%堪能したんだから。とS氏ご夫妻に感謝の言葉もござんせん。一応多めにお支払いはしたものの、こんなもんではマズいんじゃないか・・・あ、カベルネ・フランの葡萄の版画はプレゼントしたんですけどね、そんなもんで、よろしく哀愁。
 
 デザートは、これまた掟破りとなりまして・・・ランチではやらない「炎のデザート」をしてもらいました。洋梨を。皮を螺旋に剥いたレモンの上から・キルシュがボォ〜〜ッと燃えて・・・お見事でござんした。ほかのデザートの盛り合わせもそれぞれかわいくて美味しくて、本当に満足しました。
 S氏と行かなくてはこんな贅沢はできなかったと思うので、本当に感謝です!そして、シェフ、ギャルソンのみなさんにも、感謝を。またきっと行きたいと思います。

 きょうはこれからフレンチもんとブリティッシュもんとラフを描かねばならない。まだおフランスの花の香りに酔いしれてますからぁ・・・・手につかないなーブリティッシュもん。いやいや大丈夫ですよ!!パキッと切り替えて、英国らしい絵、描きますよん。
 とにもかくにも、S木さん、おめでとーーー!!また掟破りランチしましょうね。




◆2008年11月22日(sat) きょうの逸品、図鑑と葛湯

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ジュニア学研の図鑑『宇宙』の中の「夏の星座の神話」



京都二条わかさやの「葛湯」

 久しぶりにスタジオリハをする。12月のメンバーはドラム横澤龍太郎さん、ヴァイオリン/クリスチィヌさんとわたしです。龍太郎さんは昨年の暮れに一度一緒にやり、曲のニュアンスの掴み方に感心してしまっていたのだった。特に「Eel Pie Island Song」はすばらしくて、何度も録音したものを聞いたっけ。きょうは、ほかにもたくさんやりまして・・・・おもしろかった。この楽器編成での「ヒバリ」「まぶしいチョコレート」などもイイ感じでできて、ちょっと新鮮だった。是非、お越しくださいませ!
  終わってから下北沢だったので「PIGA」へ。ここも久々。PIGA氏とも何ヶ月ぶりという感じ。フランス人の話になり、例の爆笑のフランス語講座のパトリス先生のことを言ったら、お二人ともご存知でビックリ。漫才よりおもしろい、と結論。ちょっとしたブームだ。


●ジュニア学研の図鑑『宇宙』

 5、6月頃やっていた仕事。小学生低学年用のものです。前半に星座の話があり、わたしはそのうちの春と夏の神話と、四季の星座のアイコンを描いています。小さい子用なので、色がヴィヴィッドになっているようです。これをやっている最中に、目が相当悪くなっていたため、慌てて眼鏡を作ったりしたっけね。そのため、細かいところが大雑把な感じなのですが、子ども用のものなので、その方がかえってよかったような気もする。と、前向きに考えることにした。左のは夏の星座の神話のページ。蠍座がつねにオリオン座を追いかけているようになっている、という話。右はオルフェウスとりゅう座。ある程度かわいい感じに描いてます。春は大熊座の悲しい話とかケンタウロスを。発売はまだ。お世話になってます、学研。大人も子どももね。



●『京都二条わかさや』の葛湯
 1ヶ月ほど前に西荻の雑貨屋さんFALLにポストカードを納品しにいった。その時に店主に京都のおみやげでいただいたものです。マッチ箱ほどの箱の絵がかわいいですね。これは抹茶味の「くず湯」で、折角だからFALLで購入したチェコのカップ&ソーサーでいただくことに。驚くほど和風食器持ってない。寒い時にトロトロ〜ッとあったまりますねえ。中に鳥型のアラレなどが入って、さらにかわいらしいです。

 ギターとエフェクター2個と録音機など持って歩いていたのに、全然重さを感じなかった。力持ちになったんだろうか・・・・やけどに良いと聞いた「紫雲膏」 は、なんとなく効いているような気がする。そういえば、これもきょうのリハのお二人とも知っていたみたいだった。なんで、わたしだけ知らないのだっ!?



◆最近のインフォメーション
松本里美ライブ 高円寺円盤『日々の音楽/そうであり続けるために』
2008年 12月13日 (土)
LIVE:
Gofish (from名古屋)
フラテン
松本里美(g,vo)withクリスチィヌ(vln パスカルズ、mamaclio)+横澤龍太郎(ds パスカルズ)

円盤
東京都杉並区高円寺南3-59-11 五麟館ビル201
Tel/Fax : 03-5306-2937


「大人もきっと欲しくなる!? 子供のためのアートワーク展」
伊勢丹府中店 7階 アートギャラリー
12月10日(水)〜12月15日(月) 午前10時〜午後7時30分(最終日は午後4時閉場)
12月14日(日)13時からと15時からの2回です。
参加費や詳細については
042−334−1247(伊勢丹/美術・工芸) まで。予約制で先着順となっています。
受付は12/10からです。


◆2008年11月21日(fri) The Love Life Of The Octopus/惚れてまう

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 きのう書いたヨ・ラ・テンゴのThe Love Life Of The Octopusという曲のギターがとても好みだったので、何度も聞いてしまった。単音弾きで2本重ねているのだと思うけれど、単純な単音が重なっていく感じが心地よい。蛸は魅力的な生物だ。
 さらにきのう書いたフランス語講座のつづきも見る。フランス人がフランス語特有の発音を大袈裟に身をもって(口をもって)教えてくれるのですが、モレシャンの10倍大袈裟な表現、と言えばなんとかわかるかしらん???きょうも爆笑してしまった。しかし、子どもはもう見てくれなかった。淡白ねえ。

 急に忙しくなってしまった。朝ちぃちゃんの散歩のあと、バイトに行くハズだったのだけど、締め切りとか依頼されていた絵の捜索だとかギターについてのアレコレをやらねばならず、バイトは中止と決めた。バイトといっても知り合いのところのお手伝いなのですが、電話をかけるつもりがスッカリ忘れて作業をしていて1時間も過ぎてしまった。ヘッドフォンをしてギターを弾きながら版画の資料をパソコンで見る、という離れ業をしていた最中に気がついた。慌てて行けなくなったことを電話したのだけれど、大人のすることじゃないなあ、と反省。夢中になるとスコーッと忘れてしまう。

●「惚れてまうやないか」
 そのバイトというか手伝いで、アクリルの工作を頼まれて渋谷のハンズに先日行った時、加工のコーナーにいる男の人に「惚れてまうやないかぁ〜〜〜』な状態になってしまった。こちらの要望など言ったら、アッという間に図面をひき、数通りの方法を提案してくれた。鉛筆はササッと尖らせ、サラサラサラと美しい図面をひいた。寡黙な職人に接すると「惚れてまう」のだ。思わずネームプレートを見てしまった。Tさん、素敵。というか、 Tさんに限らずこの加工のコーナーにいる人は惚れるタイプなのだった。

●惚れない
 渋谷・・・・岡本太郎の「明日への神話」が苦手だ。美術館で見た時にも何か違和感だった。岡本太郎は好きだけれど、この絵は見たい気になれないのだ。意味とかの問題ではなく、ただ単に好きになれない。数人が同じようなことを言っていたのでちょっとホッとしている。みんながみんな好きなわけがない。わたしはメキシコで埋もれていたこの絵は、そのままでも、また、そうゆう運命でよかったような気がしたりもしているのだ(たくさんご意見はあると思いますが、好みの問題です)。たくさんの人が通る白いシンプルな壁で素敵だった通路にコレが来てしまって、圧迫感を感じてしまった。良く通るところだけにもっと爽やかなものにして欲しかった。あしたもココ通るんだよね・・・地震とかおきないといいな。怖い、と言った人がいるのだ、コレを。わたしには予知能力なんてないけど、わたしもモヤモヤするのだ。そう思うことがこの絵の持つ意味なのかもしれないけれど、ココで見たくはない、と思うのだもの仕方ない。
 あしたココを通る時は、一番遠いところをわたしは歩こう。 あしたは久々スタジオ練習。



◆2008年11月20日(thu) 頂き物特選CD&DVDと朝子展

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三階朝子さんの個展。充実の内容です。是非!
藤沢です。


 



森さんの個展会場「日向堂」にいるワンコです。

 きのういくつかの用事を済ませ、表参道のcafe flugで表参道画廊のSさんとランチをしました。それから隣の『月光茶房』に。最近のわたしのアングラ(と敢えていう)作品「夜釣り」がレジに飾られているというので、それを確認がてら食後のコーヒー。きのうはコロンビアを飲んだ。ここのカップ&ソーサーは一つ一つ違うものなのだけど、赤い柄の同じもので出ることが数度あり、きっとご主人の中ではわたしのカップはコレと決まっているのだろう。絵は異様な雰囲気で・・・・でも気に入ってくれているようなのでよかったなあ。客がほかにいなかったのでいつのまにかわたしの「肉体の悪魔」話となり、左手首のやけどの酷さをお見せするにいたる。すると、良い薬があるぞよ、早くそれを買ってつけなさい!ってなことになり、それは『紫雲膏』という塗り薬だぞよ、「え?チンスコウですか?」とトンチンカンなことを言うわたしに、マダム「チンじゃなくてウンだから」と下ネタのようなことを。おかしいからさらに「チンすこうでしたっけ?」とふると「ウンだから」と数度繰り返し、言い合いつつ、すぐそばの漢方系の薬局に共々行く。薬屋爺に見せると「早く来ればよかったのに、これをつければアっという間じゃったのに、ナニ!!お風呂に入ったって!だめだめ、お酒もだめだめ」と、医者に言われたこととまったく違うことをおっしゃるのでありました。この薬については、ほかにも知ってる人がいて、わたしだけなの?知らなかったのは、と思ったほどだった。しかし、あまりにも最近寒くて、やっぱり湯船の中に入ってしまうわたしでした・・・・・しかも、きょうもホットワインのんでしまったし。

