◆2010年3月28日(sun) ディランとか蔵書票展とかの話


きょうも好きなものを書く
ボブ・ディラン


雨のためチケットはヨレヨレヨォ〜ロレィティ〜ケット




パレっトタウンの観覧車。真下から見る。

●あれから32年のボブ・ディラン

 25日に、工房で「きょうはこれからボブ・ディランに行くんだ〜」と言ったら、まったくの無反応であった。「ホフディランなら知ってる」という者一名で、笑った。
 さらに別の一人が「バンクーバーオリンピックの時出てたよね」と言うので、即「それはニール・ヤングやがな〜」と諦め気分でぶっきらぼうに関西弁でツッコミを入れた。そうこうしているとロック友達のHちゃんが来たのでようやくそれなりにライブ前の気分になってよかった。しかしこの認知度の差は年齢とは関係なくて(実際この二名は若いわけではなく40代であった)、いかに興味の範囲が違うか、という事による。かといって別の人の話題では一緒になって盛り上がれるわけで、人は違ってておもしろく、共鳴しあっておもしろく。いつまでも違っていることがおもしろいと感じる人間でありたいものだと思う。

 この日は生憎の雨。久しぶりにIさんと行く。お台場パレットタウンの「ZEPP TOKYO」。観覧車の真下だ。知り合い編集長さん遭遇。お客さんは思ったほどオヤジだらけでもなかったが、親子で来てる人もいて、歴史だなぁ〜、と思うのでした。
 前から5列目くらいのスタンディング。ぎゅうぎゅうと押されながらも小さいところで見られてよかった。メンバーはベース、ギター、ドラム、スチールギターetc.キーボードのディラン。ディランは白いつばの広い帽子にユダヤ人っぽい黒い長いジャケットで、紫色のシャツだった。ほかのメンバーは黒いシャツにグレーのスーツで、渋い。32年前は真っ白のスーツで薄化粧だった。
 アメリカのヤクザなブルーズマンという感じ。ベースはウッドベースだったりエレキベースだったり。ギターはチャーリー・セクストンで、全編弾きまくりだったが、渋いので音数が多いわけではなくすばらしく良かった、とわたしは思った。歳はとっていたけれど、シュッとした風貌は昔とかわらず、美形だなあ。ディランはキーボードとブルースハープで、1曲だけギターを弾いた。そのギターの持ち方が随分立てて持っていたので、『もしかしてわたしみたいに肩に問題あり!?』と思ったりして。わたしもネックの遠くが届かない状態なので立ててないと弾けないのよね〜。今回のツアーでは毎回数曲以外はガラッとセットリストが変わっているようで、この日までにすでに51曲(だったと思う)もやっていた。これは凄いことだなあと思う。そうゆうこともあってか、曲によってはディランとセクストンが顔を見合わせて様子をうかがう感じだったねえ。ディランがコードを捜しているような感じをセクストンが「ホラ、ここここ」って感じで促す風な時も見受けられた。多少演奏がヨレッていても、この挑戦は凄いことだと思うのだ。

 
セットリスト見つけたので丸うつしで載せてしまうゾ。
1. Watching The River Flow
2. It's All Over Now, Baby Blue
3. The Levee's Gonna Break
4. Just Like A Woman もちろんうれしかった
5. Things Have Changed
6. Girl Of The North Country (Bob on guitar)ギターがたっていた
7. High Water (For Charley Patton) よかった
8. A Hard Rain's A-Gonna Fall
9. I Don't Believe You (She Acts Like We Never Have Met)
10. Love Sickよかった
11. Highway 61 Revisited よかった
12. When The Deal Goes Down
13. Thunder On The Mountain よかった
14. Ballad Of A Thin Man よかった
(encore)
15. Like A Rolling Stone ( Donnie on pedal steel) もちろん盛り上がった
16. Jolene
17. All Along The Watchtower ジミヘンのもあとで聞いた


わかった曲は6曲くらいで、どの曲もアレンジされているし、歌い方が森進一のように「タメ」があるのでなかなかわかりにくい。でも、充分今のディランを楽しめてよかった。転がる石のように・・・・変化しつづけているディランなのだから、その時のその状態を楽しみたい。大昔武道館に来た時にもアッケにとられながらもわたしはその時のディランを目撃したことをよかったと思った。しかし、あの時よりも今回の方がよかったんだなあ・・・・。多分、それは、わたしがこの何十年の間にディランの血と肉になったルーツをそれなりにわたし自身吸収していたからなのだろうと思う。
 ディランも変化しているし、聞いているわたしも変化している。だから、おもしろい。長くやっている人のを聞くのは、そうゆうところがおもしろいのだ。が、それもディランだから良いのかもねえ。変化することを知っているから。バンドだったら、昔のままのオリジナルで聞きたい!と熱烈に思うかもしれない。

 最後は全員が一列に並んでステージ中央へ。壮観な感じだった。キャーキャーと手を振るでもなく、これまた渋い絵面でした。ふぅ〜〜〜

●展覧会がつづくのだ

 9枚シリーズの「柳模様ストーリー」は8枚目の試刷り中。9枚目の下絵にてこずっている。何故てこずっているのか考えてみた。それはこの絵の内容がとても幸せなものだからだということに気づいた。なんてことだ。幸せを描けないのか・・・・

 5月の個展のすぐあとには『蔵書票展』に参加する。これはリトグラフ作家濱中くんの企画で、16名が参加することになった。ほとんどが工房のメンバーなので、DMつくり、会計など進んで係をしてくれている人たちのやりとりしているのを見聞きしたり意見を言ったりしている。人数が多いと価値観もそれぞれで、企画者はなかなか大変だ。でも、濱中くんは夢を持ってやっている!だから、面倒なことも飄々と切り抜けて、限られた制約の中でどんだけ楽しめるかを模索していて素敵だ。しかもその制約すらも飛び出そうとするところがさらにパンクであ〜る。そうゆう一歩踏み出す努力とイマジネーションが大事だと思う今日この頃。こうゆう人にはいくらでも手を貸したいと思うものだ。なんでも言ってくれ!わたしは手伝うよ。違っていることをおもしろいと思う気持ち、枠を飛び出す努力とイマジネーション、これこれ。これについて考えた1週間でありました。


