◆2011年1月30日(sun) 「潜水服は蝶の夢を見る」と灯台


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「潜水服は蝶の夢を見る」ジャン=ドミニク・ボビー


灯台のフェーヴーー柿の種ほどの大きさ









「山のトロール」スウェーデン民話より





 にしても・・・サッカーアジア杯優勝おめでとー!ザックの采配はみごとだったな。短い間に特徴を見抜いて、展開によってチェスや将棋のように駒を置いていく感じする。
 最後の李くんの美しいボレーシュートに至るまでの長友の驚異の動き、遠藤の諸葛孔明みたいな能力も渋い。渋い上に強いのは今野や長谷部で、そして今回岡崎は狂ったようにアグレッシブで良かった。川島が関塚コーチと抱き合うシーンはフロンターレファンなんで嬉しい限りだ。サッカーおもしろい!

*************「潜水服は蝶の夢を見る」ジャン=ドミニク・ボビー

 前回のつづき。BOOK METROには5作品展示した。残りの2作のお話を。

 一つ目は「潜水服は蝶の夢を見る」ジャン=ドミニク・ボビー。ELLEの華々しい編集長だったジャンはある日突然脳出血で倒れ、身体的自由を全て奪われた状態ーロックトイン症候群となってしまった。左目以外動かない。しかし、ジャーナリストの感覚は彼に瞬き20万回での執筆をする気力を与えた。映画化もされたが見てない。見たら苦しくなるだろうなあ。フランスで出版されたわずか2日後にジャンは亡くなってしまった。フランス人らしく、オシャレさんらしく、苦しみの中でも軽やかなウィットにとんでいる。が、それがまた読む方には切なくなる。
 読んでる間、時々わたしは頭を動かさずに左目だけで回りを見てみた。小さなレンズを覗いている時のもどかしさ。まさにそれが潜水服だ。エレベーターの中さえムズムズするし、靴下さえすぐに脱いでしまうわたしはこの拘束が苦しいのだ。

 昨年の5月の個展の際にギャラリーのそばに事務所を持つフリーライターのSさんが、何故かわたしの版画を見て「潜水服、好き?」と言ってすぐに事務所に戻ってこの本を持ってきて、そしてくれたのだった。偶然の繋がりというのか必然というのか、Sさんの友人はいつもわたしの個展に来てくれる人で・・・わたしには良くあることだけど、ズルズルとおもしろい方がおもしろい方を連れてきてくれるのだ。

 おととい書いたブラッドベリの「霧笛」で灯台を描いたあとに読んだら、この本にも赤と白の灯台が出てきたのだった。ベルクという北の海岸にある灯台、と書かれている。思わずわたしはグーグルアースで調べてしまった。見つけることはできなかった。普段グーグルアースを覗くのは世界旅行できて楽しいと思っているのだけれど、この時は、立体的ではあっても動かない波の線のある海岸線を辿りながら、手で触れることもできない、匂いもない、音も無い地球の、何がおもしろいのだろう、と思った。

映画の監督はジュリアン・シュナーベルだ。

「バスキア」の http://www.chou-no-yume.com/main.html サントラも良さそうだ。  
 

*************「山のトロール」スウェーデン民話集から

 昨年夏は春風社の「スウェーデン民話名作集1」のための12の版画を制作していた。「山のトロール」は、その中の1枚で、実際にはもっと大きくて、トロールもいっぱい。蔵書票展の頃に本も出版になる予定だったので、実際に裏のページに貼って展示してみたくてミニサイズを作った。
 トロールといえば、フィンランドのムーミントロールだ。ムーミントロールはカップの中に入るくらいの小ささなハズだし、いろいろ読んでみると巨大なトロールもいるみたいだし、資料を随分出版社の方に送ってもらい、参考にした。この本には12のお話が納められてます。どれもブっ飛んでしまうようなもので、自然と精霊と悪と正義とが渾然一体。最初と最後のつじつまも合わないものさえあって、ケムに巻かれてしまうのだ。

