◆2008年3月31日(mon) 驚きのルート博物館

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松本里美の『銅版画集&CD』制作日誌はコチラ

最初は「コレって、雑音?」とギプス少年は聞いた。そのあとで、「ギターってこんな音するの?」と言った。
コレは、ルー・リードの『Metal Machine Music』 の1曲を Iさんがネットで紹介してくれていて、それを聞いていての感想。
ヘッドフォンで聞いてたのだけど、実はこれを聴きながら、CDプレイヤーでは昨年だったか、ピットインで買ったペーター・ブロッツマンを聞いていた。Wで聞いていたのだった。よくやることなのでどうってことはない。副音声、副音声。
「じゃ、これはどうよ?」と少年に聞くと、少年は「別に」と言って松葉杖のままピョコピョコとブロッツマンの音に合わせて踊ったりする。ワリカシ踊れる音楽ジャン、ってな感じ。たしかに、たしかに。

『Metal Machine Music』はCDになってるのだろうけど、どんな風に入ってるのか知らない。1枚でおさまるのかな。確か2枚組だった。問題作だったと記憶しているけれど(全編ノイズで、ルー・リードの歌は聞けないので)、今聞いてもカッコいいノイズギターで、なんというか、今もこういったフィードバックギターを弾く人はたくさんいて、いつ頃から始まったのかわからないけど、エレキギターができた時から、もしかしたらやってた人はたくさんいたんだろうと思う。だって、エレキギターって、何も知らなくても大きな音が出て(音のヴォリュームの変化だって、最初に作った人はとっても苦労したんだけどね)、それだけで十分楽しいし。そして、エレキは単純に刺激的だ。これがすべても言っても良いのではないか、とわたしは思うんだけど。「ビリビリしちゃうわー」と60年代のゴーゴー姉ちゃん発するのだ。音はすぐに出る。でも、それがカッコ良くできるかどうかは別の話。

ウチの少年は、普段わたしの簡素なギターを聞いてるから、こうゆうギターを聞くとブッ飛んでしまうのだった。

きのうはテレビ『情熱大陸』を勇んでみた。東京国立博物館には独自に展示デザイナーがいる。その木下史青さんが薬師寺の日光、月光菩薩の展示をする様子を描いていた。おもしろくって子どもと一緒に楽しく見る。東京国立博物館は大好きなのだ。子どもも「美術の本に出てるのがいっぱいだぁ〜、エ??これって見られるの?」と言うので、今度連れていってあげようと思う。どれだけすんごいモンが並んでいるか、見せてあげたい。実際に奈良時代の観音像を見た時の驚きったらなかった。この博物館では年中奈良時代も桃山時代も、さらには縄文時代をもすぐ目の前で見ることができる。巨大な木彫の美しさ。番組でもやっていたけれど、ここでは本ではなかなか見ることのできない背中だとか、足下のハスだとかが、手の届くところで見られる。木の肌はそばにいかなきゃわからない。このデザイナーさんは照明をアレコレやっていたのだけど、たしかにこれで見え方が全然違うなあ。見る側の身長の差によっても影が変わってしまうわけだし、とても難しいことだなあ、と思った。でも、やはり、この博物館の展示はなにげなくて、実はとても神経を使っている、と前から思っていたのだ。だから、紹介されて本当によかったなあ〜と思ったのでした。子どもは驚いてばかりいる。自分で見つける時もあるけれど、小さいうちはやっぱり親が積極的に見せた方がいいんだよね〜、とつくづく思うのだった。

きょうは雨の中額を調達に田町の額屋さんと神保町の文房堂へ。額はなんとか1/3の値段で大きいものを3枚、いい感じのを手にいれた。最近は揃いの額にこだわりが全然なくなってしまった。いい額が見つかった時に買いたしている。最近ようやく銅版の値が安定してきたと思ったら、紙が高騰.550円で買えてたものが800円以上になってしまった。大きな作品だと2枚しかとれない大きさ。失敗できないなあ。ガソリンは安くなったのに・・・紙はそうはいかないのかなあ。


「CDジャーナル』の松山晋也さんのレビューもOTHERSのページにUPさせていただきましたので、ご覧ください。http://www.saboten.biz/others/soloreview.html
『Bronze&Willow』、持ってる?持ってない方はココで買えますゾ。 http://www.satomin.jp/bronzewillow/bandw.shop.htm
「ポチ・たま展」は4/9〜14日。伊勢丹府中『7F アートギャラリー』。
工房展「ザボハウス展16th.」は4/14〜19日。神保町『文房堂ギャラリー』。http://www.zabohouse.com/info/zabo16dm.html
次回の個展は4/22〜27京都『Art Space TEA』。ソロミニトーク&ライブが26日にあります。http://www.satomin.jp/info/exhib/tea08.html
■5月3日(sat)16:30open/17:00start@o-nestサボテン 詳しくは「円盤」のサイトでね。


◆2008年3月30日(sun) 祝!エミール・クストリッツア&ザ・ノー・スモーキング・オーケストラ初来日!

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4月号。




3月26日は野田邸で『Bronze & Willow』の発売記念コンサート打ち上げ。おいしいもの食べて飲んで朝3時過ぎに帰宅。翌日二日酔い。

最近は毎日刷り増しをしに工房へ出かけてます。そのそばのマンションに仕事の用事があるので、通っているといっても良いのよね。その地下にあるギャラリーで『大橋歩銅版画展』をやっていて、覗いてみる。昔大好きだった。「平凡パンチ』の表紙がデヴューの歩さんは、その後もおしゃれイラストまっしぐら。描かれている人の顔が決して美人でもないのに全体の雰囲気でおしゃれ感が出ているというところが凄いところで、着こなしがよければ、誰だって美人になれるという感じでもあったし、クヨクヨしながらも「エ〜イ、がんばろ〜」と、背筋をのばして生きる女のカッコ良さを、歩ワールドは示していた。そしていつも女らしさが漂っていた。だから、圧倒的に人気があったのだと思う。平凡パンチは男性誌だから、男性ファッションもたくさん描いていて、わたしは『Men's Club』を見るのが好きだったので、これらも好きだった。といっても、実際に平凡パンチ世代ではないので、後追いなんだけど。
そのあと、わたしはセツ・モードセミナーに行くようになったのでした。人が描きたいと思ったから。 歩さんの銅版画は、線だけでもオリジナリティがある。暖かい。人を描いても物を描いても歩ワールドいっぱいだった。展示も美しかった。工房が近いので、工房のみんなに教えてあげると、次から次へと見に行く人が後をたたず・・・でした。

更新がなかなかできないままのわたしのホームページ内の『WORKS』ページ。最近少し増えました。
表紙にオブジェが載ってます『詩と思想』4月号が店頭に出ております。
3月号とともにUP。見てね。

さて、それからそれから、桜もきれいに咲き始めて、待ちに待った『エミール・クストリッツア&ザ・ノー・スモーキング・オーケストラ』初来日が決定!!
この機に、2年ぶりにわたしの単なるファンコラム『松本里美の Hey ! Emir Kusturica』連載第五回を更新しましたので、ご覧くださいまし。2年も更新してなかった・・・・・その間もクストリッツア監督作品は爆裂していたのだな〜。
『Life is a Miracle』『ジプシーのとき/パンクオペラヴァージョン』『ブルージプシー(それでも生きる子どもたちへ、より)』ほか、日本では未公開のマラドーナの映画なんぞもあったのでした。今年に入ってクストリッツア監督長編第一作『ドリー・ベルを憶えている?」を見る機会があって、これも大変すばらしかった。主役の役者は『アンダーグラウンド』で最後に生き残る役や、『Life is a Miracle』で純粋に恋をするお父さんの役をやった人。どれもが胸を打つ。名俳優。
『Life is a Miracle』 の中の音楽もノースモーキングオーケストラ。この中の曲2曲をフレイレフ・ジャンボリーはレパートリーにしています。わたしと1月に一緒にライヴをした時には、(わたしのために!?)この2曲を演奏してくれました。アリガト〜

初来日は6/26。新しくできたJCBホール。け、け、結構前の方で見られることになりまして・・・・今年はこれだけでもう十分なわたしです。ドタキャンだけはしないでね〜



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『Bronze&Willow』、持ってる?持ってない方はココで買えますゾ。 http://www.satomin.jp/bronzewillow/bandw.shop.htm
「ポチ・たま展」は4/9〜14日。伊勢丹府中『7F アートギャラリー』。
工房展「ザボハウス展16th.」は4/14〜19日。神保町『文房堂ギャラリー』。http://www.zabohouse.com/info/zabo16dm.html
次回の個展は4/22〜27京都『Art Space TEA』。ソロミニトーク&ライブが26日にあります。http://www.satomin.jp/info/exhib/tea08.html
■5月3日(sat)16:30open/17:00start@o-nestサボテン 詳しくは「円盤」のサイトでね。


◆2008年3月24日(mon) 4月ったら三週連続の連続

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工房展のDM。今年は林タンバラー・ナネット陽子さんの絵です。馬のお尻がちょっと色っぽいなあ・・・。

「壇ノ浦の戦い」814年目の記念日でしたね、きょうは。

昨年も参加した府中の伊勢丹での『ポチ・たま展』が4月9日〜14日まであり、今朝これに出す版画をまとめる作業をして発送。とても小さいかわいい作品も出しています。これらは、何年か前に代官山のAnd.b.c.d(かわいいペットグッズショップ)のギャラリーで個展をした時に作ったミニミニシリーズの犬と猫です。たくさん作ったので、名前をつけるのが大変そうだったから、それぞれミュージシャンの名前にしたのだった。ポール、アンディ、キャロル、ルー、マリーなど。そうしておけば忘れないと思ったけど、どのポールやら、どのアンディやら、忘れてしまった。ルーがルー大柴じゃないことだけは確かだけど、わたしはルー大柴は好きなのだった。
作品数が多いので、昨年からシリーズごとに台帳のようなものを作り始めた。現在どこに、どのエディションナンバーのものが存在するか、を記録している。それと同時にパソコンで「銅版の行方』というフォルダを作成した。骨折の少年の面倒を見るために家にいることが多いからこそできた作業で、少年に感謝。