●個展巡り「森祐子」『三階朝子』

昼前に、祐天寺のカフェギャラリー「日向堂』へ行きまして、森さんの銅版画やアクリル画やバッグなどを鑑賞。トイプードルのレノンくんがお利口&かわいくて、離れがたく、「ブリの照り焼き定食」をいただき、しばし和みました。玄米がおいしかったです。スープの根菜が入っていて美味しかったですヨン。
お客さんとしゃべるのもおもしろかった。
 そこから横浜へ出て、久しぶりの横浜駅近辺ブラリ旅。余裕を持って出掛けたので横道に入ったり迷ったり楽しかった。こうゆう時間がどれだけ大事か・・・忙しいとそうゆうのが単なる「無駄」に思ってしまうけれど、本当はこの「無駄』こそが楽しいハズなのだナ〜。そこから東海道線で藤沢へ。持っていったお仕事ノートにラフを書いたり、思いついた歌詞を書いたり、とても楽しいです。電車大好き。
 『ぎゃらりーアリアス」に三階朝子ちゃんの個展へ到着。ちょっと場所が都心から遠いので、なかなか行きにくいとは思うのですが、24日までだけど、是非行ってみてください。朝子ちゃんも到着して、一作一作丁寧に見ていった。わたしもそうだけど、朝子ちゃんも、たくさん語ってくれるので、それがイイんです。聞く前にわたしは自分が何を感じたかを言ってみることが多いです。朝子ちゃんの版画は、具象と抽象が混ざり合い、心の中のヴィジュアルや愛情や喜びや、時には悲しみが描かれていると思います。気持ちの発露なので、抽象的な表現をとっているところが多いのですが、それが想像力をかきたてるので、ジックリ見るのが楽しい。さらに自らの説明を聞くと納得したり、ちょっと感動したりしてしまいます。いろいろ好きな作品はあるのですが、抽象のようにも見える雨の表現がとても好きです。わたしも歌詞で書いたことがありますが、窓に流れ落ちる雨の粒というのは、見ているといろんな動きをするのできれいで、時を忘れて見つづけてしまうことがあり、植物とサラサラとした雨の絵は、じぃっと同じ場所を見つめる視線が感じられます。今回は何年も前の作品から最近の作品までがまんべんなく混ざり合って並んでいます。自問自答しながら作り続けて来た作品、わたしも一緒に見て来て、感慨深いものがありました。
11月24日(月)まで 10:00〜18:30 (最終日は17:00まで)
  ギャラリー アリアス
  藤沢市藤沢575-1 クリオ藤沢壱番館1F
  Tel/Fax 0466-24-2404
  作家在廊日/木・金・日 14:00〜


 近くの素敵なカフェでホットスパイスワインをいただく。帽子作家のかとうひろみさんも丁度やってきました。3人ともベレー帽だったのよねー。ベレー会談でした。ほんのり暖まりました。ホントに寒かったですね、きょうは

●YoLaTengo『The Sounds Of The Sounds Of Science』
 
ジャン・パンルヴェの海洋ドキュメントフィルムについては、10月に書いた。海洋もの、特に深海ものや軟体ものが趣味でありますが、不確実性別ものなども趣味でありまして、これに出てくるタコ、ウニ、タツノオトシゴが美しい映像で見られるものです。ヨ・ラ・テンゴがこれに音をつけていることはあとから知って、興味が俄然出たので調べたらとても手に入らないシロモノのようでした。でも、ラッキーなわたくし・・・持つべきものは音楽の友(場合によってしょっちゅう変わる)。大阪のMさんが持っているものを送ってくれました!本当にわざわざすみません〜、でも、嬉しいです。ありがとーございます。どれも彼ららしいクチュクチュピロピロな感じなのですが、ギターの音も気持ちが良いですねえ。わたしは特に「タコ」の曲The Love Life Of The Octopus(すべてインストです)が好きです。『クラゲ』の曲も好き。へえ〜、こんなのがあったんだ〜、と今さらながら。世の中知らないことだらけ。知った時は楽しい。


●『NHK外国語講座新スタンダード40 すぐ使える基本表現 フランス語会話
 持つべきものはヘンなモンを紹介してくれる人(という風に場合よって変わる)。この講座に出てくる人の表情がおかしい、とTさんが言うのですねえ。そう書かれていると、いろいろ想像してしまい、きっと本当におもしろいに違いない、と思えるようになってしまった。タモリのネタじゃないけれど、こうゆうのは絶対におもしろいのだ。で、送ってくれるというので、お言葉に甘える。それが先日届きまして、忙しかったので当分見れないだろうと思っていたのですが、我慢できず。我慢しなければならなかったのです。隣にノートを持ってきて試験のための(期末試験中なんですよね)漢字なんて書いてるコがいたもんで・・・・。しかし、笑いのDNAというのは必ずや受け継がれるもので、ついに我慢できずにパソコンに入れてみてみたら・・・・フランス人が発音をする時の顔が・・・・・、二人して爆笑してしまって、涙が出てしまった!さすがに全編はまだ見てないけれど、数回分そのフランス人の発音の場面だけ見て死ぬほど笑ってしまった。真似までしてしまった。本当にすんばらしいモノをありがとうございましたっ!フランス語、楽しくやれるかも〜。フランス人が中に入っている仕事の最中なので、完成した時に会ったら相当わたしはフランス語通になっていると思うので、爆笑しつつ仲良くなれると信じてます!

持つべきものは、いろんな友、っつーことで、おやすみなさいませ。


 

◆2008年11月18日(tue) 武道館の WHO are you!!

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●THE WHOを知ってるかい?
 
きのう、ついに念願の武道館ライブを見に行ってきて、呆然とした感じで一日が終わりました。
きのうはバタバタと仕事で出掛け、そして、夕方は林陽子さん個展のオープニングパーティへ。最後の作品がとても素敵にできあがっていた。今までとちょっと違う空間があり、最後にきっと何か降りて来たんだろうなあ、と思いました。パーティは楽しく始まりましたが、わたしは途中で九段下へ。
  昼間20代のDJくんと話してたのですが、やっぱ音楽をやってるといっても誰でも同じだけど知らないもんは知らないんで、これは年齢や職業に関係ないのね。わたしには昔からビートルズ、ストーンズ、フー、というのがスペシャルなロックバンドでありまするが、ビートルズとストーンズと違ってフーは本当に知らない人が多いことはヒシヒシと伝わってきます。

 今回、武道館でやる、と聞いた時、絶対ココで!と思った。ストーンズは東京ドームで2回見た。できたらもうチット小さいところがよかったけれど、それでもこのビッグなバンドはドームでも良いのだ、と思ったものだった。フーは、ライブハウスのイメージがわたしには強くって、ガチャガチャしたノリで聞きたいものだ、と昔からの映像や写真で摺り込まれているので(要するに大きなイベントをする前の古いもんばかり見てるってことだね)スタジアムじゃないところで見たかったのでした。英国にあるようなシアターみたいなところもいいよねえ。ビートルズが女王に恭しくお辞儀をした(わざとらしく)あのシアター。ああいった古い建物もいいもんだよねえ、と思うのですよね。先日行ったJCBホールくらいだといいな。それはそれとして、スタジアムに比べれば武道館はシアター然としていて良い。それに、ビートルズが見られない今となっては、フーがここでやる、というのが、なんとも60年代のイメージが混然と頭の中を渦巻いてしまって、胸が躍るのだ。勿論その頃は小さ過ぎてコンサートに行くようなことは無かったのだけど、これも昔のモンが摺り込まれているので、その頃18歳くらいだったような気になってしまうのだった。実際には武道館は白いスーツに白いエレキギターのボブ・ディランを見たっきり。(という歳頃なのよね〜、やっぱ古い!?)