 先日見た映画 「ぼくのエリ」はスウェーデンのヴァンパイヤのお話だった。自然なのか不自然なのか、美しい白い大地が怖いのだった。

*************オマケはフェーヴ

 暮れにPCで灯台を調べていたら、小さな灯台の陶器の置物を見つけた。これはなんだ?と辿っていったら、パリから輸入しているフェーヴだった。フェーヴというのはフランスで1月6日に食べる「ガレット・デ・ロワ」というパイ生地で作る(中はアーモンドクリーム)ケーキの中に入れ込むおみくじみたいな役割のもので、紙の王冠を飾って、(ロワというのは王様のこと)フェーヴが当たった人は1年良い事がある、王様さ、という楽しいものなのであります。オオ、これはちょうど蔵書票展BOOK METROのパーティの日に出すと楽しいではないか!と即注文したのだった。けれども、発注時期が遅くてパーティの日までに間に合わない、と通販メールには書かれていた。うーん残念。ところがこんな事はまずあり得ないと思うのだけど、このサイトの方がわたしと同じ名前だったために、通販の事務的メールなのにメールでやりとりしてくれまして・・・パリから1本早い便で灯台を送ってくれたのでした!
 人の世を甘く見てはいけない。話せばわかる。情熱さえあればね。本当にありがたい。

 そして、目出たくわたしはパーティの日にガレット・デ・ロワを作り、17日の日記にあるようにちゃんと灯台を得たラッキーガールは王冠を被ったのだった。


◆2011年1月28日(fri) ブラッドベリ/ヴェルヌ/安吾


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「霧笛」レイ・ブラッドベリ


「海底二万海哩」ジュール・ヴェルヌ




「風博士」(これは蛸博士ですが)坂口安吾






 にしても・・・サッカーアジア杯は毎試合盛り上がってますわー。岡崎が俄然ワールドカップ以来ガッツを見せるようになった気がするよね。本田、前田、香川との連携もいい。しかし、遠藤ヤットは本当に絶妙なパスをする。長谷部もすっかりキャプテンが板について、気が強くていい。フロンターレファンとしては川島が面目躍如の日韓戦はよかった。韓国も猿顔問題はあったにせよ、以前とは随分変わって、爽やかな試合だった。

 さて、それはさておき、次に進まねばならないので、BOOK METROでの自分の作品についてちょっこし書いて完成としたい。勿論好きなものだ。

*************「霧笛」レイ・ブラッドベリ

 今回はワールドカップでさらに蛸熱が出てしまったので、すべて蛸物にしようと考えていた。しかしなかなかピンと来るものが見つからなかった。その中でずっと思っていたのがレイ・ブラッドベリの「霧笛」だった。短編。
 ブラッドベリは「華氏451度」が映画(トリュフォー)にもなってるから有名なんだろうけど、その後は「たんぽぽのお酒」「ハロィーンがやってきた」あたりが晶文社世代なんで読んでいた(多分、晶文社)。「華氏451度」は今読んだらとてもおもしろいと思う。本を読んではいけない世の中。どうする?昔ケルトの人々がゲール語を禁止されていた頃、(昔といってもそう昔じゃないけど)人々は口伝えだったのだ。吟遊詩人はそうやって村で起きたことを歌って伝えて歩いた。だから悲惨な事件の歌なんぞが多いのだ。物語りを暗記する人たちが出てくる。なんだかBOOK METROな物語だ。

 「霧笛」もウンと若い時に読んだ。記憶では灯台の霧笛を恋人と思っていた大蛸が、霧笛が聞こえなくなって、思わず灯台と破壊してしまう。という物語り。・・・と思っていたらとんでもない大間違いしておった!破壊されかけている灯台に大蛸のイボイボつきの脚を下絵まで描いたところで、「ちゃんとしなきゃ」と思い立って図書館で借りて来た「ウは宇宙のウ」。この中に入っている。予感は当たって、どこから大蛸にすり替わっていたのか、本当はたった1匹生き残った恐竜だったのでした!Oh No〜
 さっそくイボイボをとって、波の中に涙を浮かべる恐竜の顔を描いた。灯台は好きだ。必要最低限のものしかない施設。ストイックに建っている。