蔵書票展のブログを濱中大作くんが作っていますので、
予告編としてご覧くださいませ〜〜〜
『エクスリブリス エクスプレス』


エーとまだあるぞい。
銅版画の工房展が今年もそろそろです。
第18回ザボハウス展


●街は生きている
 22日月曜日は原宿の「VACANT』に湯浅さんの18歳の時に作った8ミリ映画を見に行った。そのあとNRQと湯浅湾のライブも見る。イベントではフリマもやっていて、アメリコ西岡さんと初おしゃべり、NRQの牧野くん&ひらちんのおこちゃまにも会えてよかった。赤ちゃんはかわいいなあ〜。お父さんにもお母さんにも似ている。

 湯浅さんの映画は「我が道を行く』。白黒のフジカシングル8を使用したそうだ。わたしも持ってるぞ〜。で、この方人前でわたしと話す時には必ず「同い年なんだよ!」とひときわ大きな声をお出しになる。これはもうずっとそうで、そのたびにこの人は文章はうまいけど男としては本当に紳士じゃない!と思うのだった。一度「なんでそんなに女の年齢を口にするのだ!失礼な」と言ったことはあるのだ。答えは「だって、この年齢で現役でバンドやってるのが嬉しいんだもん」と言っていたので、まあ許すことにしたのだ。

 てなわけで、映画に映し出される街・・・・横浜駅西口広場や、都電、ほか公園や道路を走るその当時のブルバードやスカイラインなどの車たちがチョー懐かしくてクラッとなってしまうのでした。制服姿にしても、ソックタッチをつけたソックスやらかわいいピンで前髪をとめたスタイルとか、読んでる「ガロ」とか。もしもこの時にわたしも同じようにフジカシングルエイトでフィルムを撮っていたのなら、多分出てくる雑誌は「ミュージック・ライフ」だろうと思う。ああ、嫌だなあ。で、湯浅さんはBGMにはっぴいえんどを使っていたらしい(この日は湯浅湾が生でBGMをつけていた)(なので路面電車が出てくる)けど、わたしだったらT・レックスとかアル・クーパーとかだったんじゃないかと思う。そんなこんなでタイムスリップを楽しんだ。

 NRQで台湾のおじさんの曲を聞く。明るい。この日は中尾さんはいなくって、山口くんがドラムをやっていた。湯浅湾でも勿論やっているけれど、山口くんのドラムはいいな。最近見てなかったけれど、随分熟練〜〜〜な感じになっているではないか・・・。きっと人間的に成長してるんでしょうねえ。そうそう、そうやって人は変化していってサ、長くやってるミュージシャンはおもしろくなるんだよ。湯浅湾には西岡さんがゲストで数曲歌い、野郎ばかりの中華やいでよかったヨ。女ばっかり見るのは女だからなのか辛いものがあるけれど、男ばっかりでもやっぱり辛いものはあり、女の人がスッと出てくるとホッとなるもんだなあ・・と思う。そんな風に思われる女になりたいもんだが、多分わたしはそんな風ではないと思う。ホッとなれないと思う。

 街はどんどん変化する。湯浅さんとも話したけれど、街の記憶は不思議とこびりついていたハズなのに幻のように消えていくもので、ああ写真があればよかったのに・・と思うのだ。なので、わたしは大好きな原宿、通いつづけている原宿を写真に撮っておこう!と最近思うようになったのだ。

 高校の三年間住んでいた西宮北口。今だったらたくさん写真をとっていたことだろう。あの駅前の商店街、宝塚線の踏切、西宮球場、バイトした喫茶店とレコード屋、そこのお姉さん、パン屋のカスカード、画材屋、エレクトーン教室、たむろした喫茶店「孤木」、柳が並んだ小さな川。裏のお兄さんが作ったジャズ喫茶「JAZZ」、友達と進路の話を夕方までしていたブランコのある公園、絵画教室の汚いドア。うーん、匂いまで思い出してきた。
 中学の1年半いた仙台についてはあまりそうゆう記憶がないので、やっぱり高校時代が一番青春だったのね。あとは生田小学校の頃かな。そうそう、貸本屋がありまして、そこで楳図かずおばかりを借りていたのだけど、水木しげるのはいつからどこで読んでいたのか思い出せない。4月から朝の連ドラが「ゲゲゲの女房」になるので、楽しみ。


●さらに近況

 23日火曜日は等々力競技場にAFC『川崎フロンターレVSメルボルン』を見にK太郎と。勝ってルンルンとなってはいたのだけれど、帰りに事件が起こった。
 川崎の乗り換えの階段でツルッと滑ってしまった。左肩から転ぶとマズイと思いつつも結局は左側全体をドーンと打ってしまった。さて、普通スッ転ぶと本人は照れ笑いをし、横を行く人は様子を見てひどそうだったら「大丈夫ですか?」と手を貸すものだ。しかし・・・川崎の乗り換え夜9時すぎともなれば家路を急ぐ一杯飲んだサラリーマンばかり。わたしを見ても特に見て見ぬフリ。そしてなんといっても恐ろしいことに、あまりの激痛に相当大きい声で「ア〜〜〜〜ッ、イッタ〜〜〜〜〜イ!!」と叫んでしまったのありました。こんなことはお産以来ない。
 このフローズンショルダーの特徴としては、激痛は収まるまでに約1分かかる。そしてわたしはまるで銃で撃たれたか刀で切られたかのように足を引きずりながら(足は痛めてないのに)右手で左腕をおさえて「K,K,K太郎〜〜〜〜」と弱々しく歩いていったのだった。小声で「本当に痛いわぁ・・・・」と言ったら「あんたがそんなに小声の時はマジだな」と言って(要するに普段はまともな事を言っていないのだ)荷物を持ってくれたのだった。男の子は頼りになるなあ。
 痛さは半端じゃなかったのだけれど、この様子が他人事のようにおかしかったので、あとからあとから笑えるのだった。しかし、翌日になったら足にはアオタンがあり、手にもすりきずがあった。雨の日は本当に気をつけようねー。肩関節のヒアルロン酸注入は3回目。あまり変わらない。指のしびれも少しある。アパラチアン・ダルシマーのせいかもしれない。


 24日水曜日は子どもの高校説明会にも行ったゾイ。いきなり頭髪チェックがあった。でも、そんなにビックリするようなヘアスタイルの子は見られなかったなぁ。わたしのヘアスタイルの方が赤いしリーゼントだし酷いと思った。K太郎はサッカー部の説明会にも行く。鳩山政権で授業料はラッキ〜なことになるけれど、ユニフォームって高いのね。全部揃えると6万くらいかかるジャンー。しかも地方へ遠征なんてのもあるらしい。とか言って、ギターだってそのくらいするんだから文句は言えない。
 


◆2010年3月20日(sat) 個展&LIVEのお知らせです!