●ロック
 そんな事はどうでも良いですね。感慨に耽ってしまいました。
 きのうは5人並んで見た。アリーナの結構良い席でした。始まる前から興奮。何故か「ジーン・ジニー」がかかって(好きだけど)、それから登場でした。 肉眼でもちゃんと見える。ピートが、ロジャーが・・・・ああ、こんな日が来るなんて。(一度来た時には行かなかったくせに)ピートのギターはフェンダーのストラトばかりでした。3本だったかな、取り替えながらでした。黒い帽子にサングラス。肩に流行のタータンチェックが入った黒いしゃつに黒いパンツ。ロジャーは白いブラウスに黒いベスト。ムキッとしてました。途中からはベストも脱ぎ胸はだける〜。そして白いマイクをブルンブルン〜〜〜〜〜、一度もシッパイせず〜、いつもより余計に回してます〜な感じでした。ダブルタンバラ〜も見られてよかったなあ。ロジャーは、思ったよりもずっと声が出ていて、すばらしかったです。ヴォーカルが良くなくっちゃね。そして、ピートもブルンブルン〜〜〜〜と・・・・生で見られて嬉しいー。いっぱい回してました。
 さて、メンバーはドラムがリンゴ・スターの息子のザック・スターキーで、とても気持ちよかったです。キースのような叩き続けるものではないけれど、おとうさんのDNAがハッキリわかるようなシンプルかつ押さえどころのセンスの良さの光るものだったなあと思いました。おとうさんじゃなくてキ印アーニーおじさんキースに教えてもらっていたそうですが、どちらの良さもうけついでるんでしょうね。それにしても贅沢な環境。ベースとキーボードがほかにいます。それとピートの弟がギターに入ってるんですね。わたしはできたらギターは1本が良かったな。フーの好きなところは、極力少ない楽器編成であのパワー、というのが一つの理由なので。うしろにアメリカのツアーでもずっと使っていた大きなスクリーンがありました。これもとてもよかったです。

とりあえずセットリストを
1. I Can't Explain
2. The Seeker
3. Anyway Anyhow Anywhere
4. Fragments
5. Who Are You
6. Behind Blue Eyes
7. Relay
8. Sister Disco
9. Baba O'reily
10. Eminence Front
11. 5:15
12. Love Reign Over Me
13. Won't Get Fooled Again
14. My Generation
15. The Naked Eye
---encore---
(Tommy Medley start)
16. Pinball Wizard
17. Amazing Journey
18. Sparks
19. See Me Feel Me
(Tommy Medley end)
20. Tea & Theatre

 たとえば、1曲目の「I Can't Explain」では当時のライブの様子などが映り、「Baba O'reilly」ではテリー・ライリー風ミニマル&デジタルなものが。「5:15」はとても素敵で、ハイスピードで線路を。「愛の支配(12曲目)」では(だったよね)ブライトンの暴動の様子と映画の場面を。等々。「Behind Blue Eyes」や「ピンボールの魔術師」「Who Are You」の作品も良かったし。最後の「Tea & Theatre」はアニメーションで、紙を吊ったようなものでわたしは好きだった。この曲ではちゃんとロジャーもマグカップでティーを飲んでまして(中はどうかな)、そこここに英国人臭がただよい、英国好きとしては気分が良いのでした。

 セットリストはこの映像があるせいか、ほとんどどの会場でも変わらなかったようですが。武道館だけ「My Generation」のあとに「The Naked Eye」がくっついて演奏されました。よかったです。でも、「My Generation」で終わっても、感動してたかな〜〜〜。ああゆうのが好きなんで。あのベース・・・・エントウィッスルだったらもっとカッコよかったと思うけど、それでも、生で聞けて嬉しい。
 初期のヒット曲(なんだけど、多分ほとんど知られてない)で最初と最後を飾り、中に新曲と「四重人格」というセット。アンコールで「トミー」、最後に二人だけがステージに残り、暗い中で、ピートはアコースティックギター1本で、ロジャーの歌と一緒に締めくくったのでした。パチパチパチ〜〜〜!!!

 予習の甲斐あって、Baba O'reilyでは一緒に歌うことができ、やっぱり目頭がジトっとなってまったなあ。不思議なもので、そんな熱くなってる自分が嬉しいのですねえ。

 ギターバンドのカッコ良さは、イコール、ロックのカッコ良さだ、とギター好きなわたしは思っているのだ。ジャカジャ〜〜〜〜ン!!ピートのジャカジャ〜ンは、キレがあって、無駄な泣きのギターみたいのがなくて(歳とともに少しでてききてるけど・・・・)イイんでした。ジャッジャッ

 何か放心状態となりつつ、女組二人とはぐれ、男組二人と空いている 飯田橋方面へ。法政大学・・・・の横を通り帰宅。

家に帰ると、スマスマの最後のコーナーで、キャロル・キングが出ていた。「ロコモーション」と「You've got a friend」。思い出すなあ、中学時代・・・レコード買うのはお小遣いではとても大変だったので、実際に自分で買ったのは高校生になってからだった。どんだけ繰り返し聞いたかわからない。あ、また歳が・・・。しゃべってる姿がとてもかわいらしくてビックリしてしまった。イイ夜だった。

 余韻に浸りながら、きょうはギターの練習を。ジャカジャ〜〜ン!


◆最近のインフォメーション
松本里美ライブ 高円寺円盤『日々の音楽/そうであり続けるために』
2008年 12月13日 (土)
LIVE:
Gofish (from名古屋)
フラテン
松本里美(g,vo)withクリスチィヌ(vln パスカルズ、mamaclio)+横澤龍太郎(ds パスカルズ)

円盤
東京都杉並区高円寺南3-59-11 五麟館ビル201
Tel/Fax : 03-5306-2937


「大人もきっと欲しくなる!? 子供のためのアートワーク展」
伊勢丹府中店 7階 アートギャラリー
12月10日(水)〜12月15日(月) 午前10時〜午後7時30分(最終日は午後4時閉場)
12月14日(日)13時からと15時からの2回です。
参加費や詳細については
042−334−1247(伊勢丹/美術・工芸) まで。予約制で先着順となっています。
受付は12/10からです。


◆2008年11月16日(sun) 『Bronze & Willow』発売一周年記念日

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●『Bronze & Willow』一周年
 きのうは、『Bronze & Willow』発売一周年記念日でした。一人心の中でお祝いしました。
 平常生活に戻ったのはついこないだ・・・という感じで、結局1年間丸々身体的にも精神的にも、別の次元にいたような感覚であります。
 
 記念日を過ぎるということは、次へ向かうということであり、きのうはエレキギターを弾きながら、新しい歌を歌ってみた。わたしの場合、工房や仕事への移動中の電車の中が創造の源&脳内練習の場所でありまして、ここんところずっと、いつものように、まったくギターも歌も実践せずに頭の中だけで1曲作っていた。何故ギターで弾きながら作らないか、というと、ギターを持って曲を作ると、最初に考えたイメージが薄くなり、かつ、押さえた指が出してしまった音の波に飲まれて、凡庸なものになることが多いからだ。ある程度頭の中で完成させてから、ギターに指を置き、探りつつ(コードはほとんど知らないので音だけがたよりです)少しイメージを膨らますということはある。だいたいそんな感じだ。
 こうやって作ることで、曲と歌詞は同時進行になるので、字余りになることはない。きのう頭の中のものがちゃんとギターで弾けるのかどうか試していて、う・・ん、やっぱり、と思ったのは、美しいとわたしが思う響きの指使いが、とてもヴィジュアル的に美しいということで、これはギターを良く知っている人だったら理屈が通ることなのだろうけど、楽器というのは本当にシステマチックにできているものなのだ。特に、古くできて、長年同じ形で確立されている楽器というのはシステマチックだな。
 そんなこんなで時間がない生活ながら、少しづつ新しい曲も作っている。



塩ビの版画です。クリスマスカードです。
下描きはあってもなくても。無い方がおもしろいかな。

黒と赤で刷ってみましょう!塩ビなので、ハサミで好きな形に切ってできます。楽しそうでしょ〜

●12/13日(土)のライブはヴァイオリンとドラムとギターという初めての組み合わせなので、そのためのアレンジをする。ヴァイオリン入りの「まぶしいチョコレート」は結構イイのじゃないか?と思っている。
見に来てね〜。
 1年前、「B&W」完成と同時にいろんな事が怒濤のように起こったのですが、木曜日の朝ドリップでコーヒーをいれていてひっくり返ししてしまい、現在左手首大やけど中。病院にまた行くハメになり、本当に次から次へといろんな事が起こるもんです。手首はゾンビのようになっておりますが、水ぶくれはできてないので、その内なんとかなるだろう・・・。しかし、なんてこったい、ギターの弦を押さえる時に皮膚がツッパルんですねえ。怖いですねえ。包帯をして隠してるのですが、場所が場所だけに誤解を生むと嫌なので、何かイイ隠し方はないものか、と思案中。

●12月14日(日)伊勢丹府中店で版画のワークショプ

円盤のライブの翌日、伊勢丹の府中店の展覧会の中で2回やります。
「大人もきっと欲しくなる!? 子供のためのアートワーク展」
7階 アートギャラリーの一角で塩ビをつかったドライポイントです。クリスマスカードを作りましょう!
わたくしめが、手取り足取りお教えいたしまする。13時からと15時からの2回です。参加費や詳細については
042−334−1247(伊勢丹/美術・工芸) まで。予約制で先着順となっています。
エプロン持って参加してね〜。例えばこんなのを作ることができます。左の参照。



 きょうは、特に何のイベントもなく、家族でご飯を食べに行ったりして過ごす。途中バッタリとソムリエ修行をしていた近所の友人に会った。ワ〜オ!4年目にしてついにソムリエの試験に受かったのだそうで、4年前の約束通り、シャトー・ラトゥールを飲むことになった。4年前、受かったらお祝いにこのすばらしいワインを数名で買って(高いので一人では買えません・・・)飲みましょう!と約束したのだ。こんな事でもないとこんな高級ワインを飲む機会は多分ないと思ったのだ。彼が言うには、もう93年もののブツを某レストランに預けているのだそうで、折角だから、家ではなく、美味しいフレンチをいただきながらが良いだろう、ということだ。コレは楽しみだなあ。しっかり体調を整えてイイ服着て、行こう!・・・しかし、値段聞いてないヨ

●『Bronze & Willow』発売時
 
は、丁度ITO-YA銀座での個展と重なっていたのでした。その上完成当日にマツキヨが救急車で運ばれるという、とんでもない事態となりました。それでも無事に個展ができたのは、何人もの友人、知人、近所の方たちのおかげでした。本当にみなさん、ありがとうございましたっ!
 その時に手伝ってくれた工房の友人、林陽子さんと三階朝子さんの個展がありますのでお知らせします。
 ◆林 陽子 銅版画展 ANOTHERLAND
  2008.11.17 mon. 〜22 sat. 11:30 am 〜7:00 pm(最終日は 5:00 pmまで)
  ギャラリーハウス・マヤ
  東京都港区北青山2-10-26
   TEL 03-3402-9849
   http://www.gallery-h-maya.com


 ◆三階朝子 銅版画展
  2008年11月6日(木)〜11月24日(月) 10:00〜18:30 (最終日は17:00まで)
  水曜日 休廊
  ギャラリー アリアス
  藤沢市藤沢575-1 クリオ藤沢壱番館1F
  Tel/Fax 0466-24-2404
  作家在廊日/木・金・日 14:00〜

本当にお二人にはお世話になりました!ファイル作り、キャプション作り、果ては、夕飯まで作ってもらった。持つべきものは友。三階さんの個展はもうとっくに始まっております。今週なんとか行こうと思います。林さんの個展はあしたから。林さんはわたしのようにペラペラ語りませんが、やはりとてもたくさんの困難があった末の個展なんですよねー、感慨無量です、わたしも。あしたはTHE WHOを見に武道館なので、その前にお祝いに行こうと思うのだ!!