 ついでに言うと、コマ撮りアニメーションのレイ・ハリーハウゼンと友達っていうのも萌えるところだ。

*************「海底二万海哩」ジュール・ヴェルヌ

 「海底二万海哩」はたしか初めての映画館での記憶だ。2本立てで「バンビ」か「ダンボ」と一緒だったと思う。ノーチラス号はカッコよくて、ネモ船長がパイプオルガン弾くのは恐ろしかった。なんといっても大蛸なのだけど、どうもこれも記憶が巨大イカだったような気もしていた。副音館の銅版画がたくさん入っている児童文学全集を図書館で借りた。銅版画の挿絵はきれいで、しかも量が多いのにはビックリ。大蛸の版画も3枚はあったようだ。そうそう、この本では蛸でした。ジュール・ヴェルヌは大好きで、カレル・ゼマンが実写とアニメで制作した映画にもなった「悪魔の発明」は何年か前にイメージフォーラムでゼマン特集で見たが、最高!だった。これも銅版画のような背景があり、そこに実写が動く。おもしろかった。「月世界旅行」もメリエスの映画のあのレトロなお月さまがおもしろい。「八十日間世界一周」は映画で子どものころ見た(テレビで)。これも大好き。気違い科学者が出てくるのがいいんだよねー。
 アメリカのドラマでもやっていた。ノーチラス号のあの潜水艦の音「ピコンポコン」という水の中の音が好きだった。


*************「風博士」坂口安吾

 「蛸描こうと思うのよ」とこの企画が決まった時に、参加を依頼したまさなりさんとお茶をしながら話した時、「蛸博士だな」と彼女が言ったのでした。オオ、それはいいねえ。というわけで、今一度これも読み直した。「蛸博士」ではなくて「蛸博士」が出てくる「風博士」という短編だ。バンドに風博士っているんだよね。それはともかく、この短編も大好きだ。ライバルの蛸博士はパリで鬘を作っている。なのに(鬘なのに、ってとこがおかしい)風博士の妻も寝取ってしまい、風博士の理論にも反対する。鬘なのに!最後は遺書を残して風になった博士は、蛸博士をインフルエンザにかからせて復讐をとげるのだ。蛸がツルッパゲにしがみついている図しか思い浮かばなかった。しかし・・・これイイ出来だわ〜


きょうはここまで。本の話はおもしろいね。


◆2011年1月27日(thu) BOOK METROありがと


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●松本作詞作曲、演奏、映像の『BOOK METROのテーマ』はBOOK METROブログまたは
http://www.youtube.com/watch?v=Urh-_XN5AOg

*************しあわせなものに囲まれる展示

 26日に無事にBOOK METRO展は終了しました。
EQIPとして企画し、制作し、とても楽しかったです。だって、やりたいことをすべてやったんですもん!
ブックメトロ特設ブログはこのあともEQIPのサザエ、カツオ、ワカメが時々何か書いてまーす。時々更新するハズですのでときどき覗いてみてくださいね〜
http://bookmetro.exblog.jp/

 展示企画者の一人としては、良い作家、良い作品、良い展示、たくさんのお客さん・・でホッでした。そして個人的には、曲まで作ってやりたいことをやり尽くした感があり、充実の半年間+2週間でした。
きょうはゆっくり家で事務処理なんぞしながら参加してくださった作家さんとポポタムさんにお礼のメールなどしていました。
今回、EQIPが「版画展示ユニット」と言ってるように、全員版画の方だったわけで、その共通項で何かグッと繫がれたことも嬉しい経験でした。同じような問題を抱えてたり、同じような喜びを感じていたり、そういった「事件は現場で起こっている!」な感じがヒシヒシと伝わってくるんですねー

 たとえば、明るい光に自分の版画を照らしてみた時に、深い腐食のところに詰め込んだインクがモリッと盛り上がってる様子がハッキリ見えた時なんてぇのは、グラン〜〜と喜びを感じるもんなんですよ。1枚1枚この手でインクを詰めたのだ。この手でふきとったのだ。この手で刷ったのだ。というぬくもりが感じられるんですね〜。インクの匂いもしますよ!こういった原画をちょっとしたお小遣いで買えるのはなんて素敵なことだろうか。とわたしは思うんです。