その少年の修了式だったきょう、学校に22日ぶりに連れていく。みんなに歓迎されやさしくされ、わたしも嬉しかった。担任の先生におんぶしてもらったりして、クラス中が盛り上がっていた。よかったです〜

『ピアノの本』、今回のエッセイのための挿画は、アヴァンギャルドだったプロコフィエフを。この方描くの2回目。当時は「みにくいアヒルの子」であっても、時がたつと白鳥になる。と、置き換えている。音楽も美術もそんな繰り返しだ。

4月14日に府中伊勢丹の展示が終わるわけですが、その14日から毎年行われている工房展「ザボハウス展16th.」が始まります。 いつもの神保町『文房堂ギャラリー』。昨年はオープニングでミニライブしましたが、今年はないですから。今年は昨年よりも人数増えていると思います。新しい会員の作品を見るのはとても楽しみだし、パーティもいつも楽しいです。パーティは誰でも参加できますよ!昨年は近藤達郎ご夫妻もそういえばシッカリ記念撮影に入ってましたっけね。もう一年ね。二次会もいつもヒジョ〜に楽しいです。
で、搬出が終わると同時に京都に作品を送ることになるのでした。22日から京都。

三週連続で展覧会があることになります・・・・

でもって、4月は、第一週から3週間(だと思う)連続で豊橋のFM放送の『ステップ・アクロス・ザ・ボーダー』で「松本里美特集』が始まります。わーい!牛田牛蔵さんの番組です。以前、サボテンが「つづく夢」「Non Position』をリリースした時には8週連続でサボテン大特集をしてくれました。豊橋の放送局なので当然わたしは聞けませんでしたが、タイトルコールはさせてもらったんですよねー。その時の放送は全部サボテンのサイトで聞けます。ココ
牛田さんは1月のフレイレフ&わたしの名古屋のライヴに来てくれていて、フレイレフ初めて聞いて(見て)すっかり気に入ったようで、まずは今月フレイレフの「ニッポンクレズマー」の特集を3週にわたり放送してくれているんですねー。どんな放送だったのかはわかりませんが、「うまい、楽しい」ときっと連呼しているんだろうなぁ〜〜。
数日前、事前の質問をたくさんいただきまして・・・・こまかくお答えしました。名古屋方面のみなさま、『Bronze & Willow』よろしくね!

そうこうしている内に24日も終わってしまいます。なまずも暴れなかったようで助かった。
ドラマ『鹿男あをによし』を見つつ、京都のついでに奈良行きたい〜と思ってしまった単純なわたしですが、京都へはまたもやギター持ってなんで、常滑での迷宮旅のことを思い出すと、とても無茶をする気になれずずずずずず。
昔、マツキヨ氏が浜田剛爾さんとのパフォーマンスで京都の西部講堂に行った時、奈良に住んでいた姉のところに泊めてもらい(西部講堂で泊まれますよ、と誘われたけど、様子をチラと見て遠慮いたした)、東大寺には行ったことがある。感動しましたね〜、あの大きさに。鹿男も鹿女もたくさんいて、鹿せんべいあげて楽しかったな。


◆2008年3月22日(sun) 壇ノ浦の戦いを見てしまった

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夢の中でおすわりしていた常滑の猫。後ろはホーマー・シンプソン。

将棋はその後も無敗をつづける。さらに、こういったゲーム盤熱に生来のゲーム好き根性がメラリンしてしまったわたしは、オセロも連勝するようになってしまった。わたしは本気よ。子ども相手だって、だまされやすいわたしは気を抜かないようにしてるのよ。ついにギプス少年は「勝てないとつまんないや」と言ってやらなくなってしまった。スーパーマリオのカートゲームで遊ぶ。

数日間、暇なハズだったのに結局毎日毎日人に会ったり、仕事したり、遊んだり、学校行ったり、工房行ったり疲れ果てて昼寝したり忙しい。しかもテレビじゃお笑いばかりやっててさぁ、というか子どもがこうゆうのが好きなんで、ついわたしも見てしまうわけで、番組改編時期だからスペシャルばっかで笑い過ぎ。ドラマは「鹿男あをによし』が一番おもしろかった。結末も爽やかでよかったし、鹿がしゃべるのがとにかくわたし好みだった。気味が悪いと思っていたシンゴちゃんの出てるドラマはまるで見てなかったが、先週ちょっと見たらキモいなりに結末が気になってしまったので、最終回だけ見る予定。少年は主題歌の山下タツローの歌い方がおかしいといって真似をしながら「歌ってるとこ見たいなぁ」と言う。見たら何て言うのかしら・・・といろいろ想像してしまって、たまらんですねえ。だいたい想像はつくけど。

テレビばかり見ていたせいか毎晩愉快な夢を見続けているのだった。総天然色はいつものことながら、今朝見た夢は相当な色具合。(ここから夢)
************
常滑に行ったわたしは、1月に行ったINAXの博物館の別棟にあった工作室のようなところにお邪魔することになった。コンテストの審査員になってるらしい。作業台を囲んで30人ほどの上品そうな奥様たちの作る作品を審査員席で審査する、ということになってるようだった。奥にズズズを入っていくと志村けんの横に座ることに。まだ用事もなさそうだったので、志村けんに、常滑作家のHさんの展覧会で買った猫の作品を見せようと思い、旅行バッグから取り出す。するとその常滑猫がなんとグニャグニャに柔らかくなって潰れていて、猫の耳はたれてしまっているし、後ろ足はおすわりしちゃってるし、「アリャア〜』だ。しかも、作家のHさんが作業する奥様たちの机を回ってこちらに近づいてくるではないか!まずいなあ。
と、そこでHさんから逃げる恰好の材料発見。それは壁にもたれているダウンタウン松ちゃんであった!わたしはガララニョロロ以来ファンなので(結婚したいと思ったくらいだった。名字も変わらないし。夢の中では知り合いだった)Hさんが来る前にそっちへ。と、見ると、松ちゃんは凄いオシャレをしていたのだった。上下ヘリンボーンツィードのスーツに中折れ帽。しかし、その色が!!!
わたしも大概なカラーセンスなのだが、これがもう、それを56倍超えている。帽子はよいとして、ジャケットはローズパープルのヘリンボーンツィード、シャツはレモンイエロー、ネクタイは赤、パンツはオークイエローのヘリンボーンで靴下は青だった。「いやぁ〜。マッちゃん凄い色合いですねぇ〜、』と言ってる途中で本当に素敵に見えてきたから不思議なのだった(よく考えるとわたしがしそうなカラーコーディネイトだった)。「おしゃれですね〜、素敵〜」と褒めたたえると、もの凄く照れてしまうマっちゃんだった。「だって・・・こうゆう集まりだからさ・・・」と言いながらマっちゃん窓の外を興味深げに見る。
わたしも振り向いてみると、外は宮崎の千畳敷のような風景になっていて、その波が押し寄せてくる岩場に、源平合戦風装束の人たちと共に赤い飾りをつけた白馬が数頭駆けているのだった。どうやら外は源平の合戦最中らしく、激しく刀を振りかざす武将たちと、主を失った白馬たちが血迷って走り回っている様がリアルなのだった。これは・・・・これはまさに壇ノ浦の戦い!マっちゃんとわたしは「ほほぉ〜」と感心して窓の外を見ているのだけど、奥様たちは我関せず・・・というか見えてないようで、作業続行。
もういいころだろう、Hさんも遠ざかったみたいだし、と志村けんのいる審査員席に戻ると、件の猫の置物の耳がちゃんと立っている。直してあるではないか!後ろ足もおすわりからお立ち(なんてことばあるのか?)ポーズになっている。ただし、まだ柔らかくて、触るとグンナリなのだった。これはHさんが直してくれたに違いない、申し訳ないなあ・・・と思っていたら、直したのは志村けんだった。
**************

という夢。

今読んでいる本に、ちょうどヘリンボーンのツィードのジャケットを着ている釣り人、というのが出てきていて、それできっとこんな夢を見たのだろうと思う。お笑い芸人も常滑も、常滑の猫の置物も、特に突拍子もないことではない。おくさまが多数出てくるのは、京都の画廊がなんとなく上品なサロン風のような気がしているので・・だろうし。でも、源平合戦は、わけわからない。壇ノ浦の戦いらしきその様子があまりにもリアルだったので、ネットで「壇ノ浦の戦い」とググってみたら、3月24日だって。あした・・・・あした何か起こるんだわぁ〜〜〜とわたしは思っているのだった。

あしたをお楽しみに・・・・あな、おそろしや。


◆2008年3月19日(wed) チューチュークタクタガタゴトトレイン

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『円盤』のDVD-R中身はテニスコーツ。
スリーブは松本清志氏制作の『チェスの音楽』
でチェスをするテニスコーツさん。後ろに
マツキヨ氏&チェロ。

ギプスの少年についに1回将棋で負けてしまった。言い訳しま〜す。ワイン飲んで半分寝てました。甘くみてはいけませんね。気を取り直して、きのうはまた勝利した。毎日かわいい子どもたちが来てくれるので、お手紙を書くことにした。少年に書かせたら、まるで感動的じゃない文面だったので、わたしが別にドラマチッックな手紙を添えることにした。こんなことは滅多にないことなので、その方が生徒たちも思い出になってよかろう・・・ああ、青春、と思えてよかろう、と思ったのだった。中村雅俊(武田鉄矢よりも良い)が教壇で読むところを想像して書く。