きょうは個展とライブのお知らせですヨン


松本里美銅版画個展『柳模様の物語』

 ●5月13(木)〜18日(火)11時〜18時(最終日16時まで)
 ●ギャラリー亀福(国立/くにたち)


 

 個展の一環としてギャラリー内でライブをいたします
 ★5月16日(日)16:00〜より
 松本里美弾き語り紙芝居&ママクリオLive


 【出演】松本里美
     mamaclio(●クリスチィヌ(バイオリン)/ex.パスカルズ ●ウエムラマサユキ (ギター・ウクレレetc)
            ●オオノシンヤ (ホイッスル・バグパイプetc)●ロケットマツ(アコーディオンetc)/ex.パスカルズ)

 【料金】2000円(演奏後、隣接のカフェ亀福にて、台湾茶・お菓子付き) 7時半までオープンしてます。




 【会場】ギャラリー亀福 入り口入って右はギャラリー、左はカフェ。
 (JR 国立駅南口より徒歩5分) 国立市東1-14-21グリーンライフ国立1F
  TEL/FAX:042-573-3580 http://www.kamefuku.info/
メニューhttp://kamefuku.info/cafe/menu.html  


今回の個展は、18世紀から19世紀に流行した「柳模様(Willow Pattern)」の食器にまつわるものです。

● 英国でシノワズリー(中国趣味)が流行した頃、中国の「山水楼閣図』を模した白地に青のパターンの食器が、多くの窯(ミン
トン社、ウェッジウッド社、ロイヤルドルトン社など)で大量に作られました。 日本でも作られましたし、普段使いのものがほと
んどなので、お家で目にしたことがある方もきっといらっしゃると思います。
 このパターンには 
柳・二羽の鳥・楼閣・橋・小舟 が必ず描かれていますが、定着する前の物やアレンジされた新作もまたお
もしろいものがあります。
 18世紀末に英国で発明された『銅版転写』という技術があります。ようするにプリントですね。これによってこの模様の食器
は廉価にそして大量に作られることになり、一般家庭にも広がったのでした。
 この模様には(模様が確立してからというのが定説になっているのですが)、中国の悲恋物語(ロミオとジュリエットというの
か、アイーダというのか・・・)がつけられています。詩もあります。これには歌もつけられているらしく、英国ではおばあちゃ
んがマザーグースのように鼻歌で歌っているようなものでした。
 なんとも魅力的な模様です。

 2年前には、わたしはこれを「Weeping Willow」という曲にしました。そして今回はこの中国(風)悲恋物語を9枚の絵本仕立
てにしてみました。会期中の日曜日には、この9枚を使って、実際に紙芝居をします。わたしの弾き語りとママクリオさんの協力
を得ての音楽付き紙芝居です。隣接のカフェでの台湾茶(5杯くらいおいしくいただける!)とお菓子付きのライブです。
 
 そして、嬉しいことに国立のアンティーク・ショップ「ROSE RING』さんが協力をしてくれることになりました。ROSERINGさんが
この柳模様の食器を会場に飾ってくださいます。勿論購入可。

 丸ごと柳模様のこの展覧会、是非ご堪能くださいませ!



ROSE RING/ローズリングさんの店内です。http://rosering.exblog.jp/




きょうも好きなものを書く


寒さに驚いて桜は芽吹くそうなので、温暖化で桜は満開に
なりにくくなってるそうだ。春のイメージが変わっていく。

●個展のお知らせです

というような楽しそうな個展を考えております。亀福さんのリクエストで柳物が並ぶ予定です。台湾茶はおいしいです。ギャラリーの方でも飲めるハズですので、絵もアンティーク食器もゆっくりご覧になってくださいね。


●近況から

 9枚シリーズの「柳模様ストーリー」は8枚目の制作中。

 今週も相変わらずの自転車操業。実は家人入院、一昨日手術。そして次の日のきのうはK太郎のチュー学校卒業式でありました。サラッと書いておりますが、こういった事がガタついた身体で個展ギリギリ制作作業とギターリハビリをベースにつづいている。ウヒャ〜〜〜ッだよね、誰だってこんなじゃ卒倒しますが、身体痛いとか病人いるとか以外は楽しいことばかりなわけで、わたしはポジティブシンキングゥですわ。家人も1週間で退院なのだ。今の医療技術はどんどん進化しているようで、詳しくは書きませんが、大変な病気でも開腹手術というのはあまりしなくなっているらしい。だから退院が早い。


●絶体絶命までにはまだ少しある
 そんなわけで今週は家でいつも仕事をしている家人がいないので、集中的にギターの練習をしているのだ。音楽は絶対に一人じゃなきゃ無理。約1年まったくギターを触る気がしなかった。わたしには時々そんな時があり、演奏家は楽器を1日触らないでいるなんてことありえないと思うのだけど、クラシックの演奏家でもないし、二股も五股もかけているわたしはそうゆうことはしょっちゅうあるのだ。何度もそうゆう長い休憩を経験しているので、重々わかっていることなのだけれど、復活作業は想像を絶する大変さです。元に戻すまでどれだけ大変かわかっているので、5月に演奏するのでとても焦ってしまうわけです。

 予定では今頃新曲作ってるハズだったのだけど、予定をまったく駄目にしたのは肩と手の痛みでありました。関節にヒアルロン酸注射を2回したあと、美容室でガンガンマッサージしてもらったら、少しマシになった。さらに、版画でインクを拭き取る作業の時に、版を滑らないようにする方法を教えてもらい、左手をいっさい使わなくても良くなり目からウロコだった!