 暮れにやったデパートではやはりそれなりの値段がついてる。額もオーダーだし、いろいろと手間ひまかかってます。それはそれで気に入ってもらって、エイッと買っていただくのも嬉しいに決まってますが、家の壁も広くない、お金もそこまでバーンと出せない、でも持っていたいんだよ!これを!なんてことは普通にある。たまに眺めた時のトキメキってえのがイイ、って思う人はたくさんいると思います。蔵書票展ではシートをたくさん用意してもらいました。版画家さんはみなさん丁寧にパックしてくれていたので、多分そのままでも充分だと思いますが、いつか街でピッタンコの額を見つけたら、キュキュッと入れてみてください。いきなり大人の女みたいにカッコよくなっちゃいますからねー!
 ポポタムでは、このあとも今回の展示作家さんのシートを少しづつ置いていただけることになったので、今回行けなかった〜、ちょっと興味湧いてきた〜な人は、どうぞ目白散歩しながら寄ってみてくださいね。レコードを捜すみたいで楽しいですよ。

 さて、お客さんはどんな風に感じてくれたかなあ〜?というのも気になるところですが、わたしの知合いのライター、編集者、出版社さんら、本にたずさわる人たちからは口々に展示全体を見回してワクワクする、と言ってもらえたんですよ。これはスゴくわかるんですよね。
本が好き、紙が好き、文字が好き、そしてそれにまつわる絵や版画が好きだったりする人たち、そうゆうものに囲まれていたら幸せに決まってる。
そして作家たちのバックグラウンドが見える展示内容と・・・それが全てだったと思います。
 この企画は、EQIPの濱ちゃんのイメージから始まった素敵なものでしたが、本屋さんでもあるポポタムでやることが決まった時、即「文学的蔵書票」やりたい!と決めちゃったのはわたしでした。どうしてもやりたかった事がそれでした。絵を描いている人たちが影響受けた幼児期、青年期、(中2男子にも特別興味あるわたし!)の本環境(ってのかなあ)を覗いてみたかったんだと思います。なんだかそれってどうなんよ?とも思うけど、きっとおもしろいだろうな〜、と思いましたんですよ。そういった事に賛同してくれて参加してくれた版画家、イラストレーターのみなさん、本当にありがとうございました。そして、EQIPの企画をアイディア出すたびに「いいわね、いいわね、おもしろいわね、それやっちゃいましょう!できますよ!」と支えてくれて促してくれたポポタムの大林さんに感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました!
 そして最後にEQIPの二人に、お疲れさまでした!大変だったけど楽しかったね。

 たくさんの作家の方の作品を1日おきくらいにジックリ見ることになり、やはり相当勉強になっちゃいました。ほかの方もそうだと思うけれど、わたしの場合は、もっと丁寧な仕事を心がけたいと思うようになりますた〜。仕事が丁寧な人のは見ていて気持ちいいんだもんなあ。

 搬出当日は遅くまで10名ほどが残って作業しました。池袋の中華屋さん(ここスゴく美味しかった・・特に肉とピーマンかなあ)でさらに男子チームには「中2ってどんなだった?」なんてことを聞いてる変態女なわたしでした。ほのぼのと盛り上がりまして、楽しかった楽しかった、シャンシャン
 
 EQIPは今後も緩〜〜く活動の予定です。ギャラリー、カフェ、本屋さん等々、EQIPさんになんかやってもらいたい〜〜〜!!と思っちゃった方がもしかしているかもぉ〜。どうぞご連絡くださいませ。手を広げてお待ちしております!