ほかにも、森 祐子個展ーいつでも一緒にー2008年11月15日(土)〜21日(金)
(平日)11時 ̄20時 (土、日)12時 ̄18時 最終日5時まで  ギャラリーカフェ日向堂
が始まってます。全部行くつもりなのですが・・・・木曜日にドドッと行こうかな。

 てなわけで、芸術の秋なのでありました。 ザボハウスのメンバーの展覧会情報はだいたいサイトに載っていますので、ご参考までに。
 http://www.zabohouse.com/exhibition.html

●THE WHOさらに
 夜はきのうに引き続き、またまたTHE WHO予習復習。映像を見ていて思ったのだけど、ベースのエントウィッスルは、イカレた人だった。キース・ムーンと共にイカレていて、亡くなってしまった。そのエントウィッスルは大金持ちで(勿論みんなお金持ちだったと思います)したが、お金はたしかほとんど楽器に使ってたんだったと思います。ついにお金に困ってきたので、メンバーに話してまたツアーを始めよう、ということになったんですねえ。みんなが助けようとしたわけです。そのいよいよツアー、という時に亡くなってしまったのがまた、生き様というやつで、亡くなった二人はアッパレな感じがします。ロジャーについてはあまり私生活知らないけれど、タウンゼントは多分お金はスタジオに使っていたりするのではないか?と想像してます。大金持ちになっても、学校作ろうとか事業してもうけようとか不動産とか、そうゆうのに頭が行ってないところがイイ。最近詐欺で捕まったK氏にはまったく興味がなかったし、作る曲もまったく良いと思ったことがないけれど(むしろ嫌いだった)、嫌な奴だとは思ったことはなかったし、最初のグループのほかのメンバーはおもしろかった。ただ、今回思ったのは、お金の使い道が嫌だな・・・ということだった。エントウィッスルみたいな使いっぷりだったら、ミュージシャン、という感じで良かったのに。そして、借金ができちゃったら、助けてくれる友人たちがいて、そして、ライブでまた稼ごう〜、としてたということが、なんともイイじゃないのよ。馬鹿は馬鹿でも、そうゆーミュージシャン馬鹿がいい。みんなどう考えても馬鹿なんだからサ。



◆2008年11月14日(fri) 神保町再び/安個展&WHO予習す

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  きのうまた神保町まで行ってきました。目的は文房堂での銅版画用品の買い出しでありまするが、先日スタンプラリーしそこなったところで、どうしても行きたいところがあったので、クリアしに。4つほど残してあった。きのうはお茶の水からアテネ・フランセの方へ行き、わたしが初めて仕事をした「主婦の友社」の前(「ヘアメーク」という雑誌に2点描いたのでした)の前も通り過ぎて左に折れたところにある『アンチヘブリンガン』です。食堂なんで、野菜と鶏ひき肉のカレーを食べました。一角に「四月と十月」という画家&詩の雑誌が並んでました。ほかにもCDとか。きれいなDMもたくさんあったので、興味のあるものを数点いただく。天井の高い場所で、ライブもしたりしてます。お天気も良くてブラブラと腹ごなしに歩きまして、山田書店の2階のギャラリーへ。ここは古い版画などがありました。長谷川潔の版画がきれいだ。ケースの中に岡本太郎のかわいいオブジェや、竹久夢二の「どんたく〜〜(忘れてしまった!)」という2色刷りの絵本がありました。夢路はヌル〜ッとした絵ばかりと思っていたら、ロシアの絵本のようなかわいい絵で、思わず買いそうになってしまったが、もの凄く高かった(当たり前)。
 そこからまたまた「さぼうる」「らどりお」のレトロ喫茶店の前を通り、すずらん通りの「東京書店」へ。3階リトルプリントなるコーナーへ行くとスタンプがありました。恐れてはいたが、やっぱり「豆本」がありました。しかもここにはガチャガチャがあり、100円で豆本の入ったカプセルが出てきます。わたしは最近どこに行っても小さいモンばかりがならべられているのを見てちょっと飽き飽きしていたのですが、飽き飽きを極めるためにもココはこれを買うしかないだろう!!と言い聞かせて、やってみました。そう悪くもない黒っぽい豆本でした。でも、わかってきてしまいましたよ〜〜〜、わたしは豆本自体はかわいいと思っていたし、聖書なんか見た時には感動したものなのですが、嫌なもんもたくさんあって、それは何かをいうと、やっぱり作りがお遊び程度のものが嫌だったんですよ。
 数年前に大阪の中之島付近(だったと思う)のビルの上にあったお店にあった豆本は、とてもきれいにできていたので感動したものだった。でも、最近はただ単に小さいというだけのしろものが多くて、これは全然わたしには魅力を感じない。もっと気合いを入れてやりたいもんです、どうせやるなら。でも、もう小さいモンはわたしはイイかな。この本屋のコーナーにはおもしろそうな、本にまつわる本が集められていたので、しばらく立ち読みを数冊してしまった。
 このあとNさんに教えてもらった豆版画作家「器用貧房」さんに興味を持ち調べてみてしまいました。『籠込鳥(かごめどり)』という作品の版画担当。このくらいキチンとできていると感動しますねー。
http://miyako.cool.ne.jp/kototsubo/am5-2.html


 結局あと二つ回ることができませんでした。でも、充実した神保町探訪になりました。それに、考えるところもたくさんあって良い企画だったなー。

 その後工房で少し作業をして、Nさんと連れ立って三軒茶屋の「まよるか」に工房の安智民・・・安ちゃんの初個展に行きました。工房のKさんもやってきて、4人でワイワイ言いながらでした。といっても、ほとんどわたしがしゃべっていたような・・・・。安ちゃんは韓国から来ています。でも7年目だし、こちらで美大にも行っていて、日本語もペラペラの勉強家です。しかもキュートでおもしろいのよん。絵キュートです。木版画やリトグラフもあります。場所は・・・・DMが手元にないよぉ〜ん。ヘブンズドアの先。大きなスーパーの並び、です。来月5日ころまでやってます。
 食事しながらいろんな話をしました。みんな映画も絵もたくさん見る人たちなのですが、ショッキングゥ〜なことに、みんさんわたしよりもずっとずっと若いので、THE WHOについてほとんど未知の世界なのでした。わたしは17日の武道館が迫っているので気持ちは今ほとんどTHE WHOなのですが、ヒエ〜、そうだよねえ、知らないよねえ・・・・。わたしなんぞは、きょうはほとんど17日のための予習復習してましたよ〜。もう大阪での公演は終わっていて、セットリストも見てしまったから、わたしとしてはとにかく、「ババ・オライリー」を一緒に歌ってノリノリになることを計画しているわけで、「Teenage wastleland〜」と練習なんかしちゃったりなんかして。さらに「WHO'S NEXT」のDVDを引っ張りだしてみたりしていた。youtubeもたくさん見てしまった。やっぱりこのバンドほどライブがおもしろいバンドはなかなかない、と今さらながら思ってしまった。ミーハー的にはキースとピートの狂いっぷりが良いわけで、二人が演奏後にじゃれていたりするとさらに嬉しい。こんな話はいいとして・・・・
 ほかにもタランティーノの「キルビル」の話になったけれど、タランティーノはみんなよくご存知なれど、鈴木清順についてはほとんどご存知ないのがショッキングゥ〜。「真っ赤になっちゃうのよぉ〜、これがまた「落下の王国」でもそんな感じだったねえ」なんて、わたしの中では繋がってはいるのだけど、なかなかそうは行かない。それはともかく、タランティーノの好きな梶芽衣子の歌だとか女囚さそりの話なんかは、もっと知るわけはなく、あまりにも自分が浮いているのでヘラヘラしていたら、「まよるか」のマダムが「恨み節」よ!と梶芽衣子の歌の題名を思い出してくれて嬉しかった。