 これを一日試してみたら、痛い肩をかばってパンパンになっていた二の腕の筋肉痛がとれた。すばらしい!こんな話をさんざん日記やツィッターでぼやいていたので、随分いろんな情報をいただきました。ありがたや〜。コンドロイチンが良いですよ、というアドバイスも即受け入れるわたし。さっそく購入して飲んでおります。これはサメ軟骨抽出物と書いてあるね。効いたら、ヒザの悪い母にも送ってあげたい。


●街は移動する

 子どもの卒業式に着る服がなく随分お店を見てまわった。行く場所は決まっている。どこに買い物に行くかと工房で話していたら、同年代のHちゃんと昔の話になってしまった。あの頃は公園通りがおしゃれで、パルコに良く行ったものだけど、今は地下の本屋と文房具屋くらいになってしまった。その向かいあたりの喫茶店で休み、線路の方に降りていき、消防署の通りの文化屋雑貨店に行く。つまんないもんをつい買い、歩いて原宿へ向う。80年代はそんな感じ。
 90年代は中頃からの記憶しかない。工房に通いだしたころからは、原宿はカフェの街となった。原宿ビブレの1階にあったイタリアンオープンカフェ「PerBacco」はパンもおいしかったし、まるで外国にいるようだった。ビルごとなくなった。
 同じように外国人が多かったのは竹下通りに数年前まであった「パレフランス」ビルの1階の「オ・バカナル」で、ここも大好きだった。まったくのパリ仕様で、映画の中にいる雰囲気だった。今はビルごとなくなってしまい、銀座のお店にはたまに行っている。でも、原宿のお店が良かったんだけどなー。懐かしいな。
 キディランドの隣にあった「カフェ・ド・ロペ」もたまに入ってランチしたりしていた。ここも亡くなった。「表参道のヤッコさん」という高橋靖子さん(日本のスタイリストの草分け)の本購入。このカフェの写真があった。セントラル・アパートの全貌写真はなかったが、1階の見取り図があった。それとMILKや喫茶レオンの写真もあった。中庭の写真はないもんかなあ・・・・


 


◆2010年3月14日(sun) 原宿セントラルアパート跡地を想う


きょうも好きなものを書く
原宿

明治神宮前交差点。
あちら「ラフォーレ」こちら元「セントラルアパートーーGAP」

工房生活で行くところのご紹介
裏道はこんなに普通の街です〜

コンビニ「ヒロマルチェーン」近くにお住まいの筒井先生も、
着流しでスポーツ新聞を買いにいらっしゃいます。
わたしは蒸しパンとかランチパック。

肉屋「まるせい」お弁当とかお惣菜を。イケてる子も普通のお弁当を。

「魚義/うおよし」昔からある店。お弁当もあるけど、元々魚屋だから
お刺身なんかもある。アイスも買う。

「魚義」のすぐ前の老舗まめ大福屋「瑞穂」夕方には売り切れてる。
たまにおやつする。

ここからは原宿らしく

昨年できたかわいいカフェ。コーニッシュウエアでコーヒーが飲める。
お気に入り。「まるせい」の真向かい。ケーキ、パンもある。

わたしが行ってる美容室「yippee」。お客様リンクに何故かわたしはパンカーとして紹介してもらってました。

てなわけでここが工房「ザボハウス」

またいつか違うお店をご紹介しますですよん。

●近況から
 9枚シリーズの「柳模様ストーリー」は7枚目が完成した。8枚目は版の制作中で、9枚目は下絵制作に入ったところだ。完成したばかりのものは戦いのシーンで、相手方の武器は剣とバズーカ砲。主人公側は弓。勝負はどうなるか・・・・

 2回目のヒアルロン酸の肩関節注入が終わった。今回は痛かった。医者には
「うーん、すき間がないねえ。5入るところが2しか入らない。重傷だなあ」
この数字のあとにくる単位がわかんないんですけど・・・要するに骨と骨の間の柔らかい部分が摩耗していてすき間がなく、骨がくっついてきているので炎症をおこしているんですねー。で、その関節部分には5のヒアルロン酸が入るべきなのだけど、ギュウギュウ入れても半分以下しか入る余地がない、ということなのだ、と勝手に理解している。リハビリもやって、終了。肩を労ろうとするために二の腕や肘に変に力が入り、筋肉痛になってしまった。版画はインク詰めのあと余分なインクを紙や布でふきとるのだけれど、右手でふきとる時、左手はしっかり銅版を押さえることになる。実は結構力を入れていたんだなあ。何か良い方法はないだろうか。

●原宿セントラルアパート
 原宿、明治通りの交差点のランドマークはラフォーレとGAPだった。GAPの場所は10年の賃貸の土地らしく、2000年からあったGAPは昨年12月31日にピタッと閉店して建物自体がなくなった。GAPは原宿駅前に移転。明治神宮前のこの角の一等地はわたしが原宿に遊びに行きだした頃にはセントラルアパートがドーンと建っていた。ここは自由なアーティストの集まるところだったんだと思う。それがただの遊びではなく、ここにいたデザイナー、コピーライター、カメラマン等々、オリジナリティと自由さを持って堂々と文化を作っていったところが凄いのだ。一番思い出すのは伊丹十三の事務所があるという設定の映画だ(実際にあったんだったかな、いや、誰かの事務所を借りての撮影だったと思う)。それは 「妹」だったかなあ・・・。わたしはこれを見て憧れたものだった。秋吉久美子が主演。「いいなあ、わたしもここで働きたいなあ」と思ったものだった。このアパートは『口』の字型になっていたと思う。真ん中は吹き抜けの広場になっていた、大きな木とベンチがあり、内側には飲食がちょっとできる店とレコード屋があったよねぇ。細い通路で明治通りに出られるようになっていて、通りに面したところには「マドモアゼル・ノンノン」とかかわいいブティックなどおしゃれな店と中華屋があったと思う。
 先日書いたスタイリストの高橋靖子さんがこのあたりのことを良く書いてらっしゃる。羨ましいです。70年代にこうゆう仕事をしていた方。それから浅井慎平も「セントラルアパート物語」というのを書いてます。ヤッコさんの「表参道のヤッコさん」がおもしろそうだ。

 なくなった時はとても悲しかった。同潤会アパートの時よりも実はわたしは悲しかった。
その跡地は巨大な駐車場になった。そしてGAPになったのだ。となりはソニープラザだったね。今は工事が始まっていて、取り囲んでいる塀に懐かしい70年代当時の写真パネルが貼ってある。もっと大昔の、まったくビルのない表参道の写真もあり、原宿の移り変わりが見られておもしろい。その頃の若者の写真もおもしろい。ああ、わたしもこんなサロペット(胸当てのついたマキシのスカートとか)着てたわ!ビギが出たころだなあ。編み上げのビギのブーツがわたしの持ち物で一番高価だった。
 オーバーオールという言い方はアメリカ〜〜ンで、わたしはサロペットと言う言い方が「anan」風で好きです。