*************BOOK METROのテーマソング

 実をいうと、最後の3日間は曲作りに没頭しとりまして、フラフラしとりました。15日に間に合うようにテーマ曲を作りましたが、結構気に入ってたわりには本番が初めての演奏!みたいなことになっていて、「いや〜ん、もっとやれるのにぃ」とか「最後の日にはyoutubeだ!」とか、いろんなことバタバタ思い、一心不乱にやっとりました。
Macでギター2本、ヴォーカル2回吹き込んで、曲を完成させたのが3日前。2日前にはポポタムで撮影して家でiMovieで編集。1日前はサッカー日韓戦で叫びながら音入れして初めてのyoutubeにトライ。フンガ〜〜〜ッ朝4時30までかかったぁ。でも、早いよね。初めてのものばかりだったのに・・・ヒジョーにおもしろかったです。
画質はちょっと粗くなってますが、雰囲気は出たんじゃないかと思います。

松本作詞作曲、演奏、映像のBOOK METROのテーマ曲はBOOK METROブログまたは
http://www.youtube.com/watch?v=Urh-_XN5AOg
で、見られます。是非アクセスを!!イイ曲よ


版画ってほんと〜〜に楽しいですよ。(曲作るのとトントンくらいに)

では、みなさま 今後も
刷り刷り刷りっと!


EQIPは濱中大作、松本里美、永島幸子の3人ユニット名です。
これからも版画展示企画をする予定です。
展示できるところ募集中〜
http://eqip.sub.jp/

 


◆2011年1月17日(mon) パーティ&松本LIVEで盛り上がる


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ギターぶら下げたまま25名の紹介をしました。いろいろ聞けて、
いろいろ勉強になったライブでした。


「え!?タダジュンさんのって銅版画じゃなくて紙版画なの!!」
と驚いてるわたし。


6曲演奏。最後は前日1日でがんばって作った「BOOKMETRO」テーマソングを。ヘッドマイクでやりました。性能いいんです。


この顔!こんな風にすんごく楽しかったのでした。




わたしが作った「ガレット・デ・ロワ」おみくじ引いたヒトは王様です!王冠載ってます。


じゃんけん大会で当てたのは・・・・・


銅版画の山本佳奈枝さんおめでとー王冠被ってイイ笑顔です。

*************BOOK METROのテーマソング

 11日に搬入が終わりました。ブログの方に詳しい日記を書きましたので2回分はそちらでご覧になってくださーい。
http://eggdays.exblog.jp/d2011-01-12/
http://eggdays.exblog.jp/d2011-01-13/

 とにかく最終搬入が終わるまでホッとできない状態だったけれど、それが終わったら終わったで、15日のオープニング&松本ライブが待っている。これがなんとか無事にできなくっちゃ〜〜
 頭の中では半年前からどんな風にしようか、ということは出来上がっていたのだけど、年末になっていよいよ現実味を帯びてきて、テーマソング作ろう!とか、1月にフランスで必ず食べる陶器のおみくじ入りケーキ「ガレット・デ・ロワ」作ろう!とか自分で自分の首を絞めるような事ばかr思いついた。でも、イベントにしろ個展にしろ、自分が楽しんでナンボのもんで、ハッキリ言ってヒトのことより自分のこと。自分が楽しめたら、きっとみんなも楽しめる!と思っているので、大変かもしれないけど、やるだけやろう!と思ったのでした。

************版画芸人

 曲をハナ歌して作っていたのですが、前日になって「全然違うかも〜」とやり直し。最初は「アリスのレストラン」風にするつもりで(アーロ/ガスリー)途中みんなで歌えると楽しいかも、と思っていたのでした。でも、METROはやっぱりヨーロッパなんだよね。ってことで、結局はサボテン初期風不協和音とUKロック風、な感じに。これでシックリきた。歌詞は、EQPで考えたBOOK METROの「イントロダクション」」からヒントを得て、わたしの好きな作家やタイトルを入れ込むことにした。昨年ちょうどギャラリハウス・マヤのコンペで受賞したために、サイトに載せる自己紹介を書かねばならないことになってた。中身は好きなアーティストとか本とかで、そのためにPCのデスクトップに思いついたら書き出していたことだったので、重なってておもしろかった。だって、暗い本ばっかりなんだもん〜
 案外そんなもんです。当日、ガレット・デ・ロワをオーブンで焼きながら、ギター持って歌詞作ってギター練習。整ったのは実はポポタムに向う電車の中。いつものことです。