きのうは原宿での仕事。とあるオフィスの内装のデザインをしている。工房に近い豪勢な場所にあるマンションの二部屋。たまたま版画の友人の家が内装関係の仕事をしているので、発注して一緒に作業(わたしは見てるだけだけど)。ここのマンションの一階にギターのリペア屋がある。ちょっと有名なとこらしい。プロっぽい人がよく出入りしている。ガラスの素通しなのでつい覗いてしまう。きっとお高いのだろうなあ、こうゆうところは。わたしもメンテナンスをしてもらいたいけど、何しろ1本しか今使えるギターがないので、出せないままでいる。
ランチを一緒にしたあと別れて、すぐそばの工房へ。刷り増し2枚。そそくさと高円寺の「円盤」に向かう。最近はギプス少年の世話をしているので、ほとんど家で作業の日々。外での用事は一度にドドドとすませることにしているのだ。きょうはそんなこんなでいっぺんに3つのことを済ませることができたけど、やっぱり忙しなくてヤァ〜ネ。「円盤」では,CDやDVDの清算ほかをする。現在『Bronze & Willow』平積みにしていただいてますので、みなさん、買いにいってね!と、直球で言ってみる。アニメーションDVD-R『+P』もたまに売れているようで、1500円くらいだと買いやすくて良いのでしょう。「英国フード記A to Z」も置かせていただいてますヨ。こちらも1冊売れていた。毎度っ!帰りはやはりクタクタになってしまったゾイ。久しぶりに銅版持って重かった。電車でガッツリ寝る。原宿〜高円寺〜神田〜品川=大森〜チューチューガタゴト

そういえば14日の夜品川駅プラットホームが異常な盛り上がりだと思ったら、寝台車「銀河」がちょうどホームを出るところで、みんな手を振って「アリガト〜〜〜」「サヨウナラ〜〜」と叫んでいた。わたしは鉄ちゃんではないけれど、寝台車は惜しいなあ・・・と思いますです。いいもんですよね、アレ。小学生の時に札幌から東京へ引っ越してきた時に、函館から『津軽丸』というフェリーに乗って本州へ渡り、その青森から乗ったんだなー。楽しかった!!小さい頃は「お泊まり」「夜の外出」というのはワクワクするものだった。札幌から一度も出たことがなかった母が、きばってレースのワンピースをオーダーしてくれて、お嬢様気分だったため、ほとんど「オリエント急行」に乗るような気分だった・・・・けど、普通の寝台車。朝目覚めて窓から見た田んぼの風景が忘れられない。『銀河』とか『北斗』とか『さくら』『富士』ブルートレインは名前もいいな。A寝台、B寝台という格付けもなんちゅーかレトロな雰囲気で好き。

円盤は5周年だそうで、おめでとぉ〜。田口さんもお元気そうでなにより。5月の「円盤ジャンボリー」はスペッシャルイベントですねえ、3日の土曜日にサボテンも出させていただくことになっています。この日は新旧いろんなバンド、人が出ますね。まだ先のことなんで、何も考えてませんが、サボテンらしい何か・・・・やれると良いですねえ。そのあと、岐阜から来ているジャグズさんと7日に円盤ライヴがあるんですねえ、コレも何しますかねえ。最近ソロで歌ってばかりいたので、やはりそうじゃないことがいいのやら、なんやら。

■5月3日(sat)16:30open/17:00start@o-nest
倉地久美夫(from福岡)
ヒゲの未亡人(岸野雄一)
佐々木匡士(vo,g from山口)+村岡充(テストパターン from岡山)+山本達久(ds)
松倉如子(vo)+渡辺勝(g,pf)+船戸博史(b from京都)
ドラびでお+ジョン(犬)〜ジョン(犬)+柳家小春〜柳家小春+上野茂都〜上野茂都+船戸博史
久下恵生+ユダヤジャズ
HOSAKA AKANE
サボテン
ホライズン山下宅配便
ビトwith礼文島
lake
zuppa di pesce
徳久ウィリアム
toreo(タナカfrom鳥取、ボルゾイfrom鳥取、村岡充from岡山、野村善生、パグタス、田口史人、ASUNA、村上ゴンゾfrom名古屋、植野隆司)
飯田華子(紙芝居)
はたあきお(蒸気機関車8ミリフィルム上映)
詳しくは「円盤」のサイトでね。


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◆2008年3月16日(sun) 将棋、十番勝負!

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『歩』けるようになろう・・・ね

ギプスの子のリクエストで将棋する。

『人生ゲーム』はやはりおもしろくない。これは他力本願で、欠伸が出る。人生はゲームじゃないしね。やはり子どもも飽きてまった。
ゲーム盤セットというのが家にあって、今度はこれをすることにした。11歳のギプスの子はオセロとチェスが強い。わたしはチェスはもう忘れてしまった。将棋の方がおもしろいのでチェスは形にした興味が持てなくなった。オセロはこの子には滅多に勝てなくなった。でも将棋は結構わたしは強いのだ。負けないぞぉ〜!小学生の時はよく父や2つ上の兄と指していた。将棋は何がおもしろいのかなあ・・・。わたしが将棋が結構好きなのは、きっと、守りつつも果敢に攻めなければ未来はなく、美しく駒を未来にむかって進めて配置する(先を読む、そして段取りよくする)、という神経のバランスが重要だというところだと思うね〜。天才的な棋士がハチャメチャかと言ったらそんなことはないんだな。ハチャメチャに見えるとしたら、それは先が見え過ぎちゃって馬鹿馬鹿しくなっちゃったぁ・・・そんな感じでしょうねー。過程はつまらないよん。

今のところまだ無敗ダイ!将棋だけは。ギプスの子はチェスは強いけれど将棋はまだまだなのだった。何故少年は負けてしまうのか。駒の動かし方を見ていると性格が出ておもしろいな。派手な駒を捨てられないんだなあ。そして「歩」を大事にしない。「飛車」がなくても「歩」で勝てる時もあるのがまだわからない。「歩」のおけるスペースをうまく作るように派手な駒をうまく動かしていくというのが、わたしのやり方なんだけど、そんなことはまるで考えてないんだろうなあ。
「歩の無い将棋はヘボ将棋〜〜〜』というのを小声で言ってあげるのだけど、「人生ゲーム」ばかりやっていた少年は、「金(キン)』の方がずっと大事だと思っているのだ。BGM北島サブちゃん『歩』をドーゾ。

きょうは川崎の競馬場内の広い芝生の広場にみんなで行きまして、少年に日光浴をさせました。白〜〜〜くなっちゃったから。チィちゃんを走らせ、お弁当を食べ、コーヒーを飲みながら将棋をさした。まだなんとか無敗だけど・・・・いや、絶対負けない!

14日の朝9時に携帯電話で起きる。ずいぶん寝た。その後ろで家の電話が鳴り、ノロノロ起きて来た息子がなにやら答えている。両人ともに電話を切る。慌てて制服を着だす息子。「アレ?きょう学校でなんかあるのぉ〜?制服なんか着ちゃって〜」と能天気に聞くと、「何言ってくれちゃってたりなんかすんの?きょう普通の日だけど・・・もう遅刻だよ・・・フン・・フフウ」と力無く太一郎風に答える息子。
ここでやっと気づくわたし・・・・

きょうですべてが終わる、きょうですべてが報われる〜、と泉谷しげるの歌を口ずさんだ日、とんでもない勘違いをした。何しろ3つの締め切りが重なっていて、頭変になってた。それがいっぺんに終わる日、それが14日だったのでした。前日のわたしの頭の中は微妙にズレた図式が完成。『作業の終わる日』=『平日の最後・金曜日』。『すべて終わってしまったあと』=『楽しく緩い土曜日』だった。

そんなわけで金曜なのに土曜と勘違いして寝過ごした。子どもも前日変な「人面魚」制作していたし、わたしをアテにして起きなかった。無遅刻無欠席の真面目(というか不気味)な生徒なので学校から「どうしたんだっ!何かあったのかっ!」と、(アクシデント家庭を心配して)電話があったのだった。幸いにも(というか飽きれたことに)全員コントのように笑うのだった。車で送る。

思えば、こんなわたしですがこうゆうことは10年ほど前の夏のキャンプを忘れたのと今回とたったの2回よ〜〜ン、全然優等生よ〜〜〜ン!もっとあると思ってるでしょ?これっきりよ〜。しかし、キャンプを忘れた日はさすがに子どもは泣いた。でも、これは前日まで覚えていたのでリュックの用意はできていて、慌てて10分でお弁当を作って待たせていたバスに乗せてもらってセーフ(というのか?)だった。この日以来反面教師の風が吹き、子どもはとてもキチンとした子になったのだった。

いやぁ、こんなことをしていてはまた何か事故がおきるわ〜、気をつけなくっちゃ。と思っていたきのうの本当の土曜日、また電話で起きた。「松本さ〜ん、どうしましたぁ?」「・・・・・・・(な、なんやねん・・ワシ何もやっとらんよ、何も忘れとらんよ)」「委員会もう終わりましたよ〜」・・・・学校の係でした・・ヒエ〜。慌てて用意して学校へ。ハッキリ言ってこうゆうことは結構真面目なんすよ。なんたって3月1日の今年最大のわたしのイベントであったコンサートの前だって、会場に行く前に『なんとか発表会』というのに参加してきたんですよぉ〜。でも、知り合いのお母さんが「はよ、行きなはれ(関西弁ではなかったよ)わたしがやっとくから平気よ」と言って見逃してくれたのだった。このおかあさん、個展にも来てくれて『Bronze& Willow』買ってくれた方でした。ありがたいです〜
ギプスの子がいるのをみなさん知ってる。ずっと忙しかったことをみなさん知ってる。そして、わたしは許してもらいました。こんなことで許してもらってはいけないですヨ。本当に。そうゆうことでやるべき仕事を忘れていたのはやっぱり駄目なわけで、とても反省したのでした。ボロボロとザルのようになっていってはいけないですねえ。いくら忙しくてもそれは駄目なんで、何の理由にもならないんで、人との約束は這ってでも守らなくちゃ駄目なんで、しかも、近い人ほど甘えちゃ駄目なんで、ザルにしちゃいけないんですねー。なかなかできないでいるけど、そう思ってるですよ。だからとても反省してます。そして、みなさんに感謝なんです・・ありがとうございます!!