 これからも猛スピードで街は変わっていくのだろうと思う。そう思うと、写真で記録しておきたくなる。なので、きのうたまたまデジカメを持っていたので工房のそばを撮影してみた。このあたりも随分15年で変わった。来年はどうなっているのかわからないよね。そして記憶って頼りなくて、すぐに忘れてしまうのだ。
 セントラルアパートの中庭の写真もあったらいいのになあ。

●若人は移動する

 この原宿を思うと同時に、「ブラタモリ」の六本木編を見て、若者文化の流れに感慨を深めたのでありました。加藤和彦本を読んでいたりしたのでそれも加わった。

 ユーミンの頃までは文化はちょっとハイカラでお坊ちゃんお嬢ちゃんが作っていたのだと思います。車も持っているし、イイ大学イイ高校にも通っている。遊ぶのは六本木で、元防衛庁向かいのイタリアンレストラン「キャンティ」はヨーロッパのおしゃれな文化を満喫してきた人たちが集まっていた。グループサウンズの頃の人たちもみんなこのへんにいたわけで、ブラタモリに井上順ちゃん(大好き)が出てきたので、キャンティまで行くのか!?と期待してしまった。残念ながらあの汚いドンキの前あたりまでで終わってしまってガッカリだ。順ちゃんにもっと話してもらいたかったな。
 山下洋輔とか影山民夫とか、そうゆう香り。

 ブラタモリの六本木編はおもしろかった。よく行く美術館が大名屋敷あとだということや、六本木ヒルズが谷底を埋めてヒルズにしたとかねえ。そして森美術館の屋上はいいんだよねー。あそこから東京を見下ろすと大都会を満喫できる。東京タワーも美しくって、本当に東京は楽しいと思う。そして美しいよ。新しいタワーができたら、また風景も変わるだろう。

 六本木がギロッポンに変わってしまい、若者は原宿へ。楽しい原宿。そして、そのあと下北沢に行った。昔はわたしは下北沢は芝居好き青年の街に思えてたなぁ。いかにもお金なさそうな・・・(失礼しますた)。で、今はそれが発展して、エコというのか自然派というのか、森ガールというのか、そうゆう若者が多い世の中だから、すっかりおしゃれと勘違いされている。わたしは下北沢は好きですが、おしゃれだと思ったことはないなぁ。ようするにわたしはエコも自然派もおしゃれなものとしては考えてないし(当然のことという意味です)、森ガールは嫌いだからだ。ついでにロハスも嫌いだからだ。
 下北沢にはそれでも行く場所はたくさんあって、楽しい。またご飯食べに行きたいところがある。
 

●原宿の女
 きのうは竹下通りに用があり、お腹がすいたので大戸屋でも入ろうかとおもいつつ、すぐそばのジャパニーズパブ(みたいな感じ)「タップルーム」に入ってランチした。居酒屋風なんだけど、ペールエールやスタウトなどたくさんありまして、ハンドポンプもあり・・・・焼き鳥丼のランチをしながら、ペールエールをグラスで1杯。アイリッシュスタウトに興味があるなあ、といったら小さいグラスでサービスしてくれた。したたか酔っぱらい、そのまま工房で作業。ウィ〜〜ッ。でもちゃんと作品はできましたぞえ。昼間っから焼き鳥屋でエール1杯。わたしって渋い女・・・・・




●ホームズ
 上の写真にある文庫本は「シャーロック・ホームズの謎を解く」という東山あかねさんと小林司さんの本です。実は「イギリスを知る会」の方と知り合いになり、講演会に誘っていただいたりしています。きのう時間があったら行きたかったのが東山さんの「ホームズの楽しみ方」だったのでした。そこで、予習復習のために持って歩いてました。おかしいのは、まるでホームズが実在するかのように謎解きがされていることなんだよねー。シャーロッキアン恐るべし!
 でも、わたしも最初の愛読書はポプラ社から出ていたホームズの全集本でしたよ!夢はベーカー街のホームズ博物館に行くことでした。ロンドン2回行ってるのに、1回目はベーカーストリートの駅には降りたけれど近くにあるマダム・タッソーの蝋人形館に行ってしまい、時間切れ。2回目はテロがあったから、行きたいところの3分の1は行けなかった。
 ポプラ社最高だった!小学校の時に読んだ山中峯太郎の「ヤヤヤ!ワトソンくん、見たまえ!」ってな名訳と、おぞましい挿絵がわたしをイギリスへと連れていってくれた最初のとっかかりでありました。さきほどネットで調べてみたら、ものすごい値段になってました!ヒエ〜〜〜、20巻全部あったかどうか実家にいかないとわからないけど、毎月お小遣い駆使して買ってたんだよね。親もたまに買ってくれてた。姉はルパン全集派だったけど、断然わたしはホームズが好きだった。映画は再来週にでも行く予定。ジュード・ロウのワトソンくんは肉体派に描かれているらしいね。ドイルはボクシングをやっていた。ゴツイ人だった。

●聖パトリックスデイ
 アイリッシュスタウトついでに。きょうは5世紀にアイルランドにキリスト教を伝えた聖パトリックをたたえる日のパレードがあったようです。17日が命日なんですね。毎年原宿表参道を1000人くらいが緑色の服でパレードするのですが、いつも工房の中にいるので、まともに見たことがない。でも、最近中国人が多い原宿が、こころなしかアングロサクソン系で埋まりまして、子どもたちもクローバーの髪飾りをつけてたりで、とってもかわいいのでした。