 お客さん以上に作家さんたちが盛り上がってくれたのではないかと思います。みなさん他の作家さんの話が聞きたくて仕方なかった、という感じで、歌との間に何回かにわけて紹介したり話を聞いたりしていたわたしも、思わず無言で眺めたりしてしまったほど勉強になってしまいました。

 25人、紙版画のヒトがいたら全版画の種類を網羅することになってたよねー、なんて話をしていたのですが、銅版画のタダジュンさんを紹介した時に「それは紙版画なのです」と新事実が!わーお、これでほぼすべての版画の種類を網羅してしまいました!奇跡的ですねー
 ほかにも作家さんたちの制作についてご自身の口からたくさんのことが聞けました。もったいない!!お客さんもたくさんいたけど、もっともっと多くのヒトに聞いて欲しかった!今回は絵本やイラストなどで活躍している作家さんが多かったので、パーティ後のマッタリ親睦会(ほとんどのお酒を飲んでしまった)でも、たくさん話が聞けて有意義でした。
 なんちて、何故か「毛」の話になり・・・(犬作家のまさなりさんがいたからかしらん)ポポタムにも置いてある「毛文字」(チャンキー松本の毛/いぬんこ)の本をみんなで見て大笑いしたりしました。コレ、ライブつきの展覧会があったのに、昨年は忙しすぎて見に行けなくて本当に残念だったのでした。

 たくさんお友達、知合い来てくださいまして、ありがとうございました!
おかげで、シートも売れてなくなったものもあり、これから即刷り増しせねばな〜〜

残った14人、ほぼ終電で帰りました。
額やシートの作り方を見てもわかるのだけど、今回はみなさんプロ、って感じでキチンとした美しい仕上がりで惚れ惚れします。技術はもちろん想像力、表現力が旺盛で、また、すすんで自らの作品を語ってくれる、その態度がすばらしい!と思いました。自信持って堂々としていて素敵です。
 
************刷り増しせねばならぬのよ
 うまくパーティとライブの仕切りができて、本当にホッとしました〜。エキッポ(エキップ+ポポタム)も準備に後片付けにありがとうございました。サクサクとすばらしい連携プレーでした!

 これで一段落〜。なんちゃって、まだ始まったばかり!なのに刷り増しがあまりできてなかったために、一押しの「蛸博士」も「スウェーデン民話本」のトロールの版画もすぐになくなってしまいました!すぐに刷りまして水曜と木曜にドッと納品する予定です。注文くださった方、すみませんでした。

************次の展示
 しかし、ホッともしてられず。翌日16日は3月の鶴見文化センター内サルビアホールギャラリー展示のための打ち合わせに。ポポタムにも出している溝上幾久子さんと三階朝子さん(銅版画)と時任亜矢子(シルクスクリーン)の4人で一人10mの壁を埋めます。夜までの日もあるのでお楽しみに!


旅する本のためのチケット「蔵書票」





「ExLibris BOOK METRO」

1月12日〜26日まで開かれます。

25人の版画家が描く、約100点の「文学的蔵書票」・・・というか、本をお題に制作していただきます。さて、お店とギャラリーと一周したら、100冊読んだことになるのかなあ・・・・?

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詳しいインフォメーションはコチラ。
http://www.satomin.jp/info/exhib/11bookmetro.html









EQIPは濱中大作、松本里美、永島幸子の3人ユニット名です。
これからも版画展示企画をする予定です。
展示できるところドシドシ募集中〜
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◆2011年1月10日(mon) 今年ももうRun Run Run


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あけましておめでとうございます。2011年もよろしくお願いいたします!ピョン







ケーキもかわいいのよん

*************年頭はこんな

 年があけて、なんなんでしょうかコレは。いきなり温泉行きたいと思うようになりまして。今まで温泉に行きたいなんて思ったことないのだけど、さすがに年末が混み混みだったせいか声だしてわたしは言いました。
「ああーーーーっ、温泉でだっら〜としたい!」
温泉ってなんなんでしょうねえ・・・