 安ちゃんの個展なのに、そんな話ばかりしていたけれど、とっても楽しかったのでした。


◆2008年11月12日(wed) マットウマイノリティ

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 きょうは、家で仕事。
するとコーヒーメーカーにつづき、照明器具がブッ壊れた。ほかにも半壊状態の家電があり、急遽隣町の大型家電店へ行く。コーヒーは現在普通にドリップで入れている。1杯ならいいけれど、家にずっといると何杯も飲むので、おいしいままで保温できるものを、なんとかしたい。ミル付きのものもいいが、ステンレスのポット付きのだとさらに良いような気がする。そしてだんだん高いものに目が移動。デロンギのエスプレッソとカプチーノもできるタイプは7万くらいする。ヒエ〜。以前使っていたこのタイプのはその半分くらいで買えたのに。ネスレの小さい専用ポーションでジュッと入れるのが美味しいというのはわかっている。回りで二人これを使っていて、うらやましぃー。でも5万くらいする。これはほかに豆を選べないからやっぱりパスしよう。水だしコーヒー付きというのもある。もう・・・悩んでしまって買えない。そんなもんはいいのだ、いいのだ、照明照明。すごく安いもんを購入。でも多分以前のものより電気代はかからないだろう。今はそれが重要だ。照明だけパッと買って帰ろうと思ったのに、結局家電はおもしろくって、数時間時間を使ってしまった。もったいない。
 いつのまにか暗い暗い照明に慣れていたので、パッと明るくなってしまって気味が悪いです・・・初めてカーテンの汚れに気づいた。

 コリン・パウエルが語るアメリカ人種差別・・・についてのドキュメント(フランスの制作2006)を朝BSで見てしまった。不勉強なわたし。アファーマティブ・アクションという60年代のジョンソン大統領が作った政策を中心に置いての様々な立場からの視点にたってのドキュメンタリーだった。今でもずっと続いているというのがまずは驚きだった。要するに今でも過去アフリカ系アメリカ人・女性・ゲイなどに行われていた差別に対する埋め合わせ・償い(ハッキリそう言っている人たちが多かった)をし続けていると言うことだ。マイノリティーを優遇していこうというこの政策の恩恵を受けたのだ、とパウエル元国務大臣は言うのだった。それの良し悪しはともかく(逆差別だ、という人もいるわけだ)、自分が上に立つ者になることで、アフリカ系アメリカ人(ジャマイカからの移民なんですね、パウエルさんは)の地位向上になればそれでも良い、と言っていた。マイノリティって、難しい。詭弁を使ってマイノリティを語ることもあるだろうし、ホンに難しい。裁判も難しい。裁判員に選ばれたらわたしは胃が痛くなって病気になってしまうかもしれない。




原宿の交差点。H&Mから長居行列ができていた。クリスマスツリーがきれいです。

 月曜も一日おこもりのつもりが、ヒョイとお誘いいただいて日本橋の高島屋へ「草月」展を見に行った。時間が少しあったのでそのそばギャラリーくぼたでへ「EGA銅版画工房展」にも行ってきました。友人が数名いるのです。いつもあたたかい雰囲気です。毎年愉しみにして行く。数年前、驚愕のタヌキ仙人版画というのがあり、わたしは一生コレを忘れないと思ったのでした。ああ、また見たい・・・。今年はそうゆうのはなかったみたい。(何を求めているのでせう・・・)眺めていたら呼び止められる。わたしが行っている工房「ザボハウス」で月に一回講師できている米倉泉さんだった。画風は大胆。斬新なアイディアで版画を作りおもしろい。子どもに教えてもいるので、簡単にできる版画・・・という話を聞いてしまった。なるほど〜〜、タメになるなぁ〜、タメになるねえ〜なのでした。米倉さんは日曜日に来ます。次回は12/6です。

 でもって、高島屋。生け花は詳しくはないがおもしろいと思っている。広いし大人数。とても自由な感じでおもしろかった。なにか二つに方向性が分かれているようにも見えた。構図に従い、美しくいけられたものと、明確な意識の籠ったものと。錆びた鉄板の下から這い出る草花、というのがありまして・・・これは現代アートなんじゃないか・・・と。コレ好きでした。ほかにも、細い細いワイヤーが巣のようになっていて、その中にはかなげなものが包まれているものがありまして、コレも素敵でした。生きている植物ですが、根は無くて、人工的に生を再構築されている姿なんですねえ。タメになるなぁ〜、タメになるねぇ〜〜で、おもしろかったです。
 お隣りの日本橋「山本山」さんでお茶とカステ〜ラをいただく。300円です。お誘いありがとうございました。ふざけた感想ばっかり言ってしまいましたが、学ぶことも多かったです〜。

 構図ですが、生け花というものはよく知らないなれど、これっていうのは「ハズシ」の美学なんでしょうねえ。「ズラシ」ともいえると思いました。千利休のワビサビから、日本人にはこうした「間」や「ハズシ」の美学があるんだろうな。こうゆうズレが心地よく感じる気持ちは良くわかるし、先日の詩と思想のエッセイにも書いたけれど、ノイジーな物の気持ちよさというのがあるのだ。これは音楽にも言えるし、わたしが実際に生きている生活にも同じことが言えるのだな・・・と思ったのでした。

 どこにもマットウなんてもんはない。だから、マイノリティについても、実は詭弁ではなくわからない、というかわかりにくい。


 きのうは午後原宿で打ち合わせ。
●12月13日(土)ライブです。そして
●12月14日(日)塩ビによる版画ワークショップします。
詳しくはまたあした。

打ち合わせ終わって夜の原宿交差点は凄いことになっております!ニュースでご存知だと思いますが、北欧からやってきたH&Mがバーンとオープン。コム・デ・ギャルソンとのコラボっちゅーのが安く手にはいるってんで3日前から行列ができてるんですねえ。写真にあるように、H&Mからラフォーレの前まで行列ができてました。右側はGAP。その手前の方にユニT、駅に向かう方にはスペインのZARA。先日わたしはZARAで流行の「またぎ」のような毛皮ベストを購入しました。寒いもんで。秋がなくて、いきなり冬ですね。


◆2008年11月9日(sun) ヴォイス、ぼぉ

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寒い。工房ではインスタントのほうれん草スープを飲み、家ではホットワインを飲んで暖まった。

 工房では引き続き実験にいそしんでいる。銅版、亜鉛板、塩ビ、それぞれでドライポイントを試している。それぞれ良いところ悪いところがあるので、作品によって変えていかなくてはいけないなあ、と思った。ドライポイントというのは直接版を彫って作画していく版画技法のことです、エッチングと言われているのは、腐食液に浸けて、凹版を作る技法のことです。まったく違う技法です。よくリトグラフと間違える人がいます。これはもっと違います。わたしは一度もリトグラフをやったことがありません。リトペーパーというのはやったことがあります。これは石やジンク版のかわりにリトペーパーという特殊な紙を使う簡易リトグラフです。でも、今この材料は輸入(アメリカのものだった)しなくなったようで、二度とできないのです。ボールペンで描いたものがそのまま使えたのでよかったんですけどね。

 神保町の「ギャラリー福果」でやっていた個展『蜂谷一人 句画展』で会場で流れていたアコースティックギターと即興のヴォイスが結構良かったなあ、とあれからずっと思い返していたんでした。その時オーナーの方にそんなことを言ったらヴォリュームを少し上げてくれたのだけど、チラッと見た時に蜂谷・・・と書いてあっり、アレ、なんだっけ、名前は知ってるけど、ご夫婦かしらん・・・となんとなく思っていた。それからきのうの「なってるハウス」に置いてあったスケジュール表を整理がてら見ていたら蜂谷真紀さんの名前があり、CDもっとちゃんと見ればよかったと思った。CDは「木の声」というのだったか『ミクロマクロ』の方だったのか・・・即興だと言っていたしギターが聞こえていたように思うので後者かな。先週の金曜日にはギャラリーでライブもあったみたいでした。「さぼうる」の二階の木の床が気持ちの良いギャラリーでした。声とギターととても場所に合ってると思いました。

 残っていたペンネがあったので、合い挽き肉を買ってきて、トマトソース味にして食べた。ウチの子が、何年も前にコレのことを「棒」と呼んだのがおもしろくて、それから「ペンネ」だということはよ〜くわかっているし、子どもも大きくなってわかっているのに、やっぱり「棒」の方が発した時のバカっぷりがイイために全員気に入っていて「棒」と呼ぶようになってしまった。しかし、だ、家でずっと言っていることやっていることというのは必ずや外に出た時に出てしまう。これはアチャ〜という経験をいくつもわたしはしているので、わかっている。だから、コトあるごとに「これはペンネだからね」と言っている。しかし・・・・やっぱり「棒」発音は「ぼぉ〜」と言った方がおかしいな。
 



◆2008年11月8日(sat) ライブでオバマで

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12月13日(土)高円寺『円盤』ライブです。

 神保町での探訪では楽しいばかりではなく、物を作って売る、ということに関しても考えさせられることがあった。きのうは工房に行き、作業しながら雑貨も作っている人にそのあたりを聞いてみたりもしたのだった。みなさんやはりたくさんの疑問を感じながらも、結局は作品を知ってもらいたい、手にとって見てもらいたい、という気持ちは同じのようだった。
 作業としては、実験を少しばかり。思いのほか出来が良かったので、今後の活路を見いだした気になった。オシッ!!
 ここ2週間ほどは工房へはほとんど行かず、家で譜面を点検(というか自分の譜面やギターワークの解読)にいそしんでいた。集中してジックリやらないと音楽はダメだ。特にわたしのような音楽やってるのにミュージシャンとお前は言えるのか!?とゆ〜感じのわたしは、ヒトの5倍、いや、10倍は練習しなければならない。だから工房には行ってられないのだ。来月はライブがあるから。左がきのう作ったフライヤー。ヴァイオリンにクリスチィヌさん、ドラムに横澤龍太郎さん。という異色な組み合わせとなっています。どうなるのかよ〜わかりませんが、案外イイんじゃないか、と勝手に思ってます。是非、見にきてください!