◆2010年3月11日(thu) アレを見たりコレを聞いたり時は過ぎる


きょうも好きなものを書く


ジョン・ルーリー

ジム・ジャームシュの「Stranger than paradise」で。
「ダウン・バイ・ロー」も良かったね。わたしはトム・ウェイツが
好きですけど。

●言い訳のようなピンチなんだってば!みたいな
 まぁとにかくミッチリと時間が詰まっているったらアリャしない。個展のための版画制作はわたしの展示予想図からすると、1日も休めない状況だ。でもこれは楽しい忙しさなので精神衛生上は悪くないね。
 インターネットにまったく縁のない友人の店のホームページを作ることになり、これがメールでのやりとりですべて済むハズだったが甘かった。画像やテキストデータを添付するやり方から始めねばならず、結局電話でも気持ちはお互いに見えてこないので、会って打ち合わせ。どんなにメディアが発達しても会うにこしたことはない。一発で意志の疎通ができた。しかし・・写真一つとっても、意識がどこにあるかで全然使えなかったりするわけで、それをなんとかなるようにするのがプロのお仕事よね、なんとかするぞ。これも大好きな友人のものなので楽しくできる。が、時間があまりないのがしんどい。
 子どもがじん帯切れかかる。犬が具合が悪くなって病院に通う。もうひとり病気持ってる家族がいるからそれがまた病院通いだったり手術だなんだということになり、一緒に付き添ったりスケジュール調整したりと、心配ごとが増えては消え増えては消えで、こちらはストレスがいっぱいだ。その上左肩から左指先にかけて鈍痛〜激痛が終始走っているもんだから物理的にしんどい。

 そんなわけで、全然楽しい日記が書けましぇん!!今までのペースからすると、これはとっても悲しい。で、そんな中でのこと。

●届いているもの
 加藤和彦の追悼本、キリスト教絵画についての本、マリア・マルダー、NRQ、ほかにも本とCDが届いている。キリスト教を知らないと、西洋絵画は30%くらいしか楽しめない。わたしは最近は聖人の本なども読んでいて、それぞれの聖人のアイテムが少しづつわかるようになってきている。また、天使については昔も調べたことがあり、これもおもしろいなぁ。加藤和彦本は少しづつ読んでいる。わたしが小学生の頃の衝撃の「帰ってきたヨッパライ」。高校生くらいで憧れたミカバンド。その後のスノッブな世界。「キッチン&ベッド」、メンズクラブでのコラム。いろいろ思い出して、加藤和彦のこととしてよりも自分の想い出で終わってしまいがちだ。
 春なので、マリア・マルダーを買った。春の気配を感じるでしょ、あの声に。それにしてもファーストアルバムは豪華な面子で、今も色あせない音ですねえ。NRQは牧野くんのバンド。タイトル忘れたけれど(iPodで流して聞いている時にはタイトルを見ないもので)真ん中あたりの即興やってるみたいなの・・・アレいいねえ。これはまた今度書こうと思います。

●銀座
 伊東屋の8階に版画の納品に行く。2点カップの絵を持っていきました。同じ階のミニギャラリーでは吉沢深雪さんのかわいい猫の個展。版画も最近してるのよね。タオルを数枚プレゼント用に購入。きょうからは三好貴子さんの個展ですね。また伺うと思います。

●新宿の女
 先週、新宿の「世界堂」に版画用の紙を買いに行ったら在庫無し。紙というのは重いんよ。だから重いものが持てないわたしはわざわざカートを持参していったのに、なんてこったい。注文して数日後受け取りに行く。10枚は重く、肉を食べよう!とメトロのそば、新宿三丁目へ。このあたりは学生時代よく通っていた。末広亭の前を通る時はきょうの出演者をチェックするのだけど、落語家誰一人知ってる人がいなかった!その前でやべっちFCの前田アナ発見。かわいいわね。で、その隣の洋食屋でハヤシライスを食す。新宿って久しぶりに行くと猥雑だよねー、と思う。オヤジと若いネエチャンが大きな声で北海道旅行の話をしている。「なあ、いこうぜぇ〜、カニ食おうぜ〜」「いやだよぉ、金だしてくれんのかよぉ〜」みたいな・・・。昭和の日本映画見てるみたいだ。この近くのお店は何件も絵の学校時代にはしごしていたんだけど、ほとんど無くなっている。

●ジョン・ルーリーはよかったねえ

  整形外科で肩に打ってもらったヒアルロン酸は、効果があったのかなかったのかまだわからない。火曜日、外苑前のワタリウム美術館でジョン・ルーリー/YouAre Here」(5月16日まで)の展覧会を見た。楽しみにしていたのだ。ミュージシャンとして、ジム・ジャームシュの映画の俳優として、どれも個性がきわだっていた彼ですが、画家としても際立っていると思う。バスキアとの付き合いもあってか、そんな感じ、といえばわかりやすいのかもしれないけれど、もっと死がまつわりついている感じがする。だけど、色はとてもきれいだし、希望のある筆遣いで愉快な気分にもさせてくれる。1点1点のタイトルもまた哲学的で、哲学ロックでみんなよかったなあ。感心しつつ地下にいって本をたくさん立ち読み。ナディフが表参道から引っ越してしまったあと、フルクサスやパフォーマンスの本が手軽に見られる店は、このあたりではここくらいになってしまった。相当立ち読み。ボイスのカッコいい写真もあったのでクラッとなった。

 中2階のカフェの入り口に細野晴臣所有のハワイで買ったというSang sengという東洋風沖縄風エキゾチックギターが飾られていた。わたしは細野さんの『トロピカル・ダンディー』(1975年)、『泰安洋行』(1976年)、『はらいそ』(1978年)が好きなんですよねー。あ、それと「HOSONO HOUSE」。これだけはCDで買い直した。その頃の楽器ですね。ほかにも数点展示があったのだけど、これらは昨年の青山まつりの時から置いてあるんだと思います。
 青山まつりは楽しそうなんだけど、一度も見てまわったことがない。外苑前にある「ジパングレーベル」(Bronze & Willowのレーベルです)も多分参加してるハズで、昨年の青山まつりの頃社長から電話を貰ってイラストレーターの「安西水丸」さん話なんぞした。水丸さんはスノードームの展示をどこかでしていたのです。で、水丸さんといえば「柳模様」なんですよねー、わたしにとっては。この食器のコレクターとしても有名なんです。


