女の子はわたし一人の家ですが、きょうはちらし寿司をつくりました。
●ハギスセレモニーとインドのアート
2月26日六本木へ。スコットランドのイベントに行く。目的はハギスセレモニーだったが、少し遅刻して、ちょっとした見られなかった。ロバート・バーンズの詩を読み上げる人がいて。モルトウィスキーを飲む。丸いハギス二個を捧げ持つ人がいて、横でバグパイパーがスコットランド国歌を奏でます。『英国フード記A toZ』で描いたような丸いハギス、バグパイプ、キルトの男、モルトウィスキーをいれるUisge Beathe というケルト独特の杯も使われていたので、ちょっとは気分を味わえた。英国モノに触れる機会が多いので、すっかりキルト姿の男にも慣れてしまい、全然違和感がありません。変なファッションショーもついていたが、THE GLENLIVET のミニボトルをお土産にもらったのでヨシとする。タータンチェックはかわいいな。変にアレンジしない方がいいのだヨ。
この日はHさんと一緒に近くのイタリアンバールでランチをしてからの参加でした。ここのバリスタは有名らしく、さすがにカフェマッキヤートがおいしかった。こんなにおいしいのは初めてのような気がする。Hさんが持っていたモリ美術館のチケットで今やっているインドのコンテンポラリーアート展『チャロー!インディア』を鑑賞。一つ、とてもおもしろいのがありました。シルパ・グプタのインスタレーション作品。部屋に入ると、スクリーンにわたしの影がうつります。するとセンサーによってスクリーンのわたしにむかって糸(の影)がおりてきて、上から人形や機械などいろんなものが降りてきてくっつきます。動いてもとれず、自分の姿もどんどん埋もれていきます。ためしにHさんにくっついてみると、Hさんにくっついたものがわたしに飛び火したりもします。ほとんど自分が見えなくなったころ、下から瓦礫の山が競り上がり、ついには我々は影の中に埋もれて無くなってしまうのでした。
ダイナミックであり、警告であり、そしてユーモアがあって、一番好きだった。相当大笑いしたり動いたりして騒ぎながら見ました。こうゆう参加型のものは楽しいな。
全体的には、インド社会における格差・・・というか貧富の差に対するシニカルな作品が多かったと思う。
スカイデッキというのに初めていった。美術館の入り口からさらに少しエレベーターで上にいったところにある。
ヘリコプターが降りられるビルのテッペン。グルッと東京が見渡せるし、ビルのテッペンのダクトがもろに見えてモエ〜だった。
曇り空がうつくしい。
『東京にわ、空がない』と千恵子は言ったが、わたしには空は見えている。
●インスタレーション
国立にも行った。ギャラリー「亀福」でジャン・ピエール・テンシンさんの「みんな修行中」という展覧会を見に行く。彫刻家・斉藤鉄平 作の音具を使っての永田砂知子さんの 波紋音(HAMON)という演奏がありました。ジャンさんはコマ撮りアニメーションも撮っていて、それもかわいくて良いのだけど、昨年は大岩オスカールの展覧会で見た、同年代(昭和40年か会)のアーティストによる作品「晴れたり曇ったり」の撮影者でもある。なにかと興味のあるところにいる方で、今回は永田さんの演奏つきのインスタレーションが見られるという日を選んで行ってきたのでした。
鉄の音具は美しいしきれいな音でした。急遽ご一緒にやることになったらしいのだけど、即興だし、どんな感じのものかはお互いにわかっていたみたいなので、シックリとすすむ。ジャンさんの作った「びんずる」さん(座像です)をみんなで磨きました。参加型は楽しい。磨き方はそれぞれ違っていて、丁寧だったり、おそるおそるだったり、踊ったり、いろいろ。わたしはいろんな人のいろんな痛みを思い出しながらそこをなでました。隣は台湾のお茶のカフェで、しばしそこへ。
さて、波紋音はわたしの音の記憶列のどこかにあり、その後「あ」と思い出しました。チェロ即興マツモト氏が一緒に演奏した原田和男さんの鉄の音具でした。 調べてみたら、
●原田和男(鉄の楽器シデロホイス(ΣΙΔΕΡΟ ΗΧΟΣ)は、音響彫刻と言っているらしい) に、クリストフ・シャルル(電子音)、永田砂知子(perc.)と参加。(日仏学院ホール) という記述があり、1991年だった。1992年には滑川五郎さんと原田さんとクリストフ・シャルルでのパフォーマンスがあり、これはわたしもスタッフで参加した。
というわけで、永田さんはやっぱし「このあたり」の方だったので、うっすらと活動の範囲の想像がつくのでした。そして、ああ、そうなのね、やっぱしあの人とかこの人とかとやってるのね、と思うのでした。
波紋音は、きれいだったけれど、ずっと聞いているともっと違う音階や響きや・・そしてなによりメロディが聞きたくなる。わたしはメロディが好きなのだなあ、やっぱり。ハギスセレモニーの時に聞いたバグパイプもとてもきれいでよかったです。これも聞いているうちにトランス状態になりがちで、これはメロディとは別に低音でドローンが響いているからだ。波紋音も、音が途切れるということがなく、場所によって気持ちよくなったり気持ち悪くなったりするかもしれない。
ま、とにかく、帰りの長い長い電車の中ではiPodに入っているタップリのメロディを聞いたわたしだった。
そういえば、 カフェの方ではハープのライブもあったのだけど、まったく衣装が違うのでおかしかった。黒い作務衣風衣装とピンクのシフォンのドレスだったら、わたしはピンクのドレスの方を着るでしょう。
●ワークショップ作品
先月のワークショップで海老を制作したAさんが、額装したものの写真を送ってくれました。「海老一」と「海老太郎」です。刷り方で全然違いますねえ。でも、どちらも勢いがあって明るくてよいですね。太郎の方は透き通った感じが桜えびみたいだし、上はお正月のお重に入ってる甘く煮たもののように見えるし、おもしろいですねー
どうもありがとう!お互いに良い記念になりましたね。 |