 6時まで作業して、それから入谷「なってるハウス」へ。きのうは
「浦朋恵クレズマーの世界〜東京巡業編〜」
・NewResidentialQuarter/吉田悠樹(ニ胡) 牧野琢磨(g)服部将典(b)中尾勘二(sax,cl,tb,ds etc)
・NEWDAY/浜野謙太(tb) 橋本剛秀(as) 中尾勘ニ(dr)
・ウラトリオ/浦朋恵(cl,bs)山田奈緒(tb)加納佐和子(ds)


  最近あまりライブには行ってないけれど、行ったものはどれも満足できるものだったのでストレスもたまらずイイ感じだ。NRQというのは、今4人になっているからすっかりカルテットのQだと思って終わってかた吉田くんに「クォーターでもカルテットでもQで変わらないんだね(うまく考えられてる、という意味を込めて)」と言ったら「・・・そうですねえ」とは言っていたがキョトンとしていたので、アレ?と思ったら別にカルテットと名乗ってる訳ではなかったのだなあ。間違ってた。

 浦さんはイノウラトモエというバンドをやっている、関西の方だ。クレズマーも好きなので興味はあったのだ。でもほとんど聞いてないに等しい。今回はアコーディオンの替りにトロンボーンの方が入っていて、金管好きなので、愉しみにして行ったのでした。

 NRQは4人となって初めてみた。牧野くんと吉田くんの二人ッキリの時は緊張感が漲っているものだった。4人になったら随分と牧野くんは楽しそうで、リラックスできるのか饒舌になっちゃって、沖縄にツアーに行ってきっと南国な男になったのだな(ナンチテ)。あまりにも饒舌なので、回りにいた久々の友人たちと笑って楽しんだ。いいじゃないか。饒舌。楽しくみれるのは良いことだ。しゃべり過ぎは飽き飽きするけど(わたし?わたしはイイの)まったくしゃべらないとつまんないと思うので、いいじゃないか牧野くん!と思うのだった。眼鏡もユダヤ系風(ウディ・アレン風ってこと)で、スタンダップ・コメディ並に世相からなにから語ったっていいじゃないか、と思ったが、それはナイらしい。わたしは、アルと思います。アッテも良いと思います。
  音楽はやはりオバマ好きだけあって(それは関係ナイか)アメリカの黒人の音楽が底辺に流れているのは以前と変わらないと思った。誘ってくれてありがとー、楽しかったです〜。吉田くんが歌でもうたわないかしらん・・・と思って(ヴォーカルいいと思うんだけど)聞いたら、たまにどこかで歌うこともあると言っていたので、やっぱし.・・と思ったのでした。どこで歌っているのだろう。
  そしてウラトリオですが、曲がいいなあ。曲がいいから好きだった。やっぱりそうゆうことだよねえ。トロンボーンの人が作った関島さんのために作ったという「年寄りになったら(だったか、老人になったらだっけ????そんなに老人ではない。だったらわたしは初老と言えなくなる)」や「軽トラ」が良かった。センスが良いなあ。それから浦さんはクラリネットがうまかった(単純な感想ですが、本当にそうだった)。最後の「憂鬱」という曲は途中サティのグノシエンヌのフレーズが入っていたよねえ。あの曲はどこかエキゾチックなところがあるので、きっと好きなのだろう。ドラムもポーカーフェイスでよく考えられていてよかったのでした。女の人のバンドはとにかく真面目が音に出ているとわたしは思うのだ。途中からピアノの富樫春生さんが参加。なんだかまったりジャジーな夜になったねえ、とヴァイオリンのTくんと話す。カクテル飲みたくなってしまいました。Tくんがわたしがジャズも聞くと言ったらビックリしたような顔をしていたけど、わたしはこう見えてもモダンジャズも聞いてたサ。「でも、今は聞かないとか?」と言われて考えてみたけど、別に嫌いになってもいないなあ。でも、ほとんど聞いてないと思う。そういわれると聞きたくなる。
  本当に関西の方は語るなあ。でも浦さんはサラッとしててつまんない食べ物の話とかはしなくて(あ、してたな。でも楽しかった)よかったです。とにかく曲がイカッタです。CDがあれば良かったのに。でも、この面子でのライブは2回目だったそうなので、CDはこれからなんでしょうね。
 そうだ、それでオフノートからのコンピを買ったのだった。きょうは締め切り仕事で忙しかったので、聞かず。

 きのうはお客さんたくさん入っていて、回りにもたくさん知り合いがいたので久しぶりに音楽の話をして楽しかった。。沖縄ツアーの話やオバマTHE WHOの武道館のチケットも無事に牧野くんに渡せた。うーん、段々気持ちが盛り上がってきたなあ。牧野くんがブログにも書いていたけれど、わたしもオバマが大統領になることについてはアメリカ人でも黒人でも白人でもないけれど、感慨深いのでした。やっぱり、これは凄いことだなあ。「負」を背負っての大統領だもの。全然違う場所にはいるけれど、「風とともに去りぬ」や「オールマン・リバー」や「キング牧師」やドラマ「ルーツ」や「マルコムX」や、なにやかにやと頭をよぎるし、黒人のブルーズをやはり思うわけですよねえ。そして今オバマだ。急に息子は習ってきたばかりのリンカーンの言葉なんぞを言い出すきょうこの頃ですが、オバマの演説もきっと歴史の教科書に載るのだろうな。「武器と富」の国と思われていいのか?アメリカ。そうではないだろう。100年前、こんなことは考えられなかったろう。
 しかし・・・・こんなため息のでるようなドラマチックな演説ができるアメリカというのはいいなあ。日本の首相の演説なんて覚えてないもん。ふぅ〜。やめる時だけドラマチックだけど、それはたいていイタチの最後っぺだもんなあ、カッコ悪いなあ。
 というわけで、オバマ大統領という歴史的事実に、結構わたしはドキドキしているのだった。なにか民衆の力というのか歴史の重みというのか、そういったものを感じるからなのだろうと思う。演説文の最後の方になると、106歳のご婦人の話になる。いよいよもって感動を誘うわけで、本当にうまいなあ・・・。そして、その106年という歴史をやはり外国にいるわたしも思わずにいられないのだ。わたしはジョージ・クルーニーの出たコーエン兄弟の映画「オー・ブラザー!」がとても好きだ。サントラをまたきょうも聞きたくなった。これから起こる困難は重々承知のオバマだ。外国だけではなく国内での反発も抱えるのだろう。でも、それと同じくらいの、いやそれを上回る応援も国内だけじゃなく外国からもあるだろう。少なくとも今のところは。今のところは。

 一日ずっと絵を描いていた。あとはテレビでコビトカバの赤ちゃんを見てしびれた。そして、疲れたので日記を書いた。きょうはこれからまた絵を描く。いろいろやらなくちゃいけないことがたまっているけれど、嫌なことは一つもなーい、というのがおめでたい。
 



◆2008年11月6日(thu) 神保町お散歩雑感/美術+雑貨×古本≒リトルエキスポ

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  きのうは素敵な一日を過ごしました。前半は一人で、後半は二人で、神保町探訪です。
言水制作室』は「etc.」というアート情報紙などを作っているところで、ギャラリーや本屋さんなどで見たことのあるかたも多いと思います。おもしろい企画もいろいろやっているようなのですが、参加は初めてです。今回は、こちらが中心となっている企画『美術+雑貨×古本≒リトルエキスポ』へ。友人のトモチさんがプチ参加しているということで、神保町は古くから馴染みの街でもあり興味を持ったのでした。神保町を中心としたお店の数々を、スタンプラリーしながら探訪です。神保町は、銅版画の関係で、文房堂に。楽器の関係でイシバシだとかに。本もたまには見るから、田村書店とかに。よく出没しております。学生の時にも、学校で使う大学出版モノを買いに行ったりしていた。(たいていの教科書は安く売られていた)。
 そんなわけで、とても親しみのある街ではあるけれど、いつも同じようなところにしか行かないしなあ・・・と、トモチが「いいMAPがある」と言うので送って貰ったら、アラ、素敵!なMAPなのだコレが。紙はわら半紙みたいで風合いが良く、MAPのイラストがまたレトロおしゃれな感じで風情があって良いのです。これを見ると、あ、行きたいな、と思ってしまいますねー。17日までやっているので、お散歩してみてくださいね。どこかのお店にいけば、MAPは手にはいります。そこからスタートしましょー



お茶の水聖橋から見た外神田。左側に並ぶ建物が懐かしい。


美篶堂でやっていた個展は喫茶「ラドリオ」の絵。


vegecaの鸚鵡、ペッパー

いつか入りたい神田のてんぷら屋

おしゃれな『AMULET』

 わたしのコースは、お茶の水の聖橋出口から。湯島聖堂の中を通って(ここも実は初めて)、外神田。ここは学生の頃バイトでイラストを描かせてもらっていた事務所が入っていたヨレヨレのお堀に埋もれそうな場所だったのだけど、なんと!とってもきれいになっちゃって・・・そこにまずは「美篶堂』得地直美 「レンガの喫茶バー 」という展示もあり、製本や、もろもろかわいい文具などがありました。かかっていた曲が、ビートルズのホワイトアルバムの女の子デュオカバーで、よかったな。なんだったんだろ。ここでいつも捜している写真用のコーナーシールを購入。目打ちも購入。これはドライポイントに使えそうだったから。
 展示作品の「バー」というのは神保町の古い喫茶店「ラドリオ」のことで、愛情にあふれた絵だった。ふむふむ、昔から知ってはいるけど入ったことないんだよね〜、行ってみようかな〜、テクテクテク。あ、秋葉原に来ちゃった。そうか、こんなに近かったんだ・・・そうそう、ずっと使っていたコーヒーメーカーがついに壊れてしまったんだよね〜、ちょっと見てこようっと。ああ最近はミル付きが多いのね、エ、パーコレーターおしゃれな形で出てる〜、アメリカっぽくなくていいなあ、二層式の洗濯機まだあるわ、これの方が使い道があって・・・云々などと心の中で語りながらリサーチする。家電はおもしろいなあ。