 お正月父のお墓参り。実家に母と姉家族兄家族みんな揃ったところでカラオケ行く、行かないになり・・・行きたくない人数名。行きたくてウズウズする人数名。わたしどっちでもいい。息子が行きたいというので結局わたしも行き、その息子が山下達郎の「Ride on time」を歌ったので(ドラマの主題歌になってたのね)わたしも吉田美奈子「夢で会えたら」を歌ったのでした。この時代の曲だったたくさん歌えるわぁ〜。


 実家では地デジ化問題が。我が家が全て手配してあげることになり、きょうになって漸くカクカクシカジカやって手続きが終わった。年寄りにはちと難しいよ。手続きではなくて説明が。ケーブル工事のおじさんがサービスチャンネルを勝手に「時代劇」に設定してしまったようで、噴き出してしまった。母は時代劇なんぞはほとんど見ないのにねえ。年寄りだからってみんな時代劇が好きなわけはないよ。

************ピアニスト

 1年前の日記を上書きして書いている。昨年の1月にサリンジャーが亡くなっている。そしてまさかビル・エヴァンスのように「スロー・スーサイド」じゃないよね。なんて書いていた。ビル・エヴァンスはそう言われていたらしいのだ。具合が悪いのに絶対に病院には行かなかった。ピアノを弾きつづけながら死が生をゆっくりと覆いつくす日を待っていた。こうゆう死もあってよいと思う。ビル・エヴァンスは好きだ。この死に様を知ったらますます好きになったピアニストだった。きのうの朝ドイツ映画「4分間のピアニスト」というのをテレビで途中から見た。シューマン好きなんですが(ソナチネやソナタアルバムにも入っているからわたし程度でも弾けるものがあった)、その協奏曲を弦を引っ掻き、叩き、足を踏みならし弾きこなすラストシーンがスゴいのだ。この女優さんはピアノ弾けなかったというのがまた驚き。6ヶ月であれだけ弾けるものだろうか?楽器って日々の練習なのはよーくわかってるけど、元々音感リズム感もよかったんだろうな。
 
************休まずに次に行くわたしは足湯でもウットリ
 下田にも行ってきました。いつものことですが、マツキヨの実家。とはいえ今は誰もいないので電気、ガス、水道どうする?という問題が。これからはそうゆう問題をかかえる家がどんどん増えるでしょうねー。ウチは、水道と電気はそのままにするけれど、ガスはストップにした。幸いお風呂は灯油だったし、料理なんぞは電気でも鍋用のガスコンロでも全然平気だからだ。問題はテレビ。山に囲まれているためネットも厳しいところなのだ。でも、なんとかなるでせう。別荘状態。結構維持するのにはお金がかかることがわかった。中高校生のいる我が家にとっては結構コレ大変です。でも、これもなんとかなるでせう。と適当なわたしだ。

 近くに足湯できる場所ができていて感激!これだけでもゆったりできる。次の日には近くの温泉銭湯へ。これでも充分でございました。ホンットに昨年1年間は肩が痛くて痛くて悩まされつづけていたので、ぐったりしますた。
スックと1泊しただけで帰宅。
なぜなら3月の鶴見のサルビアギャラリー(文化センター内)の広報の締め切り日を忘れていたからなのだ!!OH NO〜〜!3月23日から1週間4人で大きな壁を使って展覧会します。「いつもと違う大版画4人展」。年末、時間やタイトルや内容を詰める予定だったのに、伊勢丹仕事で本気でブッ飛んでました!4日に帰ってきてから二日で連絡とりあい無事セーフ。横浜の方の広報誌などにインフォメーションが載る予定。

 それから石井理恵子さんの次の英国本・・というか新紀元社の制服本シリーズの新刊「キルト」のイラストラフを済ませる。キルトは1枚の布でできていて、広げて畳んで寝っころがって巻き付けて、起き上がって整える。そうゆう着方の説明イラスト。おもしろいです。これは3月に出版予定で、楽しい音楽がらみのイベントを4月にする予定です〜〜〜。これがもう本当に想像するだけで楽しそうで、ワクワク。