4月の個展情報UPしてます〜 http://www.satomin.jp/info/exhib/tea08.html


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◆2008年3月13日(thu) きょうですべてが終わる。すべてが報われる。

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人面魚(息子K太郎作)
「馬糞」「申し訳ありません」「斎藤さん」「空海」「フビライ・ハン」につづく怪作。

ギプスの子の面倒とあしたの締め切りが3つも重なっていたせいで一日家にひきこもり。打ち合わせも家に来てもらって済ませる。夕方デザイン仕事が終わる。全部パソコンでの作業なので、ずっとデスクワーク。夜には京都の個展のDMデータも出来上がって印刷屋に送れて、よかった。近くに宅配のセンターもあるし、コンビニもあるわけで、メール便はとっても便利だ。速達でも相当お安いので、最近はほとんどコレ。電話とメールがひっきりなしなので、紙粘土と針金で作っているシリーズの立体ものがなかなか進まず、実はまだやってます。もう夜中の1時過ぎなのに・・・・だったら日記なんか書くな!って?だって、乾かしてるんだも〜〜ん、することないんだも〜〜ん。
さっきまで紙粘土をコネコネやっていたのでウチの画伯がいろいろ横で作っていた。『人面魚』(左の)が最新怪作となった。やっぱしわたしよりうまいや。パパパと作って「おやすみぃ〜〜」と寝てしまった。
ギプスの子は退屈そうにHDに入れているお笑いを見ていた。一緒にいるので飽きるほど見てるのだけど。飽きないお笑いもあって。ザ・パンチとジョイマンがいいなあ。

きょうはエリザベス女王の夢を見た。椅子に座っていつものスーツを着た姿で掲げ上げられている。そしておもむろにカタコトの日本語で「わたしはあまり日本語が得意ではありませシェ〜ン」とスピーチしていた。薄紫色のスーツがきれいだった。日本語は、とても勉強している風で、隣にいた友人と感動していた(という夢)。ディランの映画が見たいなあ・・・と密かに思っている。

さて、そろそろ乾いたかな。あした撮影ギリギリにこれはできあがる予定・・・
これが終わると、いっぺんにすべての予定が終わるんですっ!!なので、ちょっと打ち上げを渋谷あたりでやる予定。ワーイ、久しぶりに夜遊びだ〜い。ギプスの子の面倒よろすく。


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『Bronze&Willow』、持ってる?持ってない方はココで買えますゾ。 http://www.satomin.jp/bronzewillow/bandw.shop.htm
次回の個展は4/22〜27京都『Art Space TEA』。ソロミニトーク&ライブが26日にある予定です。


◆2008年3月12日(wed) 祓えるものなら祓いたい

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松本里美の『銅版画集&CD』制作日誌はコチラ

ギプスの子のリクエストでチーズケーキを作る。

デザイン仕事がなんとか終わりそうなので、工房へ行く。コンサート以来行けなかった。きょうはコンサートに来てくれていた人が数人居合わせていて、感想を言ってくれる。なんといっても向島ゆり子さんのインパクトが強かったようで、人気が高く、「楽器(音)と一体化している」という感想だった。わたしもそう思う。身体で音楽を表現できる人は見ている方にも感動を与えるですねえ。今井和雄さんもその点では負けてない。しかし、今井さんの場合は、普段はどうゆう方なのか?という質問(疑問?)が出るのでありました。そうだろうなあ・・・。勿論普段も情熱的で渋いです(多分)。牧野くんはわたしと二人とか三人とかでやっている時でも友人には人気があるけど、今回は「かわいい」という人がいて、ふぅ〜ん、と思う(特に意味はないけど、喜ぶかどうかは疑問なんで)が、多分ピカチュウのせいに違いない。ライブの録音を毎日聞いて楽しんでいる。ピカチュウが結構暴れん坊でおもしろかった。1匹でかなりの効果。
DATで録音した。最近あまり使われてないようだけれど(テープもあまり店でみかけない。ポラロイドも生産ストップになったしねー)、やっぱりテープというのは音が良いのではないか、と思ってる。新しいBOSSのMP3レコーダーよりずっと良い音です。

仕事先でも感想をいただく。「いい曲ばかりだった」と言われて喜ぶ。「誰かほかの人が演奏して歌うってのもおもしろいと思うけど、そうゆうのないの?」。そうゆうのはありません。
「里美ちゃんさあ、お祓いしてもらったら?日枝神社は10000円でやってくれるよ」とも言われる。工房にいった時にその話をすると、「3000円でもやってくれる」と言う人もいれば、悠々自適リトグラフおじさまは「1万円じゃあ、きかねえよ」と言うし、アレは一体どうゆうふうに決まってるんだろうか、と疑問が。しかし、だいたい日本では最低ラインが3000円であるような気がする。日本人は奇数が好きだ。3000円の次は5000円らしい。3000円のお札を犬がかじってボロボロになってしまったという人もいたが、特に何も起こらなかったそうで、気持ちの問題としかやはり思えない。わたしには宗教無いし。作業しながらフと外国ではどうなのか・・・と考えた。厄っていうのはあるんだろうか。祓うといえば、やっぱそれは「悪魔祓い???」という疑問が。エクソシストのアレ。でも、わたしに悪魔がとりついてるとは思えないもんね〜。いや、もしかしたらいつも神様のことばかり考えているけれど、そうではなくて、悪魔の仕業かもしれないではないか、わたしの回りのあれやこれや。
悪魔は祓いたいですよね〜。いるのなら。メフィストフェレスを呼んだことがもしかしたらあったのかもしれない。無意識のうちにそんなことをしていたかもしれないでしょ。心の奥でそんなことをしていた可能性はある。いつのまにかダミアンになっていたのかもしれないし。だったらどうしたら良いのかなあ。それはもうどうしようもないような気がする。懺悔の値打ちもない。考えるとキリがないので、悪魔については考えないようにしようと思う。悪いことも良いことも神様のせいにした方が良いと思った。その方が罪と罰を強く感じることになると思うから。悪魔のせいにしては免罪符を持って歩いているようで気がすすまない。悪魔が憑いていたら、そのうちわたしのからだにも変化が現れるに違いない。今のところ特に何もおこってないけど、ある日突然額に何か出てくるかもしれないし、ちょっとドキドキした。



「CDジャーナル』の松山晋也さんのレビューもOTHERSのページにUPさせていただきましたので、ご覧ください。http://www.saboten.biz/others/soloreview.html
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◆2008年3月11日(tue) 次回は京都で

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ギプスの子が言うには、「人生、食べることしか楽しみはネエ〜〜」。元気だけど、動けない身としてはやっぱそれしかないらしく、毎日毎日貪欲に食べ物のリクエストをする。が、全然グルメじゃないので冒険的なものは言わない。だから、そんなにおもしろくはない。あしたはチーズケーキを作ることになった。きょうは家で忙しく仕事をしていたので、自分でデザートを作っていた。これがおいしいけど甘い。ヨーグルトにバナナを刻んでいれて、コンデンスミルクとハチミツをかけるというものだった。ヨーグルト半分くらい平らげる。

数日前から3つのデザイン仕事を平行してやっている。ひとつは純然たるデザイン仕事。一つはデザインというか立体のイラスト(針金で作っている)、そしてもう一つは4月の京都での個展のためのDM制作。今回のギャラリーのオーナーさんは、メールをされない方なので、もっぱら連絡は電話かFAX。それと手紙。なかなか良いもんです。手紙には、版画のリクエストがたくさん書かれていたので、それを眺めて準備する。こうゆうやり方は意外にも楽しい。へえ〜、こうゆうのがお好きなんだ〜、と考えるのは楽しい。FARSTLIGHTの方は実は鳥が苦手でした。でも、わたしは鳥の絵が結構あったし、立体もあって、ゴメンナサイでしたが、目をつぶっておかせてくださいました。京都の方は猫がどうも好きではないご様子。リクエストには少々入っているので、毛嫌いしているわけではなさそうだったので、DMにモダンなデザインで猫の絵を入れてみたら、やはりお好みではなかったようで、結局相談の結果違う絵になる。これはこれでわたしの代表作なので、いいんですけどね。マダムはファンタジックなものがお好きなようだったので、今回、初めての京都個展は、わたしの作品の中でも女性的なものになる予定です。
音楽もそうなように、絵もわたしには3つくらいの「色」がある。「B&W」も3つに分かれているし、何か3というのは落ち着く数字なのかもしれない。「柳ホテル」のシリーズは女性的な感じがする。それからクリスマスのシリーズなども。人がたくさん描かれているタイプのシリーズと言える。わたしは『人』が好きです。おもしろい。眺めるのも好きだし、描くのも好きです。最近は人を描いてなかったですが、俄然人が描きたくなる時というのがあって、ちょっとそんなことしてみようかな〜と思っています。

てなわけで、DMはだいたいできあがってきました。コンサートのすぐあと電話で話す。ヒョンなことから京都のこのギャラリーでもライブいかがかいなあ?ということになり、え、でもエレキですぞ、いいんですかい?持っていくのも大変だしなあ・・・知り合いいないしなあ・・・お客がいなかったらどないしょ〜〜、などと考えると二の足を踏んでしまうのですが、「やりまひょ」ということになってしまいました。どうないしょ〜。本当にわたし京都に知り合いいませんから・・・・異邦人なわけで、どうも京都にそぐわないっぽい感じもあり、(好きなんですけどね・・・とは言っても食べることくらいしかしいてないですが)、サボテンで京都ライヴというのはあっても、一人でやったことないし、ヒジョ〜にとまどっております。いつも通りのギャラリーライヴをすれば良いとは思ってますが、行ったことのあるギャラリーでもないし、うまく行きますようにぃ〜〜と願うばかりです。多分椅子が15席くらいなんだと思うんですよねえ、20席はなんとかなりそうとのことですが・・・・マダムタイムにやる予定です。多分2時。4月22日から27日までが会期。26日土曜日早目に伺い、セッティング。2時からミニトーク&ライヴとなります。マダムはここで料理教室などもひらいていらっしゃる方なので、この期間ケーキとお茶のメニューがカフェのようについているらしいです。最近バターが手に入らないそうで(銅も手に入りにくいです)、ケーキ作りも大変そうです。