 ブラブラと神田方向へ行くと、おいしそうなお店がたくさん並んでいる。次は『vegeca〜辺慈花〜』エスニックな感じの本、雑貨。鸚鵡(インコかなあ)のペッパーがウキ〜ウキ〜と吠えてました。エスニックもんはそんなに趣味でもないのだけど、絵本類はかわいいもんがいっぱいありました。あ、そうそう、MAPにそれぞれの店にあるスタンプを押すのが楽しいです。八朔ゴムはんさんが全部リサーチして店のリクエストをもとに制作されたということです。これがどれもかわいいのでありまして(かわいい、と連発で恥ずかしですが、本当にかわいいのでした)、押す押す。vegecaのは鸚鵡のペッパーでした。
 この店の隣の天ぷら屋さん、いいのでした。外から揚げてるとこが見えるのですが、粋なおじいさんとおばあさんが揚げてます。おばあさんはおばあさんと言ってはいけないな、マダムというのか・・・昔は粋な芸者さんだったのではないだろうか・・・・おしろいが色っぽいし、結った髪型もおしゃれだった。

 ここから神保町へと入っていく。次は『かげろう文庫』。デザイン本などを見る。このあたりの古本屋さんはアートもんが多い。古い銅版画の本もあってこれがきれいだったのだけど、さすがにこうゆうものはお高くて手が出ませんでした。次はすずらん通りの『文房堂ギャラリー』。いつも春に工房展をやっている。一般的にはあまり知られてませんね、ココ。一緒にエレベーターにのった女子たちもご存知なかったようで。文房堂ではスタンプを押したら小さなスケッチブックをくれました。セールの時にも貰えますよん。ここでチョイとお買い物を。銅版画用のインクのデザインが変わっていた。そして、ゴールドが在庫切れだった!!!困るんですけど・・・。そのかわりずっと無かったシャルボネの黒インクのチューブが数種類入荷していた。これは良かった。ニードル等購入。
 
次。ちょっとお腹が空いて来たので、折角だからこの企画に入っているカフェで食べようと思い、靖国通りの奥、『avocafe.』へ。アボカド料理なんだそうだ。アボカドは好きなのだ。パスタでも食べよう、と思って中に入ったら、混んでいた。一番手前に座ると「ランチは生姜焼きとタイのグリーンカレーです」と言われ、どちらも気分じゃなかったので、お店の人が奥へ行ったスキにとんずらをこいてしまいました!すみません!でも、別のものが食べたかったし、聞くのが面倒だったので・・・。ここのスタンプはアボカドの木だったみたいで、ちょっとおしかったけど。

 次に行く「AMULET』でも食べられそうだったので、我慢。このお店は今回の企画の中心の1軒のようでした。ここは2階のギャラリーも素敵だし、1階の奥のカフェもいい感じでした。かつての神保町ではない!!

 今回思ったのは、今や代官山も青山も神保町もそう変わらないカフェができてきたってことだよ。どこにでも居心地よさそうなカフェや雑貨屋やギャラリーが点在していて、店の中に入ったらもうどこかわからない。秋葉原にしても少し前まではカフェなんて一軒もなかったんだから。
でも、神保町だなあ、ココというところもまだまだありまして、エレベーターのない小さなビルか健在でしたよ。

 ココで お茶したい・・・・何か食べたい・・・と思いつつ、トモチとの待ち合わせ時間が近づいていたのでそのまま『言水制作室』へ直行。古い4階建てくらいのビルがこのあたりはとても多い。どの会場も小さくて急な階段があり、ギシギシ。それが古い街を感じさせてくれてとっても楽しいです。ここにはトモチの写真集ほかいろいろ。置いてあるものはサイトに載っているので見てみてね。
  どこでもそうなんだけど、最近は小さいモンが多いなあ。「リトルエキスポ」ってくらいだから。豆本がドドッと流行って、それから和綴じとか、製本とか、まんべんなくどのお店でも見かける。マッチも多いな。そして、どれもが「暮しの手帖」風味なのも特徴だと思う。わたしの年齢でいうと、原体験というほどでもないのだけど、そう遠い生活でもなかった。しかし、今このかわいいものたちを作っている人たちというのはほとんど「暮しの手帖」風味のものというのは体験がないと思う。それがまた新鮮なのかなあ。雑貨屋さんにチェコや東欧のものが多いのも頷けるのだ。共産圏のものは少し古くさい臭いがして、それが最近解禁状態でたくさん雑貨屋に入ってきている。チープだがかわいくて懐かしい。わたしも嫌いじゃないけれど、こうもたくさん見てしまうと、どうなっちゃってるんだろう・・・と思わなくもない。でも、かわいいんだけどね。

 ここでトモチと合流。楽しいデートとなった。わたしは大抵は一人でどこでも行くのだけど、それは気の向くままにブラブラできるから。たまに気のきいた(とゆうかペースの合う、ということか)友達とブラブラすることもありますが、男女関係なくそうゆう人は滅多にいないので、だいたい一人です。そうそう、その気のきく男友達に「谷根千』案内をしてもらった時は楽しかった。美術館、食べ物屋、本屋、と充実した散歩でした。最近行った池袋の『ポポタム』のあたりでもこうゆう企画があるし、銀座でもありますね。街のこういったネットワークは楽しいなあ。もうずっと昔みたいな記憶だけど、実は今年の始めに行った名古屋でのライブの時に「Bronze & Willow」を置いてくれている本屋「ちくさ正文館書店』 さんがくれたチラシにもそうゆうネットワークの企画があり、全国的にこうゆう動きがあるのね。西荻でもやってたような・・・。これは、たまたま入った本屋で、そうゆう企画をしたいのだ、という話を店主同士がしているのを聞いてしまったからで・・・どうなったのかな。
 よく、こうゆうことに遭遇します。


レリーフのような鯛焼き



『ヒナタ屋』の古風なエレベーター
お子様注意!

 トモチが鯛焼きを買ってきてくれたので、それを食べながら歩いたら空腹感がなくなった。次は「さぼうる」の2階にある「ギャラリー福果」。工房展のオープニングパーティの二次会後は大抵数人が「さぼうる」に流れていくことになるのだけど、この上にあるギャラリーは入ったことがなかった。なんだ〜、いいところではないかぁ〜〜。今回は蜂谷一人 句画展 V「火のきよら」をやってました。即興のジャズが流れていて、これも良かった。スタンプは桃のような抽象。企画ルートには入ってないけれど『ラドリオ』に行く我々。最初に行った美篶堂での展示を見ていたので、行こう行こう、ということになった。

 この古い喫茶店はウィンナーコーヒー発祥の店でありますが、我々はビールです。昼間っから喫茶店でビール、っていいんですよ。アレヤコレヤと楽しい話をしつつ、ビールの人はこうゆう場所には長居はせず、次へ。『cafe HINATA-YA ヒナタ屋』はお茶の水方面。細い階段途中にあるエレベーターは手動ですよ。ホロ酔い加減のわたしたちはボウッとジッと待っていたり・・・。おかしいです。デートなんで、楽しい。このお店はゆったりとしたカフェで良かったのですが、お茶はもう良いのでスタンプだけ押させてもらいました。ありがと。ここはエレベーターですね!
 次。『SPIN GALLERY 』(ブログのデザインが同じだった!)と『+cafe flug』向かい合わせになっていました。flugさんは何が飲まないといけなそうだったので覗くだけでしたが、あとでサイトを見たら、たくさん変わったお酒があるのね。ここでビールというのもよいな。で、SPINさんの方ですが、こちらはまたまた細い階段を上ったところにあるギャラリーでした。一ッ木香織「ひとさらいの家展」というのをやってました。小さな本と原画、その他。このひとさらい男が子どもの頃わたしの夢にも頻繁に出て来ていた「ドヴァンにそっくりだったので(サボテンの「つづく夢」参照)、世の中には同じようなモンに取り憑かれる人というのがたくさんいるのだなあ、と思うのでした。ここのスタンプはパズルのようないくつかの組み合わせになってました。わたしはこうゆうのが面倒くさいんで、面倒見の良いトモチさんにやってもらいました。トモチさんは、ある時はグイグイひっぱって行く素敵な王子となり、またある時はきめ細かくズボラ人間の面倒を見てくれるやさしい女子となり、本当にもう嬉しい限り。なんだか、昔から結局わたしはそうゆう人にくっついていってしまうのですが、何を持ってお返しできるか?というと、楽しんでいる、ということに尽きるのだと思います。自分から楽しいことたくさん発見したりもするけれど、ヒトから「こんなのどう?」と言われたことも、わたしは100%以上楽しむことができる、というのは我ながら才能ではないか?と思っております。しかし、トモチが誘ってくれたところはだいたい間違いなく、楽しいのがわかっているので安心。