 この日5日は銀座へ行きゴダールの「ソシアリスム」を見る。ゴダールは物語りのあるもの、社会派もの、実験もの、音楽もの、いろいろあり、物語のが一番好きではあるけれど、それ以外のものについては退屈になったりしながらも、やはり好き嫌いを通り越し、その求められてもいないだろうことをあえてする気概とか、やはりこれだけは言いたい!という人類に対する杭を打つ姿勢だとか、そんな精神力にほかの作家とは違うものを感じ、見つづけたい、と思うのだ。

 それから銀座三越の「東京旅之介」山口晃展を見に。東京はおもしろい。東京は最先端を行き、そして街に佇む建物も人もそのスピードに追いつけずに路地や屋根や家の裏側に追いやられ積み上げられていく。たとえば神保町の路地。わたしもこのあたりの様子が好きだ。古い家屋の外壁にドンドン互い違いにエアコンの室外機が積み上げられている。ピカピカの自販機があって、着物のおばあさんが缶ジュースを買っている。このゴッタ煮!でも、わたしは好きだよ。そうゆう東京が。スカイツリーの上にも神社があったらいい。ドバイの高層ビルのように、先端は雲を突き抜け、グーグルアースで覗いたらグググと迫って雲の上の神社が見えるのだ!そうそう、そうゆう風なのがわたしは見たいよ。昨年5月の個展で最後に描いた絵にはそんなビルを描いたのだ。ビルの上にはクレーンがあって、すぐ下には東屋が。電信柱も美しく見えだす。

 その日はそのまま夕方には「つばめグリル」で日立市のギャラリーの夫婦と食事。いずれ書きますが、最高におもしろいんですよねーご夫婦ともに。茨城弁というのがまたイイのよねー。ここで個展のオファーなんですが、6月まで個展ほかが続くので秋になるかなあ・・・と考え中。
 笑った。楽しい。

************刷り増し&年賀状の日々
 今年はズットズット年賀状を書き続けたお正月でした。12日から始まる「ExLibris BOOK METRO」のDMやフライヤーと一緒に入れて送ってるので時間がかかってしまった。でも、昨年はたくさんの方に個展2回、ライブ等に来ていただいたので、お礼もかねて頑張って出しました。実はまだ少し終わってない・・・・もうこれは明日。

 7日から工房が始まり、伊勢丹での刷り増しに取りかかる。1日でまずは1点6枚刷って完了。そのあと年賀状にした大きなウサギの版画にとりかかってます。2枚うまく刷れず1日が終わり、きのう9日、ようやく1枚良いのが刷れた。刷り増しするのは色数が多いと大変なんです。でも、勘を取り戻しました〜〜〜と思ったらもうグループ展が始まってしまうので、一旦離脱。また忘れちゃうなー。


 この日は群馬のNさんが東京に来てたので、工房そばのガレット屋さんへお連れする。ここのガレットは美味しいなー。それからよく行く小さなカフェに行き、ケーキとカフェオレ。すっかりおフランス〜な日でしたよん。

 あしたはポポタムに最終搬入。EQIP3人頑張ってきまーす!みなさん、今回の展覧会は我々とポポタムさんの企画展。作家さんそれぞれがどんな本を題材にどんな風に制作し、どの部分の文章を抜き出してくれたのか・・・・興味あるでしょ!あるあるある〜


旅する本のためのチケット「蔵書票」





「ExLibris BOOK METRO」

1月12日〜26日まで開かれます。

25人の版画家が描く、約100点の「文学的蔵書票」・・・というか、本をお題に制作していただきます。さて、お店とギャラリーと一周したら、100冊読んだことになるのかなあ・・・・?

詳しいインフォメーションはコチラから。
http://www.satomin.jp/info/exhib/11bookmetro.html

15日にはオープニングイベントもあります。予約お願いいたします。ポポタムさん、またはわたしまで









EQIPは濱中大作、松本里美、永島幸子の3人ユニット名です。
これからも版画展示企画をする予定です。


 








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