●タイル作家

 そこからギャラリーハウス・マヤに行こうとして途中の「TOKIアートスペース」にズルズルと誘われるように入ってしまい、TOKIさんとタイルの作家さんと楽しく話しこんでしまった。
羽場 文彦 展 。パッと見、トルコのきれいなブルーのタイルなんだけど、よーく見たら航空写真で街を撮影したもので、それをシルクスクリーンで貼付けて焼いていたのでした。ミニマルにつながっているので「退屈なもん作ってるんですよ」と作家は言うのだけど、ミニマルとは退屈であり恍惚であり、わたしは好きだし、このかたもそこんとこが好きなんだろうね。丁度柳模様のことで「銅版転写」という方法について調べていたりしたので、このシルクスクリーン転写にも興味があった。作家さんによれば「勿論銅版転写の方がずっと古いですよ」ということでした。TOKIさんはおもしろい展示が見られていいな。
 最近マツキヨがタイルをよく買ってくる、夜中にこすり合わせて洗っていた時がある。音だけ聞いてると包丁を研いでいるようだったので、わたしはとっても怖い夜を過ごしました・・・

 時間がいっぱいになってしまいマヤまで辿り着けず。その後「月光茶房」前のパン屋カフェで友人とランチ。で、1時過ぎたので「月光〜」に寄ってお隣の「カフェ・ファーリ」の移転先を聞く。神田末広町に移転だそうで、ちょっと離れてしまって残念です・・・・
 さらに場所を変えて友人とガールズトークで盛り上がる。



●大雪の悲しいグランド
 そして、その後どんどん雪が降ってきたのでありますが、わたしは等々力競技場ですよ!!!
 この日はヒートテックの上にフリースを着て、ダウンとファーのコートを着込み行きましたよ〜
我が家は息子がJリーグサッカー川崎フロンターレファンなので年間ファミリーチケットを買っちゃってるんですよぉ。わたしはたまにしか行かないのだけど、この日は行ったんすよ〜酔狂でしょー。ACLチャンピオンリーグ。北京のクラブチームが意外に強い。そして、フロンターレは折角稲本が入ったのに、ジュニーニョも中村憲剛も負傷で出られない。雪はふりしきる。すべりまくる。あーもー。全然駄目じゃんか。サポーターはたくさん来てたんですよ。みんな偉いなあ。わたしとK太郎は寒さに耐えきれず、ハーフタイムで山田うどん。お腹いっぱいだったのに、暖を求めて食べてしまい、苦しくて気持ち悪くて仕方ない。でもって、勝てばいいんだよ、勝てば。でも3対1でまた負けた。雪ではボールが転がらない。走るのも思うようにいかない。そんなことはわかっているじゃないか。もっと天候をよんでやり方を変えなくっちゃイカンヨ〜〜〜〜。
あとでテセのインタビュー記事を見たが、同じようなことをやはり反省していた。あまりにもダメージ大きい夜でした・・・・・・

 冷えすぎてお風呂がジュッといっぺんに水になる。そしてヒアルロン酸でマシになっていた肩がまたズシズシと痛くなった。やっぱり冷やすと駄目なんだなあ。
 この日はさんざんだったけれど、調子の悪かったチィちゃんが「ワウワウワウ〜〜〜」としゃべりだし、元気を取り戻したので、トントン、ということで。



◆2010年3月5日(sat) 柳模様のお皿−2とTwitter


きょうも好きなものを書く


多分60年代の日本製。箱は三越でありました。
湯豆腐セットのようです。

●Twitter
 ここんとこずっと忙しいので、たくさん書きたいことはあるけれど日記がかけない。今までは忙しくても書いている時は別腹になっていたのだけど、左手がちょっと不自由ということもあり、なかなか長い時間キーボードに向えない。でも、Twitterを始めたら、これでなんとなくふぅ〜っと息抜きができる気がして、しかもタイムリーさが不思議な満足感。なのでパソコンが開いてるときはちょこちょこ見たりつぶやいたりしている。わたしはsatomiinjellyでやっておりますので、やっている方がいたら教えてね。
 しかし、本当は日記が好きなんだよねー。できるだけ時間があれば書きたいんだよねー。Twitterは、わたしは本当にただの独り言で、ヒトの物も宣伝よりも独り言がおもしろいなぁと思っている。タモリのつぶやきが一番好きかな。
 宣伝にもコレはいいよね。と頑なな気持ちはわたしには無いので、宣伝することがあったらわたしも宣伝しよっと。嫌だな、と思うのは文章を生業としている人が、ネットだと平気で粗い言葉遣いになるのを見てしまうことだ。どんな場所でも毅然とプロ意識でやってこそでしょうが、とわたしは思う。意識が低いと思う。文に対しても、インターネットに対しても。


●柳模様に取り組んでいる
 ライフワーク「柳模様」。柳模様に後づけで作られた悲恋物語りがありまして、今度の個展の内容な物語なのであります。きのうから7枚目と8枚目を同時進行中。
 左の写真は一ヶ月ほど前にマツキヨがフリーマーケットで買ってきたもの。黄ばんでしまった古い三越の箱に入ってました。未使用の湯豆腐セットです。使い勝手は良さそうだったのですが、どうも魅力を感じないんだなぁ・・・・というわけで、箱にそのまましまってしまいました。箱には「山水」と書かれています。


●ヒアルロン酸

  Frozen Shoulderは、全然治る気配がなく、それどころか指先までしびれてきてしまったので、整形外科でヒアルロン酸の注射を1発打ってもらいました。これが少なくなっているために摩擦で炎症をおこして痛くなっているわけで、週に1回、計5回くらいすると滑らかになるらしい。一昨日打ってもらったところで効果はどうか・・・・う〜ん、今んとこそんなに目立った効果は現れてませぬね。
 西洋式、東洋式、宗教式、と治療の順番を決めている。西洋式即効性のこのヒアルロン酸注入で駄目だったら、ハリと漢方をしようと思う。それが駄目だったらいよいよ宗教だ。わたしは全然こうゆうことにおいても頑なではないのよ。それにちょっとおもしろいよね、宗教ってサ。

 ミュージシャンの方たち、歳とってきてもちゃんと演奏できるのは、日々演奏しつづけているからなんでしょうか?でも、昔ホロビッツが来日した時は、ヘロヘロでミスタッチだらけのピアノでこっちが焦ったジャン。演奏しつづけててもそうなる人もいる。重い楽器、肺活量のいる楽器は大変だろうな。手が震えてくるようになったらどんなものも大変そう。わたしは今左腕が広がらないので、ギターはライフルのようにネックを前に差し出さないとローフレットを押さえることができましぇん。Fの形のコードは、薬指と小指がしびれてるので(おそらく腱鞘炎にもなっているから)無理。こんな状態なんですが、5月の個展ではライブイベントするんですよ〜
 さて、どうやってライブしましょうか。それまでに治ればいいんですけどねえ。その前に練習しなくちゃならないんで治るのを待ってるわけにもいかないのよね。でもわたしは明るく考え中。やり方なんていくらでもある。