とゆうわけで次のソロライヴは京都のギャラリー。昼間にやりまする。エレキギター流しです。重いんだよねぇ〜・・・ギターが・・・



◆2008年3月9日(sun) ラトルズもサンキュー

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ギプスとベースと犬
ギプスの子どもがずっと家にいるので、チィちゃん(パピヨン5歳)は嬉しくてベッタリくっついてます。これがもう、かわいくてかわいくて。チョロッと出てる足の指を舐めたりしてる。くすぐったくて子どもはキャッキャッと笑い、これまたかわいいです。
金曜日はついに仕事ででかけまして、原宿だったのでキディランドにササッと寄り、リクエストの『人生ゲーム』を買う。こうゆうゲーム盤はウチには「ゲゲゲの鬼太郎ドンジャラ』しかない。あとは碁盤と将棋盤とチェス盤。『人生ゲーム』は一番新しいDVDつきを購入。途中のカジノやらダ^ービー、ほかさまざまな一攫千金やその逆のシチュエイションがテレビでみれて楽しい。でも、本当は嫌いです。わたしはトランプの方が好きなんだけどねえ、子どもはお金を数えるのが好きなんすね。わたしは今申告のことでワサワサと悲しくなってやってますので、お金のこと考えたくないですよぉ〜、一攫千金こんなに簡単にできるもんなら苦労しないっすぅ〜〜

子どもをソファに寝かせてます。立ち上がるのが楽なので。トイレに行く動線を少し片付ける。バリアフリーの家というのは大変そうですが、片付いていいもんかも。そのソファの横にわたしは布団を持っていって、並んで寝てます。ちょっとこのホンワカしたムードが楽しいです。


きのう興奮して書いた、声優の広川太一郎さんのことですが、ほかの声優さんと違うとこは数々あれど、たいていは劇団員だったりしますよね。でも、この方ずっとフリーの声優さんで、俳優としては多分やってないと思います。声優一筋。この方と藤村有弘さんがたまらなく「ああ、もったいない」と思える人でした。アドリブが命のような人だったので、もう代わりは誰にもつとまらないですね。
モンティ・パイソンでのエリック・アイドルは秀逸で、多分エリック・アイドルは原語でもおもしろいのだとは思うけれど、やはり東京12chでやっていた時のあのおかしさは、それぞれの声優さんのほとんどの、芸に近い吹き替えぶりだったのだと思います。サタデイ・ナイト・ライブも吹き替えになっていたらみたいなあと思うんだけど、あるんでしょうか?
パイソン好きはわたしの回りにも大勢います。わたしはこの番組から多くの楽しみを得ていて、ほとんどもう英国文化というかサブカルチャーを網羅しているんだと思います。ここから派生したものの多くが今のわたしにどれだけ影響を与えているかわからないです。
番組でやったビートルズのパロディ(を超えてるけど)『ラトルズ』といい、テリー・ギリアムのアニメーションといい、絵と音楽と笑いが同時進行の感覚がわたしには嬉しくて仕方がなかった。そこに壮大でくだらない物語があったり、また同じく壮大な歴史と文化を持つ英国を足下から掬うという強烈な自虐と自負。キンクスやザ・フーに繋がるこの壮大な物語を作りたがる質というのは英国ならではのような気がしておもしろい。ロッカー達は案外まともにそれを作りあげているけど、そうしないとコミック・バンドだと思われてしまうからで、ジョン・レノンがもしも生まれ変わったらパイソンのメンバーになりたい、と言ったのも、そうゆうことなんだと思う。ふざけたいけど、やはり音楽ではそうそうふざけられないんだなあ。コミック・バンドと思われたくないから。

モンティ・パイソンは小馬鹿にしながらこのストーリーを作り上げているところが好きで、わたしの場合は、真面目に音楽をしつつもその中にヒョエ〜というおふざけ具合が程よく混じり合うようなものを作ることが一番の楽しみです。これは昔からの音楽作りのキモ・・というのか、どうしてもふざけないといられない性癖としかいいようがない。昔、サボテンは本当にコミック・バンドだと思われてたこともありますが(コレ本当です。コミック・バンドのコーナーにレコードが入っていたことがあると誰かから聞いたことがある。それはそれで受け入れてました)、そうじゃないやり方があると思っていたし、もうあとはわかる人がわかればいいや!という感じになってました。でも、意外とわかってもらえてるところもあるようで、ふざけつつもちゃんと音楽をやってるのだということはまあまあ認知されていると思ってます。この混ざり具合が絶妙でしょ〜!サボテンは。コントを作るのが難しいように、サボテンも曲を作るのは大変なんですよぉ〜(同じじゃないようで同じなような気がしている)。

ラトルズが本当に好きなのは、この真面目な音楽とおふざけ具合の混ざり具合が絶妙なところで、しかも、お品が良いのよ。英国紳士ぶりが良いのですね、スリムなスーツがよく似合う。

ラトルズで顔は出していないけれど、重要なポジションにいたのがギターのオリー・ハルソールでした。本当はこのメンバーの中で一番のイケメンだったのですが、裏でギターを弾き、エリック・アイドルのかわりに歌を歌っていた。亡くなってしまいましたが、今でも大事なラトルズのメンバーですね。みんなに愛されていたみたいで、それはケヴィン・エアーズもそうだった。ずっと一緒にやってましたね。
そのオリーの未発表音源というのがありましたよ〜、と先日のコンサート後に教えてくれた大阪のキジマさんが、日記でコンサートレポート書いてくれてました。ありがとうございました。
ココです。http://homepage1.nifty.com/hebon/fhp/index.htm 次の日記が書かれるとすぐには見られなくなっちゃうので、今すぐ見てね。
キジマンが書いてくれてる通り、コンサートでは、ミュージシャンのみなさんはただのサポートなんかじゃなかったんですよー。なんだか豪華なメンバー集めてる、と思われてるかもしれませんが、レコーディングもコンサートもとても心のこもったやりとりの末にできあがった演奏・録音で、コンサート最中もひとつのバンドとしての気分でやれていた、ということを声を大にして言いたいと思います。キジマン、遠くからありがと。オリーのCD探してみますね。
4月、京都の個展には、エレキギター持参ということに・・・・・・・なりそうです。


◆2008年3月8日(sat) 広川太一郎さんありがとー!

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本当にショック。広川太一郎さん68歳、ガンでした。
映画の吹き替えがこんなに楽しい人はいなかった。
トニー・カーチスは最高だった!ビリー・ワイルダー万歳!ワイルダーも偉いけど、吹き替えの太一郎がテレビでワイルダーのおもしろさを倍にしてたサ。太一郎カーチスと愛川
欽也ジャック・レモンの掛け合いはなんておもしろかったろう!『お熱いのがお好き』は最高だ。

ワイルダーは二人いる。ジーン・ワイルダーもこの人だからおもしろかった。
大好きな「ジョンとメリー」のダスティン・ホフマン。いい。
これまた大好きディック・ヴァン・ダイク「チキ・チキ・バンバン」。
マイケル・ホイもおもろいゾ。
ほかにもいろいろあるけれど、わたしにとってはやっぱりトニー・カーチスとエリック・アイドルです・・・

何が好きかって、バンドのことを聞かれるとやっぱり『ラトルズ』とこたえてしまうわたしにとっては、広川太一郎ーーエリック・アイドルーーモンティ・パイソンーーラトルズーーニール・イネスーーオリー・ハルソール(オリーがラトルズのエリック・アイドルがなりきっているポール役の声。そしてギターも勿論弾いている)ーギター弾きという繋がりを持っているわけで、広川太一郎=ギター弾きということに・・なってはいないのにわたしの中ではなってたりなんかしちゃったりなんかしてるわけで、Bronze & Willowがあるのも、太一郎のおかげかもしれないではないか。

大学生の時に初めて芸能人にサインを貰ったのも太一郎だったのよ。学校帰りに横浜の駅ビルの上で公開DJ。客少なし。ルーズリーフにサインを貰った。緊張しましたです。あの奥行きとツヤのある声で「アリガトー!」と言われ、感動しましたっけ。

うへぇ〜〜、寂しい〜パイソンの吹き替えDVD、BOXセットやっぱ欲しいー

とにかくご冥福をお祈りいたします。
わたしのアイドル・・・・広川太一郎様


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◆2008年3月6日(thu) トトトトトっても嬉しいチョコレート

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『Weeping Willow』松本ひとり

前回の日記で書きました通り、家にズルズルッといますもんで、写真の整理もトトトト、トックニできてしまいました。いいなあ、時間があるって。サボテンのサイトの中のLIVEページにトトトトト〜〜ンと載せてますので、行けなかった方も、行った方も楽しんでくださいね!見るのを楽しみにしていたけど来れなくなってしまった友人が何人かいたので、写真でも見てチョ、というかんじです。
きのうもきょうも、何人かの方から感想のメッセージをいただきました。子どもにも毎日クラスメートからお見舞いの手紙が届けられたり訪ねてきてくれたりで、わたしにもそんな感じでお便りが届いて、二人しておウチに閉じこもってるけども、嬉しい気持ち〜。ア、嬉しい、とまず思ったのは、『まぶしいチョコレート』のタイトルをお借りした突然段ボールの故蔦木栄一さんの奥様のマリちゃん。サボテンができた時から知っている人に「継続は力だね』と言われて感激。休み休みだったけれどね。「君はギター1本で勝負する時が一番光ってるね!』と言われる。勿論アンサンブルも素敵だったと書いてくれてて嬉しいです。何故かわたしには『勝負する』という言葉が使われることがたまにあり(今井和雄さんとの『ヒバリ』も『サシ』と言われているし)、やっぱしわたしは『武士』なんだなあ、と、いつも自分でもそう思ってるけど、ヒトから見てもそんな感じなんだろうと、おかしかった。本当は小心者だから、いつもいつもライヴの前やレコーディングの前はブルブルしてるんだけど、それなのにも関わらず、『素』のままで潔く挑むことがたまらなく好きだし、結局そちらを選んでしまう。だから、1部の最初の『朝の月no.4』も2部の最初の『Weeping Willow』も、気持ちとしては武蔵か小次郎のようなもんで、ひたすらまっすぐに立とう、としか考えてない。自分の作った詩と曲に自信を持って立っていたいです。
マリちゃんは『嘘のない言葉のチカラがストレートに伝わる感じが、とても好き」だとも書いてくれた。こんな風に詩のことも言ってもらえて本当に本当にわたしは嬉しかったです。それは蔦木さんの詩を愛していたひとに言われた、ということもあって嬉しかったんですねえ。これからも、大編成じゃなくても、ギター1本でも勝負できる人としてがんばりたいと思ってます。