 その次に行った『 マロン堂』さんは、アンティークのお店でした。エッグスタンドやボタンとか。そこでいいものを見つけてしまいました。それは、50年代の英国の馬の競技のための布製の勲章です。これがもう良いのです〜。思わず「おいくらですか?」と聞いたのだけど、残念ながら非売品でした。箱の中にはいろんな色、いろんな大会(なのか場所なのか)の金文字の入ったリボンのついたものが入ってました。わたしの絵の中に「ブリキの勲章」というのがありますが、これは、缶のフタを勲章にしたもので、これにリボンをつけて胸につけたいんですヨ。でも、それも変だし・・・・この布のだったらどんなにか素敵だろう!でも売ってはもらえなかったので、真似しようと思い、心ゆくまで目に焼き付けてきました。お店の人も「思う存分ドーゾ」と言ってくれたのでした。


 そのそば白山通りを越えて「いもや」を通り越した先に、昔からの神保町らしい古書の店『西秋書店 』があります。ここには芥川龍之介や宮沢賢治や詩の本がたくさんでした。そういえば、宮澤賢治についてわたしは本当にほんの一部しか知らないということを最近思い知った。なんたって「クラムボン」のことをただのバンド名としか思ってなかったことからしてそうでしょ?わたしの子どもの時には教科書に「やまなし」は載ってなかったヨ。工房展でこのタイトルでカニをNさんが描いていて、「な〜に?コレ」とアホっぽい質問をしたのはわたしです。さらに、子どもが「音読するから聞いて」というので聞いていたら、コレだったので、なんてこったい・・・と驚愕。これらはすべてここ数年のことでありまして・・・・。賢治に興味がないわけでもないのだけど、わたしには賢治をスルッと語るようなちょっと洒落たような文学的部分というのはないのだなあ・・・。わたしが賢治について語れるのはますむらひろしのジョバンニ人形についてくらいかもしれない。ええ、ええ、そんな風にロマンチックなところのない女でやんすよ。それでも、好きな方だと思うし、賢治という人はいろんな切り口があってサ、きっと誰でもがどこかで賢治については何かを語ることができるだろう。

 そこからちょっと歩きまして。すずらん通りと繋がっているさくら通りへ。途中でトモチおすすめの卓球場が!しばし見学。いいなあ、わたしも汗かきたい、盛り上がりたい!今度是非手合わせ願います!こうゆうの好き。もうちょっと時間があったら卓球も銭湯も行くとこだったなあ・・・。また今度(社交辞令ではなく本気)。フと見ると怪しい◯窓のある木造の店が。絶対娼婦館だ、と思ったら相当歴史のあるうなぎ屋でした。いい感じ。でも、植木の中に小人の瀬戸物なんぞがあって、わたしの予想では二代目あたりが粋なタッチをぶちこわしているな。イカンなあ。
 その通りに「art-bookshop & cafe』 はありました。いやぁ、ここは本当にかわいいなあ〜。もうかわいいのオンパレードですよ。手芸やクラフトが専門ぽい本の店ですが、一角にはギャラリーもあり、丁度毛糸の靴下などの作家さんが搬入中でした。スタンプも毛糸の玉と本になってました。吹き抜けの広々した空間に本たくさん。ここにもたくさんのチェコの本が並んでいました。チェコ好きと言っても二通りあって、たとえば人形一つとってもある人にとっては「クルテク」などのラブリーなものをイメージするだろうけれど、わたしにとってはシュールなあやつり人形の方がパッと思い浮かぶ。シュールなものと、素朴でラブリーなものと、どちらもうまく混ざり合っているように思えるのはカレル・ゼマンかもしれない。前述の「AMULET」では、ヤン・シュヴァンクマイエルの「アリス」とカレル・ゼマンの「ほら男爵の冒険」が焼き菓子付きで上映されますヨ。わたしはどちらも見たので行きませんが、やはりカフェでの上映となると、彼らの作品の中でもまあまあ軽いものとなるようです。「アリス」はとても好きです。う〜ん、でも、「オテサーネク」もいいんだけどねえ・・・ゼマンでは「悪魔の発明」や「クラバート」が好きだな。そういえば、ゼマン作品に出てくる潜水夫の装備は、とてもカッコいい。今度はアレも描いてみよう。




いつか入りたい神保町のうなぎ屋さん

 店を出たら、すっかり暗くなってました。もう少し時間があったらあと数カ所回れたかもしれませんが、わたしはもう一度行く予定なので、『山田書店」や『アンチヘブリンガン』は次にとっておくことにしました。あと4つしか残ってませんよ〜!凄いなあ、多分わたしはチャンピオンだと思います。靴がそれ用の軽い靴だったのも良かったのだ。「アンチヘブリンガン」はライブもやったりしてるのね。ここは食堂なので、今度こそはここで食事をする予定です。ここはサイトはないようですが、雑誌「四月と十月」に関連しているところなのかな?展覧会もやってます。土曜日は青木隼人さんのライブと宴会というのもある。先日西荻のFALLでバッタリ会ったっけ。15日には「編み物オーケストラ」のライブというのがあって、これがおもしろそうなのだ。だって、編み物しながらしゃべったり音を出したり、と即興っぽい。編み物っていうのがなんかおかしいなあ。

 さてさて、きのうの最後の場所は水道橋の駅のそばの美容室『DIFFERENCE ENGINE 』。入り口は真正面の赤絨毯のところだったのに、ずっと神保町の路地や細い階段ばかり使っていたので、わざわざ裏口に回ってしもた。ここには万華鏡の展示がありましたヨ。「中野☆千晶「ひかりのぴかり」』で、最終日でした。後ろの方には「ひとさらいの家」の作家さんの絵も置いてあり、ネットワークがうまく繋がっているんですね。ふわふわしたフェルトのマトリョーシカに万華鏡が組み込まれていて、不思議な感覚でした。万華鏡というと何か錬金術的な硬質な手触りをイメージしてしまうのですが、それがふわふわしているだけで変な感じでした。スタンプはハザミでした。このお店の中の内装は、ほとんどがアーティストのものらしく、ヒップねえ〜、鹿の剥製も花飾りをつけてました。映画のフライヤーの中にクエイ兄弟の「ピアノチューナー〜〜ー」がありました。自慢げに「コレ見ました〜」と言ったら、これからみまーす、と美容師さんの返事。どうやら上映期間が延長になったらしいですね。

 たくさん歩いたリトルエキスポのデートもここでおしまい。一人もいいけど、二人もいいなあ。途中でビール飲んだのが良かったな。のんびりとブラブラする雰囲気が良いのですよね、散歩ってのは。それに、神保町はやっぱりわたしにとっては絵も音楽も本も、いろんなことで楽しめて、しかも喫茶店が充実しているという点でも大好きなところです。出版社もたくさんあるわけで、以前S社のグルメ編集者の方に連れてってもらったビストロは家庭的でおいしくて、とてもよかった。編集の人って、遅くまで仕事してるし、夜行くおいしいお店をよーく知ってるんだよね。本を買ったらすぐに読みたい、だからゆっくりできる喫茶店も多い。
 つらつら考えてみますれば、本屋が中心にあるというところが良いのだと思いました。たとえば、表参道、青山、代官山もいいかもしれないけれど、これらの街の中心は洋服屋さんで、洋服自体あまり買わなくなっているというのもあるかもしれないけれど、洋服買ったあとにゆったりと喫茶店に行く、という感じは特に魅力的ではなく、やはり本を買ったあとにゆっくりと喫茶店で疲れた足を休めつつ袋からさっそく出してチョイと読む、というのが良いのだ。そこにオヤ?と思う音楽がかかればなお良い。そういった意味で、神保町や、谷根千は心くすぐられる街といえるのだろうと思う。

 最近の特徴は、どこでもそうだけれど、カフェが本屋と雑貨屋とギャラリーを兼ねるようになったことですね。エコだとかロハスだとか硬派(?)なわたしはなんか好きじゃないけど。かわいいと思う気持ちというのは普通にある。学生が多いということもあるのかもしれないが、神保町のカフェはかわいい感じが多かった。ついつい老舗喫茶店に足が向くわたしは「かわいい世代」ではないかもしれないけど・・・・
 わたしの友人にもたくさんいますが、絵を描き、雑貨を作る人はとても多いです。だからやっぱりこうゆうお店が増えるのはよくわかる。ただ、わたしはかわいいモンは作れないのでイカンのです。わたしがやるのは版画刷って(だんだん大きくなる)、オブジェ作って(絶対小さくない)、ライブすることくらいだろうと思う。世の中どんどん小さいモンだらけになっていく中、へそ曲がりのわたしはどんどん大きくなっていきます。

 半日デートコース考えてくれたトモチ!サンキュでした〜、ヒジョ〜〜に楽しかったです。

では、またね



◆最近のインフォメーション

『詩と思想』9月号<特集/ロックンロールの詩学>
 「ゼリーの中の個人的創作風景」というエッセイを書いています。
 購入先は、書店、通販、または土曜美術社出版販売(株)http://www5.vc-net.ne.jp/ ̄doyobi/
 または、立ち読み。
          ◆全文MUSICページに載せました。◆

FM豊橋『STEP ACROSS THE BORDER」(牛田牛蔵さんの番組)で、4月に3週にわたって放送された『松本里美 Bronze &  Willow特集」の全放送(3回分/1時間チョット)を短めにまとめてUPしました。MUSICページにUPしましたので、そちら
  からお聞きください〜
 ココです。
 しばらくはUPしておきますので、聞いてくださいね。

ラジオ放送とエッセイ、両方合わせると、『Bronze & Willow』が見えてくる。

●10月6日〜11日、表参道画廊で『画廊選抜二人展』




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