 しかし、まさか自分がこんな具合になるとは思わなかった。

●ホルモン
 元々内臓系は好きじゃない。モツ鍋はモツは食べたくないが鍋の味はおいしいと思うので野菜だけで充分堪能できる。鶏の皮もパリッとしているものしか食べたくない。豚足は一度だけ食べたことがあるが美味しいとも思わなかったし、気持ち悪かった。
 『ホルモン』って言葉が実は最近我が家では流行なのだった。変な言葉だ。K太郎が高校合格祝いは焼き肉やにしてくれ、というので町田まで行って、母たちと焼き肉屋に行ったのだ。さんざんカルビやらハラミやら食べたあとでK太郎が「ホルモンが食べたい」と言うのだった。わたしが嫌いなので家ではレバニラ炒めくらいしかしない。焼き鳥もレバーくらい。だからK太郎はホルモンを知らないのだ。ただテレビでさんざん食べ物番組を見ているので、ホルモンに憧れをいだいているのだ。一度食べてみればいいわい、と思い塩ホルモンというのを頼んでみた。勿論わたしは手が出せない。で、あの白いフニョフニョしたもの(腸だよね)を食べた瞬間、K太郎の顔色は変わったのだった。なんとか飲み込んだあとは「最低だ・・・」という感想しかでない。わたしとしては、ああよかった、これで家で作ることも一生なさそうだわ〜、と胸をなでおろしたわけでした。結局あのブヨブヨの気持ち悪いもんは持って帰りまして、小さく切って犬にあげました。ウハウハ嬉しそうでした。

 それからわたしは何かあると「ホルモン!」と叫んで子どもをいじめております。

 ホルモン・・・・・・笑える。



◆2010年3月1日(mon) 柳模様のお皿−1


きょうも好きなものを書く
セレモニー

バンクーバーオリンピックの閉会式。聖火の下で弾き語るニール・ヤング。
長く走つづける・・・・そんな歌を。いい歌ですね。




100年くらい前のものではないか?と勝手に思ってますが、
どうなんでしょう・・・柳模様です。塀が高いな・・・



●終わりよければのオリンピック

 オリンピック終わってしまいましたね。次は何に燃えたらいいんでしょうか。
あのプルシェンコと真央ちゃんのペアが見たいですねえ。どんだけ見応えあるかわかりまシェンコ。
閉会式にはニール・ヤングが「太陽への旅路/Long may you run.」を弾き語り感動しますた。シンプルにハーモニカを吹き、使い親しんだギターを抱えてました。渋い!オシムくらい渋くて鋭い眼光。でも、声が若々しくて、そして説得力がありましたねえ。良かった・・・・
マイケル・J・フォックスも元気そうで、本当によかった。テレビドラマに出ていた時からおもしろくって好きだったので、パーキンソン病と知った時はビックリした。知り合いにも同じ病気の人がいるので・・・、
 ロシアでのオリンピックではロッカーは期待できないので、きょうも出て来たクラシックバレエダンサーやクラシックの演奏を楽しみにします。
 スケートはパシュートやアイスホッケーやショートトラックなどスピード感のあるものもおもしろくて楽しかったな。あのピッタリしたユニフォームが好きなんですよねー。特にスピードスケートの人のあの太ももはしびれますね〜。






●柳模様に取り組んでいる


 わたしの10年来のライフワークは「柳模様」・・・です。この約150年ほど前から英国でそれとな〜〜く生まれて(オリジナルと呼ばれるパターンになるまでに似たようなものがすでに生まれていた)一般家庭にまでひろがり、今はあまり見かけなくなってしまった食器の模様について、アレコレとわたしなりのやり方で版画にしたり、歌にしたりしてきました。「柳ホテル」というこの模様をモチーフにした個展が2002年でした。それから5年たった2007年の暮れに画集とCD「Bronze & Willow」が完成し、また2年と少し過ぎ、今年また違ったアプローチで個展をすることになった。

 いろんな仕事をしつつもこれについては日々暖めてきている。なので、「柳模様」に関するものを目にした時には、スッとインプット。それがほかにためていた物事と重なり合って一つの作品となっていきます。この過程はとても手応えがあります。

 5月の個展のための版画制作は半分を過ぎたくらいかなあ・・・いくらでも描きたいものはあるけれど、時間は限られている。あろ4、5点というところかな。

 最近ポツポツと柳模様のお皿を手にいれている。左のものは怪しげな和食器。ウチには和食器はほとんどなくて、あるとしたら柳模様くらいだ。これは40センチくらいある大皿で裏にも花の模様が描かれてます。ウェッジウッドに似たようなアイテムが描かれているけれど、微妙に違う。あきらかに和食器です。何も裏には書かれてないのでどこのどうゆうものなのかはまったくわかりません〜〜〜

 コレクターではないのだけど、少しづつ何故か増えているので、少しづつ紹介したいと思います。柳模様のページを別に作る予定です。5月の個展がよりおもしろくなるハズ!


●凍り付いた肩


 その個展の際には一日演奏をすることになっているのですが、なんとしたことかFrozen Shoulderになってしまいました!日本語では●●肩といいますが、正式には Frozen Shoulderと言うのよ。と医者に教えてもらった。左肩が痛くて動かない。マズイんですよねー、コレが。ギターは重いし、それだけじゃなくて押さえるのにも苦労する。
 リハビリを続けているのだけど、そう良くはならないなあ。マッサージしても駄目ね。段々指先の方までしびれてくるようになり、薬指と小指がビリビリする。これは版画による腱鞘炎もあるのだ。できるだけ力を入れないようにしているのだけれど、小指1本使えなくてもとても困るもんですねえ。医者は「よっぽど仕事に支障が出るようだったらヒアルロンサンの注射をしてあげよう」と言うのでした。これを一発打つと楽になるらしい。ついでに顔にも2、3本やってもらおうか。今月我慢の限界を超えたらヤクに手を出す気だゾイ。







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