そういえば、ロック画報で蔦木さんの詩について書いた時に編集長だった加藤彰さんもコンサートには来てくださっていて、挨拶できてよかった。あ、湯浅さんもありがとー!加藤さんは昔ミュージックマガジンにも『目覚める』のレヴューを書いてくれましたね。ありがとうございました。いろんなことをやったコンサートだったから、「あとはナマモノが出てくればよかったなあ」とおっしゃってたけど、これも冗談ではなく、わたしには嬉しい言葉でした。なぜなら、わたしは究極はオペラなんじゃないか?と思っていて、特に「アイーダ」ね。あれはバレエあり歌あり見せ物ありの総合芸術だからです。宴会の場面で猛獣が出てくるのを見にいったことがあります。ワクワクしました。ディアギレフのバレエリュスの『パラード』もわたしにとっては胸が躍るような表現方法だけど、歌がある点で『アイーダ』が一番と思っている。わたしのを見てくれて、そんな連想をしてくれたのなら、これはとても光栄なことだもんねー。

で、話を戻しますが、この加藤さんから依頼されて蔦木さんの詩について書いた時、改めて蔦木さんの歌詞を思い描き、それが今の『中央線のダルダルバンド(まぶしいチョコレートの3番の歌詞)』のものとは違うということを感じたのでした。中央線というのは勿論メタファーだけど、 昔も今も変わらない、詩のつまらなさは。インスピレーションを感じない。社会に対する悶々を奇を衒った風に、または衒わないことと潔さを取り違えた風に。かといっておもしろくない。笑えない。ひどいこと書いてるようですが、その百個の言葉を『まぶしいチョコレート』という言葉と比べても『まぶしいチョコレート』の方がおもしろく、インパクトがある。この蔦木さんのインスタレーションの「タイトル」を使わせてもらった曲は、歌詞も曲もわたしのストレートな気持ちです。なんの嘘もない。だから、わたしは、この曲を好きだと言われるとトトトトトトっても嬉しいのだぁ〜〜〜!!!

家にズルズルいて子どもの面倒みながら時々ネットサーフィン。そこで『斧』なんとかさんという方がライヴレポートを書いているのを発見。すごく詳しくかいてくれていて嬉しい。で、一番難しかった曲、インストの『In the Mousse』のことを『プログレ小品』と書いていて、笑った。前述の『まぶしいチョコレート』は「ひょうきんなロック」となっている。嬉しいお言葉です。『島の生活』はリゾート感覚に浸れるそうで、ホンマかいなあ〜、ありがとうございます。プログレかあ・・・・そうなのかなあ・・・別に好きじゃないけど、サボテンは昔からよくプログレと言われたりするのでした。それはどちらかというとわたしじゃなくてイヅミちゃんが作るもののように思っていたのだけど、まあどっちでも可。でも、やっぱり我々二人とも特にプログレ好きじゃないです。裏切るようで悪いけど。だいたいそうゆう言葉自体理解してないし・・・。やっとオルタナティブということばに慣れてきたくらいなもんで・・・・。これについては、結構好きだとわたしは思います。よくわかってないかもしれないけど。どの曲にも「オルタナティブ』とつけてみると「オオ」と思えるんじゃないか??と軽くつけてみました。『オルタナティブ・ボッサ/車とかばん』『オルタナティヴ・トラッド/朝の月no。4』・すごい矛盾。

一仕事終わって、次は何かといいますると、工房展と京都での個展になります。もう4月の個展のためのDMのデザインにとりかかってます。ふぅ〜。京都には知り合いはほとんどいないので、印刷枚数も少なめですねえ。京都へは多分最終日頃にまいります。京都のみなさま、会いに来てね〜!


「CDジャーナル』の松山晋也さんのレビューもOTHERSのページにUPさせていただきましたので、ご覧ください。http://www.saboten.biz/others/soloreview.html
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◆2008年3月4日(tue) わたしはそれでもSo Lucky?

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『観覧車に乗ろう』松本+牧野+関島

コンサートが終わってすぐその場で話した人もいるけど、改めてメールをいただいたり、日記に書いてくれたり、どれもとても嬉しい。終わって一日は気が抜けて、かえって普通にすごす。ポツポツとメールやコメントをいただいて、自分では気づいてなかったことなども聞けて、だんだんと今回のコンサートの重みが身にしみてきた感じです。
工房の友人で銅版画家の林タンバラーナネット陽子さんがmixiにライヴのことを書いてくれました。ワ〜イ、と嬉しい気分で読み始めました。前半はミュージシャンのみなさんのことを書いてくれているので、是非読んでほしいと思って転載させてもらいました。それでね・・・


*****************************
土曜日は銅版画工房の友人でミュージシャンでもある
松本里美さんのソロアルバムと画集が一体になった本、
『Bronze & Willow』発売記念コンサートに
行きました。

松本さんの才能は揺るぎない個性にあると思います。
歌うメロディーラインはポップでロックなのに、ミックスされる
伴奏はコードとは言えない不協和音。このマッチングがまさに
他に類がないパラレルワールドを創り出しているのだと思います。
今回は、その才能に、いくつもの才能が加わったライブでした。
アレンジャーの方は作曲者の思いをきちんと汲み取って昇華させて
いたし、バックを支えたそれぞれの個性豊かなミュージシャン
の皆さんも作曲者の感性をちゃんととらえて音として出していました。
1+1+1+・・・=無限+夢幻大といったようなライブでした。
また、このメンバーを選んだプロデューサー野田氏の
才能あっての奇跡とも言えたと思います。

松本さんは、最近色々大変なことがあったのに、その姿勢、体勢の
軸がまったくぶれませんでした。このライブに至るまでの過程と
たたずまい、そういうもの全てが歌い弾く彼女からオーラの
ように出ていました。
軸のぶれない人。生き様まで魅せたライブ。
その姿が本当にかっこよかったのでした。
*****************************


読み終わったあと、実はコンサート後初めて泣けました。う〜ん、不覚にも・・・
いろんなことを思い出しちゃったではないか・・・ズル
ミュージシャンのことについても、プロデュースについても、本当にその通り。工房ではみんな諸事情筒抜け(ガソリンまみれのため頭が変になってくる夕方以降は口が軽くなる)なので、大変だった制作過程からハッピーな完成、その日から信じられないくらいに続いた真っ逆さまな状況など、良いこと悪いこと、喜んだり悲しんだりのわたしの生活、生で知ってる。ヘナヘナになりつつも、たくさん助けていただいて乗り切れたのでした。
わたしがなんで不覚にも・・だったかというと、タンバラー嬢にこんな風に書いてもらったその日(コンサート翌日)、実は、これでもか!ということがまたおこったからなのでした。アンラッキーなことはことごとくわたし自身におこるのではなく、わたしの回りにおこるというのが、腑に落ちないというか解せないというか、神様はなんでそんないじわるなことをするのかなあ・・・幸せと不幸せをいつもセットにしておくりつけてくるじゃないか、と思ってしまったけど、落ち着いて考えてみたらそうではないのよね。
今度は先日のコンサートで楽しく大好きな「まぶしいチョコレート」を聞いてくれた下の子が足骨折・・・・!これから2〜3週間はギプスをして松葉杖をついて家で寝てなくてはならなくなってしまいました。これからしばらくはわたしも家にいて面倒を見てあげなくっちゃー。なんというか、これはジンワリとした試練ですね。神様は全然意地悪じゃなくて、やさしいなあと思える。わたしがしなくちゃいけないことを教えてくれてる。コンサートが終わって、わたしはきのうも今日もお母さんをしています。子どもは「なんだよぉ〜急にやさしくなってキモイ〜〜!」と言っておりますが、嫌ってほどキモイことをする予定なんですヨ。でも、一言神様、いろんなことを教えてくれるのは嬉しいけど、もうちょっと違うやり方にしてほしいです・・それとも、そこまでしないとわたしにはわからせることができない、って?

しかし・・しかし・・・一体どうしたことだ。こんな状況だっていうのに、わたしはやっぱりラッキーガールなのに違いない。
クラスの子どもたちがきのうも今日もたくさんやってくる。たくさんやってくるので玄関を掃除することができた。たくさんクラスメイトと話して直接子どもの実態を知って楽しい。これからもよろぴくね〜Boys & Girls! 普段人見知りのため全然話しをしないお母さんたちが電話をくれて、親切にわたしを助けてくれる、という信じられない奇跡のようなことがおこる。地元で個展をしたばかりのため、それまでは怪しまれていた(ような気がする)わたしも、そんなに変な人ではないということが認知されたのでしょうか??ああ、もう、なんてみんなやさしいんだろうか、悪くない.。この世は。ありがたいことではないか。
またも、わたしは崖を落ちていく途中でハンモックの上にボヨヨンとのっかってしまったではないか。いつも申し訳ないとは思うけど、やっぱ助けてもらった。ボヨヨンとしているだけでは叱られてしまうので、お返ししたいです。どうやってお返ししたら良いのか・・・多分それはキモいお母さんになることなんだと思うので、きょうもわたしは遊びます。きのうはさんざんトランプしました。うーん、な〜んか違うような気もするけど、とりあえず喜んでるっぽいので善しとする。

こんなわたしの生き様・・・・それでもかっこよいでしょうか・・・・どうも違うような気もするけど、そう言ってくれるのは本当に嬉しかったです。
これからも、多分こんなんですけど、よろしくね!!


◆2008年3月2日(sun) 発売記念コンサートのカオスな一体感

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『Bronze & Willow』発売記念コンサートが終わりました。
本当にたくさんの人が来てくれて、嬉しかったです!
誰が来てたのか実はちゃんとわかってなくって、挨拶できなかった方、本当にゴメンナサイ!
個展とちがってライヴは、芳名帳ないからねー。それでも、声はかけられなかったけど、チラッホラッとあの人もこの人も!と見てはいたんですけどねえ・・・コピーライターのYさん、スーパーセクレタリーのUさん、ソムリエ修行中Sさん顔見えてました、ありがとーございました。来てることはわかっていたんだけど見つけられなかった、版画のKAKKI-,Anちゃんさん、デザイナーのAYAちゃん、見つけられず。ライヴは片付けをしている間にほとんどの方が帰ってしまうのでして・・・後ろ髪を引かれながら、なんであります。本当はその場で熱くみなさんとHUGしたいんですが、残念!!
この場を借りて、きのうのお客さん全員にHUGを!!

では、早速企画のキャロサンプさんのサイトから、きのうのセットをコピペ。
***************
<1st set>
1 朝の月 No. 4(松本ソロ)
2 Lovely Gravy(松本+ナスノ+植村)
3 車とかばん(松本+近藤+ナスノ+植村+牧野)
4 モリー・ゴングの一生(松本+近藤+ナスノ+植村)
5 Tango with Bear(松本+牧野+関島+近藤+向島)
6 化石を見たかい?(松本+牧野+関島)
7 観覧車に乗ろう(松本+牧野+関島)
8 Eel Pie Island Song(松本+関島+植村+牧野+近藤)

<2nd set>
1 Weeping Willow(松本ソロ)
2 朝の月 No. 5(松本+向島+秋岡)
3 Wonder in Winter(松本+向島+秋岡+関島+近藤)
4 In the Mousse(松本+近藤+ナスノ+植村+牧野)
5 島の生活(松本+ナスノ+植村+関島+近藤+向島+秋岡)
6 アントニオの卵(松本+ナスノ+植村+関島+近藤+向島+秋岡+牧野)
7 ヒバリ(松本+今井)
8 Wedding Tune (松本+ナスノ+植村+関島+近藤+向島+秋岡+牧野)
En. まぶしいチョコレート(松本+植村+牧野)

メンバー:
松本里美(vocal, electric guitar)
近藤達郎(keyboards, clarinet, accordion, andes 25)
ナスノミツル(electric bass)、
植村昌弘(drums)
関島岳郎(tuba, flugelhorn, sampler, recorder)
向島ゆり子(violin, viola)、
秋岡欧(cavaquinho, bandolim)
牧野琢磨(electric guitar, 改造ピカチュー)
今井和雄(electric guitar)


●1曲目の『朝の月 No. 4(松本ソロ)』はサボテンの『つづく夢』の最後に入ってる曲です。わたしらしいギターの曲だと思っていて、そして、ここで終わったあと、エレキソロを考えるようになったんだと思うんですねー。自分のギターがそれまでは一人でなんてとてもできないようなシロモノだ、と思っていたのだけど、わたしのやり方で(もの凄く荒削りだけど)できるんじゃないの?と思えるキッカケだった。なので、一番最初にやりました。

●間髪入れずに植村くんカウントで『Lovely Gravy(松本+ナスノ+植村)』へ。この曲は単純に気持ちがいいですねー。CDでも静かな「Weeping Willow」のあとに植村くんのカウント入りでガツンと入ります。実はリハではバランス見てギターの音小さかったのですが、ちょっとそれが違和感があって・・・でもって、影でこっそりナスノさんと植村くんが「もっとデカくしちゃえ」と何度もささやきつつ目配せしてくれて、「そうだよね、これじゃ気持ち悪いよね」とデカくしてしまいました、あ〜気持ちよかった。ゴメンナサイ!ミキサーさん、やっちまいました!!(しかも、少し歪ませました)こういった3ピースが一番ロックバンドの形では好きです。シンプル・イズ・ベスト。

●近藤さんと牧野くんが登場『車とかばん(松本+近藤+ナスノ+植村+牧野)』。牧野くんはピカチュー型のテルミン「ポケモミン」が一つ目の演奏になりました。ピカ〜!ピカ〜チュウウウッ!って叫んでましたねえ。かわいい。CDではテルミンやアナログシンセやらたくさん入ってるのですが、見事にピカチューくんがやってくれました。ありがとね

●『モリー・ゴングの一生(松本+近藤+ナスノ+植村)」これも間髪入れず。近藤さんが弾きまくるのも、ベースが暴れまくるのも、リクエストです。ナスノさんはあんなにブンブンしたベースを弾くけれど、とってもやさしくて温和な人柄で、大好きになりました。

●『Tango with Bear(松本+牧野+関島+近藤+向島)』はインスト曲。CDでは後半に入っているもの。楽器編成ものともせず、コンチネンタルタンゴでよろしくっ!とやってみました。牧野+関島+松本の3ピースではやっている曲なので、これにアコーディオンとヴァイオリンをかっこよく入れてもらいました。やってて凄く気持ちいいんですよねえ、タンゴって。サティのタンゴもいいけど、わたしのタンゴもいいでしょ?自信作なんですよ。ゆり子さんの決めのポーズが男らしくて素敵〜

●『化石を見たかい?(松本+牧野+関島)』昨年の暮れに組んだ編成で2曲やりました。『化石〜』は関島さんがその場でサンプリングした音を出しつつフリューゲルホルンを吹く。いろんなことをしてくれてます。わたしは後ろを向けないので、どうやってるのか見られないのですが、さぞ忙しかったろうと思います。これにCDにはない牧野くんのギターが加わってちょっとニュアンスがついていい感じのところがある。何度もリハをしていたので、このタイミングの難しい(わたしの体内タイミングが炸裂のため)曲の要所要所で、ちゃんと合ってたんで、やった甲斐があったなあ、としみじみ思ってしまいました。最初はとてもこの変なテンポとタイミングに苦労したと思います。ありがとー
●『観覧車に乗ろう(松本+牧野+関島)』後ろの壁には1週間前くらいから作っていたスライドショーを映してました。POWER POINTを使って作ったもので、この曲にはロンドン・アイを撮影したお気に入りの写真を使いました。巨大鉄骨モノの代表みたいなヤツ。サボテンでの曲です。関島さんはマイルスみたいでした。(?)慣れてきたのか慣れてはいないのかよくわかんない感じなのですが、これが関島ワールドで、いい感じなんです。ほのぼのながら頑固なワールドで好きです。

● 『Eel Pie Island Song(松本+関島+植村+牧野+近藤)』最近のわたしのヒット作。CDでは近藤さんがドラムなのですが、ライヴでは、関島さんがCDでやったフリューゲルホルン(丘を上るおじいさんトランペッタ〜のような感じが大好きです)の代わりにクラリネットを。そのため、植村くんがドラムです。近藤さんのドラムがいいんですけどね〜〜〜、だからといって植村くんがクラリネットを吹くわけにもいかなかったので、こうなりました。キメの多いドラムを、恐ろしいほど細かくチェックした植村くん・・・・演奏しながら、そのキッチリさに顔がほころんでしまいましよん。この曲は本当に大好きな曲なのですが、出だしちょっと失敗。得意なギターだっただけに残念。いつも座ってやってるからだなあ、と反省。でも、いい曲でしょ?牧野くんのギターはいかがだったでしょう?ブルーズのところもいいんですが、わたしは後半のチェット・アトキンス風が音色ともに好きなんです。楽しい。ギターは楽しい、と思える1曲かな。

■休憩に入るのですが、ここで壁には『Eel Pie Island Song』のPV流れるのでした。ナカザワフミアさんが作ってくれました。機材の関係で揺れたり絵の色がちょっと変わってしまったりはあるのですが、撮影も楽しかったし、まさか本当にこんなものを作ってくれるとは思ってもみなかったので(まったくの好意だけで作ってくれたんですよ。お礼は食事になってる。)嬉しいです。ところどころはわたしがあとで近所の公園の鳥を撮ったり、モノレールに乗って線路をとったりしたものが入っています。暑い暑い夏の思い出。コートまで着てやりました。
そのあとはフォトグラファーの本田さんが『B&W』のために撮ってくれたわたしのポートレート(きれいなのとかヒゲのとか)で、本に載ってないものなどをちょっと遊んで作ったスライドショーを5分間くらい。前日はこれにつきっきりでした。楽しい。POWER POINTでコマ撮りアニメができるんで、楽しくて仕方がないですねえ、こうゆうの。ちょっと大きくなったり小さくなったり、ただそれだけのことでもアニメーションというのは楽しいものなのです。わたしは『+P』でもほとんどその程度しかやってませんが、バンド同様シンプル・イズ・ベスト。そうゆうものが好きです。

ここで数人の人と話ができてよかった。マリちゃん来てくれてありがと。『まぶしいチョコレート』どうでしたか?サボテンもイヅミちゃん涼子ちゃんがそろって、嬉しかった。工房のみんな、先生、ギャラリーマヤのレンさんもありがと。大阪からキジマンもありがとー!そうだ、このコマ撮りスライドショーのBGMは、最後に書いておいたけど、NATOレーベルのThe Melody Fourの『T.V.? Mais oui!』の最初の2曲でした。たしかコレ、心斎橋に行った時にキジマンに案内してもらったCD屋で買ったような・・・・明るいロルの歌とソプラノサックスが入っていて大好き。

そのほかの時のBGMは野田っち持参のものですが、アコーディオンでしたね、何だったのかな?わたしの好きなGuy Klucevsekだったかな?

ライターの石井さんから誕生日プレゼントをいただく。ウミウシのきれいな写真の図鑑!!わ〜お。あまりにも嬉しくて、楽屋で開いてみてたら、植村くんが海の生物詳しい。う〜〜〜ん、わたしと誕生日一緒なのよね。わたしも深海生物にはちょっと詳しいんで、マッコウクジラと大王イカの戦いの話なんぞで盛り上がる。絡み付くところ見たい!というのがみんなの願いでした。2部がなかったら、もっとつっこんで話してたわ。これに牧野くんがまた加わるし、秋岡さんもイカが好きだと言い出すし、案外イカ好き多し、ミュージシャン。今井さんはピアソラの練習を。う、うまいなあ・・
1セットではオレンジのギターに合わせてオレンジの服と帽子でした。後半は青いワンピースに赤いヒールで。靴も履き替えてたら今井さんが「あ、ヒールか」と。「女は赤いヒールなんですよ!」とわけわからないことを答える。映画「ショコラ』でもそうだった。赤いヒールは独立した女の象徴なのだ。今井さんとサシが待ってるからサ、赤いヒールじゃなきゃ駄目なんだよ・・・・・と、最初からわたしは決めていたのだ。

<2nd set>
●『Weeping Willow(松本ソロ)』これがCDでは1曲目。『柳ホテル』シリーズのタイトル曲といっても良い。
●『朝の月 No. 5(松本+向島+秋岡)』ここで初めて秋岡欧さん登場です。パチパチパチ。もの静かだし美しいカヴァキーニョ、バンドリンを弾かれますが、やる度にたくさん新しい技を見せてくれてそれが実はアグレッシヴなのにはビックリしました。すばらしい〜。朝の月NO.2なんですねえ、これは。ヴァイオリンが合う曲だと思っていたので、よくヴァイオリンの方に一緒にやってもらってる曲です。CDではゆり子さんはお月さまのように天に上の方で微笑み、秋岡さんのカヴァキーニョは★のようにキラキラと瞬き流れ、わたしのギターは地面をつたう柳のように漂うのでした。ヘッドフォンで聴いてみてね。そんな風に立体的にミックスして貰いました。
●「Wonder in Winter(松本+向島+秋岡+関島+近藤)』ソロを始めた初期に作ったクリスマスソング。わたしがレこーディングの時にかぶせたギターのメロディを、秋岡さんが進んで提案してやってくれました。わたしは一番ドッヒャ〜な部分だけを。う〜ん、でも今回はちょっと迫力が出なかったかな。CD聴いてね。近藤さんはクラリネットを。関島さんはリコーダーを、とても美しい曲になりました。

●『In the Mousse(松本+近藤+ナスノ+植村+牧野)』インスト曲。MCでも言ったけど、実はこれが一番難しい。昔アニメのために作った短いインストの一つを近藤さんに預けて、プログラミングし直してもらったものです。作った時にも入り組み具合が微妙だとは思ったのですが、やっぱ、微妙でした。自分つくっておいて、自分が演奏するタイミングがわからん!!近藤さんとナスノさんの低音部分の二つが特にズレ具合が複雑なためにご面倒をおかけしました。植村くんのドラムは・・・スネアのみ。淡白で結構いいかと・・・終わった瞬間笑いとともに拍手をいただきホッ。わたしの中のサティな部分とでもいうのか、笑えて嬉しい。

●『島の生活(松本+ナスノ+植村+関島+近藤+向島+秋岡)』このメンバーでの新曲ですが、サボテンの80年代後半のころの曲。作った時にギターとベースのアンサンブルを基調にしてバッハっぽくしたいと思っていたもので、ヴィオラもいるしなあ・・・・と思っただけで単純に「バロック調でお願いしたい」と言ってみたところ、リハの時爆笑をかう。わたしが新たに作ったアレンジのどこがバロックなのか?という疑問が渦巻いたので説明するのだけど、失笑されるだけでありました。気持ちの問題ですから、と説明。バロックな気持ちでアンサンブルを大切に、そしてロックなのでサビのところはバシバシッとやってチョー、などとほざくわたしにみなさんよくついてきてくださいました!!本当にお世話になりました。なんだか不思議な無人島生活者・・・というかアルカトラズというか・・・。近藤さんはアコーディオンを弾いてくれました。わたしのアレンジではクラリネットでめちゃくちゃやることになってたのですが、変えてもいい?と言いながら、結構そのままあのめちゃくちゃ具合をやってくれちゃってて、悩んだかも・・・・と思ってしまいましたが、収まったような収まってないような、という微妙さが、かえっておもしろかったかな、と思ってます。

●『アントニオの卵(松本+ナスノ+植村+関島+近藤+向島+秋岡+牧野)』ここで女子はツケヒゲをつけることになっていて、わたしがゆり子さん用には金髪のものを調達しておきました。しかし!汗をかくということを考慮してませんでした!ゆり子さんのは演奏始まったら即とれてしまいましたね。わたしは慣れてるんでずっとつけてやってました。深く考えてません、ヒゲについては。ただ、単に、。あったらいいなあ、と思ってるだけです。全員集合でフレイレフ・ジャンボリーのようにがんばるわたしたちでした。

●「ヒバリ(松本+今井)』そして、ついに、この時が。今井さんはこの曲だけのために出ました。とてもシャイな方ですが、熱心だし純粋だと思います。完全即興なんですが、わたしのCDをとてもよく聴いてくれてることはわかっている。楽屋でもいろいろ聴かれたし、1曲入魂しに来た。エレキギター。ものすごいゴッツいペダル。これだけ。リハは音出しのみ。さて、どんなか・・。レコーディングの時は別の部屋での演奏でヘッドフォンごしにしか感じることのできなかったギター演奏を隣で見ることができるのだ。シメシメ。なんて楽しい。でも、楽しいその前に、真正面から向き合わねばならないのだ。あなたがやるのならわたしもやる、という同じ位置で純真無垢に対峙しなければ一緒にはできないのだ。途中から今井さんは入ってくる。そして間奏になるとグイングインやってくる。最初はわたしは前をむいていたのだけど、見ずにいられない。だから、本当に今井さんに向かってたってジッと見ること半分。あとは負けないように精魂込めてオックトーバーでの繰り返しに専念。あ、何か聞こえてくる・・・という瞬間が時々あり、あ、今だな、という瞬間があり、チラッと振り返ると、チラと上げた目と合ったので、ついうなずいて次のフレーズに移った。こうゆう時、気持ちいい。2番はもう歌詞のことも頭で繰り返すということがない。自然に口が動きギターもついてくる。自動的になってくるこの感触はなんなんだろうか。ウイウイいうギターの音に心地よくなった4分半、汗だくの今井さんはこの日も1曲全力投球だった。音に対して、ギター弾きとして、学ぶところが多い。この純真さ。わたしの夢の中ではギャルにもてもてで、エエ?ってな感じでしたが、結構正夢かも。

●『Wedding Tune (松本+ナスノ+植村+関島+近藤+向島+秋岡+牧野)』再び全員登場。フレイレフ.ジャンボリーがCDで参加した曲をこのメンバーで。近藤さんが割り振ってくれて、牧野くんがトランペットのメロディを。ナスノさんが・・・・途中大音量になるところでティンパニーのトリル(っていうのかなあ)のような音を出すのでつい振り返ってみてしまうのでした。手が凄いことになってる。ハタ坊みたいですぅ〜。途中のゆり子さんのソロは。CDのフレイレフヴァージョンよりも年期入ったジプシーの感じでしたねえ。フレイレフの涼子さんのソロは繊細な感じでした。本当にみんな個性的です。

●アンコール『 まぶしいチョコレート(松本+植村+牧野)』みんな大好き、ロックンロール。あとでミキサーのタローさんがやってきて「懐かしい80年代の音がしますね〜、好きです=」と言ってくれる。「生のエレキギター」の音がそう感じさせるのだろうという話。たしかに、昔も今もただアンプにつっこんだエレキの音が好きだというのはある。自分が80年代の音なのかどうなのかについてはなんとも言えないです。でも、多分好きなんだと思います。

そして楽しいライヴは終わってしまいました。みんさんアリガトーゴザイマシタ!
とにかくこの日に照準をあわせてずっとやってきたので、きのうのライヴは気持ちも技術ももっとも充実していたと思ってますです。それと、ミュージシャンの人数が多かったので心強かったです。本当に楽しいイベントだったと思います。帰りぎわにいろんな方に声をかけられました。みなさんアリガトーございました。楽しかった、カッコよかった、と言ってくれる方がたくさんいて嬉しい!!でも、きっと一番楽しかったのはわたしだと思います。

終わったあとはウチの子供が壁にかけていた原画のお片付けヲ手伝う。。上の子が今回はビデオを撮影してました。どんな風にうつってるかとても楽しみ。下の子はほとんど寝てたらしく、最後にムクッと起きたらしい。学校で「まぶしいチョコレート」がヒットしてるんで、最後が聴けてよかったでしょう。

大阪からきたキジマンほか牧野くんら何人かで打ち上げとご飯。サボテンも合体。
ミュージシャンのみなさん、スタッフのみなさん、お客さん!
みなさま、本当にありがとうございました〜

最初にこの企画が出されてから2年たちました。わたしにとっては本当に大仕事でした。紆余曲折あったけれど、良いものができる確信は十分にあったので、時間はかかったし最後の方は切羽詰まった状態が関わった人全員にあったものの、どれもこれも楽しい作業でした。副題、『松本里美の版画と音楽ーーーその輻輳する物語』が示すような、そんなライヴだったと思います。

もう来てくださった方がいろいろ書いてくれてて嬉しいです。ナガシマさんが『バンド自体の一体感が尋常でなかったように思えます。奇跡の一夜なんだろうな。 』 って書いているのを発見。そんな風に見えましたか!すごく嬉しいです。これは愛のなせる技ですよ。みんなに愛があったればコソ、ってことで、みなさまーLOVE


2008年3月1日(土)

■松本里美
『Bronze & Willow』発売記念コンサート

渋谷公園通りクラシックス

出演ミュージシャン:
松本里美(vocal, electric guitar)
近藤達郎(electric organ, percussion, etc.)
ナスノミツル(electric bass)
植村昌弘(drums)
関島岳郎(tuba, flugelhorn, soprano recorder)
向島ゆり子(violin, viola)
秋岡欧(cavaquinho, bandolim)
牧野琢磨(electric guitar)
今井和雄(electric guitar)

アルバム参加ミュージシャン(大阪のフレイレフ・ジャンボリーを除く)全員で
お送りするこの日一夜一回キリのスペシャル・イベント。
オールスター〜〜
CDそのまんまやるザンスー!
それ以外の曲もやりますデス。
体感編

 


http://www.satomin.jp/info/bronzewillow/browillow0831.html





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